『龍が如く』は海外発売から20年、桐生一馬と神室町が世界に登場
2026年09月17日 | #ゲーム紹介 | Polygon
桐生一馬と神室町を中心とするシリーズが海外で知られるようになってから、2026年9月で20年を迎えます。2006年9月にPlayStation 2向けとして海外発売された初代『龍が如く』は、重厚な裏社会ドラマと突拍子もないユーモアを同居させる作風を、すでに形作っていました。現在のシリーズ人気につながる要素の多くは、最初の作品から登場しています。
10年ぶりに戻った桐生が挑む事件
主人公の桐生一馬は、身に覚えのない罪によって10年間服役した後、かつて過ごした東京の歓楽街へ戻ります。そこで待っていたのは、東城会から盗まれた100億円の行方を追うことと、幼なじみの澤村由美の失踪を調べる任務でした。捜査を進めるうちに、東城会の首脳部を揺るがす陰謀や、最も親しい友人による裏切りに巻き込まれていきます。
さらに桐生は、危険な状況に置かれた少女の遥と出会い、思いがけず彼女を守る立場になります。深刻な犯罪劇として進む物語のなかに、親子のような関係性や人間ドラマが組み込まれている点も、後のシリーズに受け継がれた重要な特徴です。
激しい戦闘と極端な温度差
戦闘はボタン連打を軸にした勢いのあるシステムで、自転車を敵の顔に叩きつけたり、口に爆竹を押し込んだりする過激なフィニッシュ技が登場します。重要な戦いの前には、桐生がスーツのジャケットとシャツを一息に脱ぎ捨てる演出もあり、硬派な雰囲気を自ら崩すような演出が盛り込まれていました。
本筋では命を懸けた抗争や裏切りが描かれる一方、寄り道では深刻さとは正反対の騒動が展開します。原文筆者が例に挙げているサブストーリー「Crisis on the Crapper」では、公共トイレで腹痛に苦しむ人物へポケットティッシュを届けることになります。こうしたシリアスとナンセンスの急激な切り替えは、シリーズを象徴する作風として定着しました。
神室町と真島吾朗の初登場
初代作で登場した神室町は、その後の全作品に登場するシリーズの中心的な舞台です。アーケードゲーム、ダーツ、カラオケ、ギャンブルなどの遊びが多数用意されており、メインストーリーを進めずに街で長時間過ごせる構成になっていました。
また、桐生の友人でありライバルでもある真島吾朗も、この作品で初登場します。眼帯を着け、シャツを着ずに蛇柄のジャケットを羽織った真島は、桐生にたびたび戦いを挑むトラブルメーカーです。女装や建物へのトラック突入、腹部を何度も刺される展開など、予測不能な言動でシリーズの混沌とした魅力を担っています。
海外展開で見落とされた魅力
海外向けの宣伝では、Grand Theft AutoやSaints Rowとの比較が前面に出され、本作のコミカルな側面は十分に伝わりませんでした。セガは硬派で成熟した犯罪ドラマとして売り出し、桐生役にMichael Madsen、真島役にMark Hamillを起用した英語音声も話題になりましたが、キャスティングや演技は印象的である一方、困惑させられるものでもあったと原文筆者は振り返っています。
その後、セガはシリーズを本来とは異なる作品に見せようとする方針を改め、奇妙なユーモアや昼ドラのような急展開を前面に押し出すようになりました。2017年のYakuza 0が海外で成功すると、初期作品のリメイクが相次いで展開され、映像の強化だけでなく、ストーリーやサブストーリー、寄り道要素も拡充されました。現在、初代を遊ぶ方法として原文筆者が挙げているのは2017年発売のYakuza Kiwamiで、PlayStation、Switch、PC、Xboxに対応しています。