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BioWareの閉鎖が発表された今こそ見直したい、『Dragon Age: The Veilguard』は逆風の中で生まれた優れたアクションRPGだった

2026年10月23日 | #レビュー | Polygon

BioWareの閉鎖が発表された今こそ見直したい、『Dragon Age: The Veilguard』は逆風の中で生まれた優れたアクションRPGだった

EAは水曜日、BioWareが30年の歴史に幕を下ろすと発表しました。これにより、2024年発売のアクションRPG『Dragon Age: The Veilguard』は同スタジオの最後の作品となります。筆者は、開発中だったMass Effectの新作を含め、BioWareは手がけていた企画をやり遂げる機会を与えられるべきだったと述べています。そのうえで『The Veilguard』は、混乱した開発や不当な批判、競争の激しい市場といった悪条件が重なっても、本当に優れたゲームだったと評価しています。最大の理由は、戦闘や探索の設計の良さと、個性豊かな7人の仲間たちの魅力です。

逆風に囲まれていた作品

筆者は『The Veilguard』を、ゲーム業界の問題がいくつも重なった犠牲者だと表現しています。1つ目は企業側の介入です。クリエイターより自分たちのほうが分かっていると考える経営陣の姿勢が、その典型だとしています。2つ目は、悪意ある主張で利益を得る炎上ビジネスです。3つ目は、30年にわたる名作の実績があっても参入が年々難しくなっている、飽和した市場です。

開発の混乱も深刻でした。Kotakuの報道によると、BioWareは2017年に『Dragon Age』4作目の初期プロトタイプを社内で中止し、翌年に開発をやり直しています。その後はEAの意向で、スポーツゲームのように継続的な収益を得るためのライブサービス要素が導入されました。過去の『Dragon Age』はすべて物語重視のシングルプレイ作品です。Bloombergによれば、2021年にEAとBioWareは方針を転換し、ライブサービス要素をすべて取り除く形でプロジェクトを作り直しました。この判断は、EAが販売した物語重視のシングルプレイ作品『Star Wars Jedi: Fallen Order』の成功に影響されたものだったと伝えられています。

発売前から続いた批判

2022年の公開時、本作は『Dragon Age: Dreadwolf』という名前で、当初から何かしらの批判を受けていました。泥臭いフォトリアルな表現から、『Fortnite』を思わせるカートゥーン調に変わったアートスタイルを酷評するファンもいました。2014年の『Dragon Age: Inquisition』に登場したエルフの魔術師で、複雑な世界観と傲慢な態度がファンの間で評価を分けたソラスを、Dreadwolfとして物語の中心に据えることに懐疑的な声もありました。

最も悪質だったのは、非バイナリーのクナリであるTaashが、仲間にできるキャラクターとして発表された際の批判です。クナリは角を持つ屈強な人型種族で、筆者はインフルエンサーの一部の反応を、要約すれば「このキャラクターは非バイナリーで、自分は怒っているのだから、あなたも怒るべきだ」というものだったと皮肉っています。批判の一部は、BioWareが自らの設定資料から外れたという主張の形を取っていました。クナリの文化は保守的な教義に厳格に従うため、非バイナリーであることを公にする人物は受け入れられないはずだ、というのです。しかし実際にプレイすれば、Taashの物語がまさにその点に正面から向き合っていると分かるといいます。Kotakuは、EAによるBioWareの扱いを検証した記事で、そうした批判者がそもそも『The Veilguard』を遊ぶつもりはなかっただろうと指摘しており、筆者もこれを妥当だとしています。

控えめだった評価と売上

発売後の反応は、熱狂的とは言えませんでした。レビューは堅実ではあるものの突出してはおらず、最も多くレビューされたPS5版のMetacriticスコアは現在82です。売上も目標に届かず、最初の2か月でプレイしたのは約150万人で、EAの期待の約半分でした。同年のThe Game Awardsでも、候補作が満たす一般的な条件を多く備えていたにもかかわらず、ほぼ無視されています。

筆者は、中傷キャンペーンが評価を押し下げた面はあるとしつつ、発売年の競争の激しさも挙げています。2024年は『Astro Bot』『Palworld』『Metaphor ReFantazio』『Final Fantasy 7 Rebirth』『Dragon's Dogma 2』『Tactical Breach Wizards』『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』が登場し、『Hades 2』のアーリーアクセスや『Elden Ring』のDLCもありました。さらに『Balatro』が、当時のゲーマーの空き時間を奪っていました。そうした中で、約65時間かかる、評価が中程度のRPGが注目を集めるのは難しかったと筆者は見ています。

入りやすいアクション戦闘

筆者は『Dragon Age』シリーズの熱心なファンではありません。1作目は少し遊び、2作目は飛ばし、『Inquisition』は50時間遊んだところで、同じ量がまだ残っていると気づいて投げ出したといいます。それでも『The Veilguard』は、シリーズへの自然な再入門になったそうです。シリーズの設定に詳しくなくても、世界観と物語が古典的なファンタジーの定型に近いため、何が懸かっているのかをすぐに理解できたとのことです。

戦闘は、クールダウン制の3つのアビリティを組み合わせてビルドを作る、滑らかなアクションです。前作までのターン制のツールバーより、はるかに入りやすかったと筆者は述べています。一部の批評家はこの戦闘システムにライブサービスゲームの設計の匂いがあると指摘しており、筆者もそれには同意しています。ただ、開発の経緯を知らなければ、自分では気づかなかっただろうとも述べています。

オープンワールドを選ばなかった設計

筆者は、『The Veilguard』がオープンワールドにしなかった点を、大きな創造的挑戦と見ています。『Skyrim』以降のファンタジーRPGでは極めて珍しい選択です。本作の世界は、繰り返し戻って探索する6つほどの地域で構成されています。進めない道もありますが、仲間が増え、アビリティが解放されるにつれて引き返し、道を開けられます。筆者はこれを、RPGのパーティを使ったメトロイドヴァニアのようだと説明しています。

終盤には、各地域がよく歩き慣れた近所のように感じられ、「あの山が見えるなら歩いて行ける」というような広大なマップより、はるかに親しみを持てたそうです。筆者は、密度高く作り込まれた狭めの環境のほうが、広くて反復の多いオープンワールドより楽しく探索できることが多いという例が、また1つ増えたと述べています。

最大の魅力は個性的な仲間たち

最も高く評価されているのは、BioWareのRPGらしい、個性の強い主要キャラクターたちです。主人公のRookは皮肉屋で粋な人物で、はっきりした個性を持っています。ボイスは4種類から選べ、その1つがErika Ishiiです。

仲間として挙げられているのは次の面々です。

  • Emmerich:研究と友情のどちらに人生を捧げるかで揺れる、気取った裏社会の学者です。
  • Lucanis:家業であるマフィアを継ぐことをためらう、イタリア系の吸血鬼の暗殺者です。筆者はこのキャラクターを「my sweet beloved」と呼ぶほど気に入っています。
  • Neve:洗練された魔術師の調査員です。
  • Davrin:グリフォンの子どもを世話することになるモンスターハンターです。

筆者は、7人の仲間全員が魅力的で忘れがたく、全員がクエストラインの終わりで、明確な「最善」のない道徳的な岐路に立たされると評価しています。『The Veilguard』は、強い重圧の中で出会った人々が、絶望的な状況に力を合わせて立ち向かい、いくつもの奇跡を起こす姿を描いた、親密な小話の集まりだったというのが筆者の見方です。

結論

『Dragon Age: The Veilguard』はBioWareの最後の作品になるべきではなかった、というのが筆者の結論です。まだ遊んでいない人には、時間をかけて試す価値があると勧めています。優れたアクションRPGを遊べるだけでなく、非常に才能のあるスタジオが過酷な状況の中で何を作り上げたかを知れるからです。そして、もっと恵まれた世界であれば何を作れたのかに思いを馳せるためにも、遊ぶ価値があるとしています。