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『サイバーパンク2077』拡張版の結末、最後の選択から逆算して開発

2026年09月27日 | #ゲーム紹介 | GamesRadar+

『サイバーパンク2077』拡張版の結末、最後の選択から逆算して開発

『サイバーパンク2077』の拡張コンテンツ「仮初めの自由」の開発を振り返り、クエストデザイナーのPawel Sasko氏が制作体制や物語づくりについて語りました。記事後半には結末のネタバレが含まれます。

部門をまたいで制作する体制へ

「仮初めの自由」は、スパイものの要素を取り入れた物語が描かれる拡張コンテンツです。開発を率いたSasko氏は、作品の3周年にあたり、制作時の新たな裏話を明かしました。

CD Projekt Redは本編の厳しい発売状況を受け、ゲームの作り方を見直しました。本編では、各部門が順番に作業を進め、重要な判断がリーダーやディレクターに集まる、ウォーターフォール型に近い体制だったといいます。

「仮初めの自由」では、デザイナー、ライター、映像、アート、音響、QAなど、異なる職種のスタッフが同じコンテンツを一緒に作る小規模なチーム編成へ移行しました。新しい働き方を身につけるまでには時間がかかったものの、軌道に乗ってからは違いを実感できたとSasko氏は振り返ります。

スパイ作品を参考にした物語

主人公Vが、ナイトシティでも特に危険で無法な地区ドッグタウンへ潜入する本作では、スパイ作品を幅広く参考にしました。Sasko氏が挙げたのは、『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』やジェームズ・ボンド作品、『ボーン・アイデンティティー』、『ブリッジ・オブ・スパイ』、『オーシャンズ11』です。

Sasko氏にとって、スパイというジャンルは物語づくりの実践的な手がかりになりました。豪華なブラック・サファイアのパーティーをVが進む場面には、ジェームズ・ボンド作品の影響が見られます。スタイリッシュな音楽とともに始まる冒頭の演出にも、その雰囲気が表れています。

結末の選択を起点に場面を作り直す

以下、結末のネタバレを含みます。

物語の終盤でVは、ソングバードを救うか、リードに協力するかを選びます。Sasko氏によると、この選択は開発における最重要項目の1つで、チームは結末から逆算して場面を組み立て、何度も書き直しました。

選択を難しくするため、ソングバードとリードには、好感を持てる面と信用しきれない面の両方を持たせました。2人の矛盾や弱さ、秘密に加え、プレイヤーが理解できる動機も必要だったといいます。誰を信じればいいのか分からない一方で、どちらにも共感してしまう状況を目指しました。

本編では、以前の選択が後の結果につながっていても、その変化が分かりにくいことがありました。その反省から「仮初めの自由」では、世界観に沿った形で選択の結果をより明確に示し、物語の分岐も増やしました。メッセージや写真、再登場する人物、異なるクエスト経路などを通じて、過去の決断が影響したことを伝えます。

ただし、ゲームが正解を示すことは目指していません。プレイヤー自身の解釈を抱えたまま、選択の結果と向き合ってほしいとSasko氏は語っています。

発売時の問題が消えるわけではない

「仮初めの自由」は高い評価を受け、販売本数は1,500万本を超えました。それでもSasko氏は、この拡張コンテンツが本編の発売時の問題を帳消しにするわけではないと述べています。一方で、ゲームのディレクションについて多くを学べたことには感謝しているといいます。

現在、Sasko氏は次の『サイバーパンク』シリーズ作品でゲームディレクターを務めています。「『サイバーパンク2077』が皆さんの中でふさわしい評価を得られていることを願っています」と締めくくりました。