『Control Resonant』はマンハッタンを舞台に、前作の恐怖を支えたオールデスト・ハウスの存在感が薄れた
『Control Resonant』では、ディラン・フェイデンがヒスと新たな超常的存在の影響を受けたマンハッタンを救うために動きます。街の探索は楽しいものの、筆者は前作Controlの恐怖を支えたオールデスト・ハウスが脇に追いやられたことを惜しんでいます。
建物そのものが生んでいた恐怖
連邦操作局の本部であるオールデスト・ハウスは、外からは無骨な政府の建物に見えます。しかし、もともと建てられた本部ではなく、発見された場所です。探している人にしか見えず、内部の廊下は迷宮のように変わり、扉が地球上の別の場所につながることもあります。
筆者によれば、前作で怖かったのはヒスに襲われることだけではありません。建物なら当然こうなっているはず、という予想が通じないことでした。廊下の先に、建物の中には収まりそうもない巨大な構造物のある部屋が現れる。そんな理解しがたい空間を探索する不安が、常につきまとっていました。
歪んだ街は楽しいが、謎めいた存在感は薄い
続編のマンハッタンでは、道路が巨大な壁のように立ち上がり、建物が横倒しになります。各地にある幽霊のような扉を使えば、区域間を瞬時に移動できます。隠し通路のあるカフェや、路上で待ち受けるヒスもあり、筆者は街を遊び場として楽しんでいます。
一方で、垂直に伸びる道路を見ても、筆者が考えるのは「どの足場から向こうへ跳べるか」です。街の異様な形は移動や探索の仕掛けとして働きますが、現実の捉え方を揺さぶったオールデスト・ハウスほどの不気味さは感じられません。建物自体は続編にも登場するものの、広大な街の背景へと退いています。
本作はジェシーを捜すディランの旅を中心に据えています。その選択によって、前作の閉ざされた建物が持っていた、逃げ場のない恐怖は弱まりました。怪物や歪んだ道路があっても、筆者にはマンハッタンが生きた登場人物というより舞台に見え、オールデスト・ハウスに比べて印象が薄く感じられています。