『Phantom Blade Zero』暫定レビュー、40時間超遊んで「自分が遊んだ中でも最高峰のアクションゲーム」と評価
2026年10月26日 | #レビュー | Game Informer
『Phantom Blade Zero』は、アクションゲームとして驚くべき完成度に達した作品です。筆者はクレジットを迎える前に、物語に関わるサブクエストなどを進めてより完全なエンディングを目指しているため、本稿はスコアなしの「レビュー・イン・プログレス」として掲載されています。最終的なスコアは未定ですが、高い評価になることは確実だといいます。最大の理由は、武器ごとに個性の異なる戦闘と、その組み合わせで生まれるビルドの幅広さです。
先達から学び、独自の形を作った開発元
開発元のS-Gameは、これまでモバイルゲームや小規模な作品を手がけてきたスタジオです。本作は同社にとって初のトリプルA作品であり、このタイプのゲームとしても初の挑戦になります。筆者は、同スタジオがジャンルの熱心な学び手であることが明らかだと述べています。『Devil May Cry』『Elden Ring』『Sekiro: Shadows Die Twice』『Bayonetta』など、名作アクションの優れた点を分析しながら、アクションゲームの今後の可能性を見据えて独自の作品を作り上げているというのです。筆者は、このまま最後までやり遂げれば、本作は名作アクションの仲間入りを果たすと見ています。
主人公のSoulは寡黙な武術の達人で、多くを語らず刃で語るタイプです。忠誠を誓った教団に裏切られた彼は、血に染まった中国の武術界「Wulin」の完全な支配を狙う悪の陰謀を知ります。Wulinの各地には、人形や秘密の宗派、神のような存在、怪物などが待ち受けています。通常の敵もボスも数が非常に多く、最後まで新鮮さが保たれているそうです。
武器ごとに別キャラクターのような戦闘
武器はどれも固有の動きと能力を持ち、格闘ゲームで新しいキャラクターを使い始めるような感覚があります。段階的に強化すると能力が増え、「Soul Temper」で最後に1つ、戦い方を変えるような能力や特典を加えることもできます。完全に強化した武器では、コントローラーのほとんどのボタンを使う動きが可能になります。使用回数に限りがある切り札の武器「Phantom Edge」も同様に強化できます。
さらにアクセサリーや薬の種類を組み合わせることで、戦闘の組み合わせは数百、場合によっては数千通りに及びます。筆者が挙げた例は次のとおりです。
- しらふ、ほろ酔い、泥酔の状態を切り替え、状態によって間合いやダメージが変わる酔拳型
- Soul自身のHPを使ってチャージ攻撃の威力を高め、出血で取り戻す出血型
- 雷、風、火、氷で敵に属性の嵐を起こす戦い方や、命令に応じて属性を切り替える剣
- Phantom Edgeの拳で敵を叩きのめす戦い方
特に拳は心地よく、入手してからやめられなくなったとのことです。40時間以上遊んだ時点で、数十人の異なるSoulを遊んだような感覚になったといいます。S-Gameは、新しい武器を手に入れるたびに十分な強化素材と通貨を与え、あらゆるビルドを試すよう促しています。次の武器が新たなお気に入りになるかもしれないという設計です。
探索の楽しさと「ソウルライクではない」進行
オープンエリア型の各バイオームは、探索そのものが楽しいと評価されています。脇道を選べば必ず見返りがあり、それは強化素材の山だったり、気に入る武器を持ったボスだったりします。建物、路地、洞窟、崖などが入り組む構造は、FromSoftwareの建築的なデザインや、近道を見つけたときの「なるほど」という感覚を思わせるそうです。
ただし筆者は、本作は明確にソウルライクではないと述べています。手強いボス、つながった世界、かがり火に相当するPhantom Bellのチェックポイントがあるため、そう思われても無理はないとしています。一方で、難易度は選択肢やアクセサリーによって、パリィや回避のタイミングを易しくできるため、より乗り越えやすいそうです。世界の進行も異なり、敵は倒せば完全にいなくなり、チェックポイントを使っても復活しません。筆者にとって意外にも、これが世界観の厚みを生み、悪の痕跡を実際に取り除いている実感につながっているといいます。
物語は最も弱い要素、演出と映像は高水準
数多くの読み物が物語の背景を補い、記憶や巻物、書物を探すと、武侠物語の全体像を知る楽しみがあります。筆者は、物語は本作で最も弱い要素だと考えていますが、それは他の要素と比べた場合に限った話です。物語面で新境地を開くわけではないものの、物語を引っ張るだけの謎と高揚感はあるとのことです。演技は優れているものの、キャラクターとの会話は、2人が向かい合ってクエストの話をするだけの場面が中心です。それを補うのがカットシーンで、印象的な悪役、心に響む真実の発覚、張り詰めた緊張感などが描かれます。
制作面の完成度は全般に高く、アニメーションは非常に印象的で、暗い幻想世界として描かれた中国も美しいと評されています。顔の表現は不気味の谷の手前までリアルに迫り、クローズアップでは肌の質感や唇の震えまで見て取れます。中国語の出演陣の演技も優れています。英語音声にも光る点はあるものの、Soulの声は退屈だとして、筆者は中国語音声を強く勧めています。
100近いボス戦と、操作で演出するアクション
ボス戦は中国映画から明確な影響を受けており、最高峰のゲームにしか見られないような畏怖とスケール感があります。ボスの数は、筆者の推測で100に迫るほどで、繰り返しはほとんどありません。繰り返しがあるのは、区切られたチャレンジ形式の試練だけです。倒した多くのボスがそれぞれ固有の戦いを見せたことに、筆者は感心しています。ボスのフェーズ間にチェックポイントがある点も評価されています。2フェーズ目で倒され続けると、1フェーズ目を何度もやり直すことになりがちですが、その繰り返しの負担が減るためです。
このスケール感と興奮は、ほぼすべての戦闘に及び、最も単純な雑魚戦にも表れています。ただし終盤に近づくにつれ、雑魚戦はやや単調に感じ始めているそうです。Soulは世界最高の武術家のように動きますが、それを成立させるのはプレイヤーの入力です。攻撃ボタンを連打しても見栄えはしますが、各武器に決められた入力と能力を使いこなすと、他のゲームではあまり見られない緻密なアクションが生まれます。プレイヤー自身が戦闘を演出することで、ただの雑魚の集団が、電撃のような見せ場に変わるのです。
最終評価はクリア後に
筆者は、このゲームを大いに楽しんでいるという表現でも足りないほどで、レビューを書く時間がもどかしいほど早くゲームに戻りたいと語っています。数日以内にクレジットに到達する見込みで、最終的な評価は今週中に公開される予定です。