『Wardogs』開発元、クランチ批判を採用時のSNS確認対象に
2026年09月16日 | #ゲーム | GamesRadar+
『Wardogs』を手がけるBulkheadのCEOが、開発現場での長時間労働、いわゆるクランチを前提とする姿勢を明らかにしました。Joe Brammer氏は、クランチに否定的な投稿をSNSで続けている応募者について、採用後に合わないと判断する可能性があると説明しています。長時間労働には金銭的な見返りを用意するとしていますが、クランチそのものを受け入れる企業姿勢が大きな議論を呼びそうです。
Bulkheadはクランチを「起こり得るもの」と認識
Brammer氏はGame Developerのインタビューで、Bulkheadはクランチを常に望んでいるわけではなく、できる限り避けようとしていると説明しています。一方で、ゲームを予定どおり完成させるため、開発のどこかの段階で通常の勤務時間を大きく超える労働が発生することは隠していないとのことです。
同氏によれば、Bulkheadは「一生懸命働く場所」として知られることを望んでおり、制作物や成果に強い関心を持つ従業員には、その努力に見合った価値を感じてもらえるとしています。反対に、仕事への思い入れがない人にとっては、会社から無理に働かされているように感じる職場になる可能性があるとも語りました。
クランチは、発売直前などに従業員へ過剰な労働を求める開発慣行です。ゲーム業界では、内部告発や報道によって問題への認識が広がってきましたが、現在もなくなったわけではありません。原文では、2026年7月にRockstarの労働組合員が、労働規制を回避するためクランチが契約に「組み込まれている」と主張した事例にも触れています。
採用時に応募者のSNSを確認
Brammer氏は、Bulkheadの採用チームが応募者のソーシャルメディアを確認していると明かしました。クランチに反対する投稿を繰り返し、「このような働き方は決してあってはならない」といった主張を続けている場合、入社後に不満を抱く可能性が高いと判断し、採用を見送ることがあるとしています。
同氏は、クランチに問題があると考えること自体は理解できるとも述べています。しかし、会社がクランチを行う可能性を明示している以上、それを受け入れられない人はBulkheadで満足して働けないという考えです。採用候補者の公開発言を、職場との適性を判断する材料として扱っている点が今回の発言の注目点となっています。
長時間労働には金銭的な見返りを用意
Bulkheadは、長時間働く従業員に対して金銭的な「上振れ」や報酬を用意するとしています。Brammer氏は、クランチを行う会社だと説明するなら、同時に「その代わりに何かを得られる」と示さなければならないと主張しました。努力した従業員には、その成果が人生を変えるほどのリターンになることを知らせたいとのことです。
ただし、報酬があることによってクランチの負担そのものが消えるわけではありません。原文筆者も、無給でのクランチよりは望ましい可能性があるものの、長時間労働である点は変わらないと批判的に見ています。クランチを避けるのではなく、報酬と本人の同意を組み合わせて受け入れるというBulkheadの方針が、開発者の労働環境をめぐる議論に新たな波紋を広げています。