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『Ace Combat 8: Wings of Theve』は多彩な空戦と物語が光るシリーズ屈指の1作

2026年09月25日 | #レビュー | GamesRadar+

『Ace Combat 8: Wings of Theve』は多彩な空戦と物語が光るシリーズ屈指の1作

『Ace Combat 8: Wings of Theve』は、激しい空戦と引き込まれる物語がかみ合った、シリーズ屈指の1作です。序盤はイベントシーンが多く、飛び始めるまでに時間がかかりますが、任務を重ねるほど戦闘も物語も勢いを増していきます。

偽りの英雄を描く物語

主人公はJoker Squadronに所属する無口なパイロット、Rexです。隣国Sotoaの侵攻を受けるUseaで、人々の希望となる伝説のエース「Wings of Theve」を演じます。しかし、その英雄像は情報工作によって作られたものです。本来その名を担っていたCopeは、Rexが登場する前に戦死しています。

筆者は当初、イベントシーンの多さを懸念していました。起動してから最初の任務を終えるまでに45分かかるためです。ただ、進行とともにイベントシーンは減り、魅力的な僚機の仲間や強敵、Rexの沈黙を補うようなCopeの内なる声によって、物語への関心は高まっていきます。映像表現も、スライドショー形式だったAce Combat 7から大きく向上しました。

架空の英雄を戦争に利用する構図は、物語全体を貫きます。SNSを使った情報操作や、戦争の勝敗にかかわらず利益を得る企業の姿には、Metal Gear Solidを思わせる要素もあります。

任務ごとに違う緊張感を味わえる空戦

全30任務のキャンペーンでは、目的に合わせて機体や武器、パーツを選んで出撃します。操作はAce Combat 7の経験者ならなじみやすいものですが、任務には幅があります。市街地で地上部隊を護衛し、性能の低い機体で敵から逃げ、制限時間内に敵基地を攻撃します。筆者はライバルとの交戦を特に高く評価しています。

時には画面上の出来事と対処すべき脅威が重なり、圧倒されそうになります。ある任務ではライバルと空戦を繰り広げながら対空砲を破壊し、味方部隊が無傷で市街地へ進めるよう守らなければなりません。その忙しさは単調な作業には感じられず、追い詰められたUseaの状況を実感させる興奮につながっています。

終盤にはゲームの仕組みと物語の展開が重なり、筆者がシリーズでも屈指と感じた大規模な任務が待っています。絶望的な局面で人物同士の関係がイベントシーンだけでなくプレイ中にも表れることが、エースとして戦い抜く体験を特別なものにしています。

音楽は際立つ一方、オンラインには物足りなさも

音楽も大きな魅力です。壮大なオーケストラが空戦の緊張を盛り上げ、ギターや作中世界の音楽が変化を加えます。筆者はAce Combat Zeroと並ぶシリーズのお気に入りに挙げ、とりわけ任務3で本格的に流れる「Shadows」のテーマを強く印象に残った曲としています。

オンラインモードでは対人戦と協力プレイの任務を楽しめたものの、遊べたのはレビュー期間中の1日だけです。モード数が少なく、マッチを待つ間はほかのことができないロビーにも不満が残りました。筆者は発売後の盛り上がりが落ち着いてから遊び続けるかどうか、疑問を抱いています。

序盤の遅さとオンラインの弱さはありますが、長いキャンペーンは最後まで間延びせず、筆者は数年後にも再び飛びたくなる作品と評価しています。なお、現行機向けに移植されたAce Combat Zeroが予約特典に限られる点については、強く批判しています。レビューは販売元から提供されたコードを使い、PS5 Proで行われました。