『Football Manager 27』は10月29日にXbox PCで発売、コンソール版は11月10日で両方Game Pass対応
2026年10月29日 | #ゲーム紹介 | Xbox Wire EN
サッカークラブの監督業を再現するストラテジーシミュレーション『Football Manager 27』が、Xbox PC向けに10月29日に発売されます。コンソール版は11月10日に登場し、どちらもGame Passに対応します。公式Xbox Podcastでは、開発元Sports InteractiveのSenior Features ManagerであるAnt Farley氏が、今作の改良点や、実際のサッカー界との関わりについて語りました。
選手を操作せず、監督の仕事を再現するゲーム
Farley氏によると、本シリーズはアクションではなく、ストラテジーシミュレーションです。プレイヤーが選手を直接動かすことはありません。移籍での選手獲得、チームの練習、戦術や試合の作戦づくり、財政や予算の管理といった、実際の監督やヘッドコーチの仕事を担います。
初心者向けには、興味の薄い要素をスタッフに任せる仕組みがあります。たとえば選手の獲得は楽しみたいものの、練習は後回しにしたい場合、練習をスタッフに委任できます。戦術と試合だけに集中する遊び方もあれば、クラブのあらゆる要素を細かく管理する遊び方もできます。
大きな特徴は、選手やスタッフのデータベースです。100万人を超える人物について、能力値や選手の伸びしろなどの情報を調査して収録しています。実在のクラブスタッフも含まれるため、遊び方に合わせた体験を作れます。
『Football Manager 27』の変更点
昨年の『Football Manager 26』は、Unityエンジンで初めて制作された作品で、すべてをゼロから作り直す必要がありました。今作はその土台を使い、改良を重ねる段階に入ったとFarley氏は説明しています。変更の多くは、社内外からのフィードバックに応えたものです。
ナビゲーションの改善
前作には、自分のクラブに視点が絞られすぎているという声がありました。Farley氏はその原因を、ゲーム内の操作のしやすさにあると考えています。クリックしながら画面をたどるうちに、ブルガリア2部の選手を見ていたというような「脇道」に入り込めるのは、本シリーズの魅力です。今作はそこに行き着くまでのクリック数を減らし、探索しやすくしました。
新機能「Tactical Tweaks」
試合当日の要素として加わったのが、新機能のTactical Tweaksです。実際のサッカーの戦術は複雑で、シミュレーションの戦術面は初心者に難しく感じられることがあります。そこで、複数の戦術変更をまとめて行うボタンを用意しました。たとえば「もっと切迫感を持ってプレーする」というボタンを押せば、内部で複数の戦術が調整されます。プレイヤーはメニューをたどらずに済みます。
この操作はタッチライン(ピッチ脇)から行う形で、監督として指示を叫んでいるような感覚を得られるとのことです。背景には、スタジオが実施する「フットトーク」があります。現実のサッカー界のプロを招いて話を聞く場で、スカウトなどの人材獲得担当、テクニカルディレクター、現役の監督も参加します。騒がしい大観衆のスタジアムでは細かい指示は出せず、選手が理解して実行できる簡潔な指示になる、という話が機能の着想になりました。
没入感と物語性
今作では没入感が重要なテーマでした。自分が担当していないクラブの画面を見たときに、そのクラブの過去・現在・未来が分かるように画面を構成しています。
Farley氏が挙げた例は、アーセナルを率いている状況でボーンマスのページを開く場合です。過去には、近年のリーグでの躍進といった歴史が分かります。現在には、今季好調な選手、得点王、監督、実施した移籍などが表示されます。未来は、次の対戦相手や最新ニュース、獲得交渉中の選手の情報です。大会、選手、クラブにも同じ考え方を適用しています。
ニュースも見直されました。シーズン序盤の8週間、中盤、終盤の8週間では、取り上げる話題が異なります。序盤には、新監督の就任や初の欧州大会出場などを扱う詳細なクラブのシーズンプレビューが出ます。シーズンが進むと、監督が解任の危機にあるか、優勝や降格を争うのはどこか、期待以上や期待外れの成績のクラブはどこか、といった話題が前面に出ます。プレイヤーの体験から生まれる物語と、ゲーム側が伝える物語の両方を強めたい考えです。
カップ戦の抽選では、チームが1つずつ引かれていく様子を見られる演出が復活しました。
PC版とコンソール版の違い
Farley氏は、どちらも「実際の監督より自分の方が上手くやれると証明する」という中核の体験は同じだと述べています。そのうえで、コンソール版は少し簡潔で、テンポが速い作りだそうです。
PC版では、「続行」を押したときの進行ペースを調整する新しい選択肢が加わりました。試合を素早く進めることも、さまざまな画面を経由して物語が生まれやすい、より包括的なモードで進めることもできます。
コンソール版には、「Pivotal Moments」という要素があります。思い切った選択を迫る場面を前面に出すものです。また、PC版では数値で示す分析や統計を、コンソール版ではより視覚的に伝える設計になっています。両機種で固有の機能があり、中核は共通でも、味付けが少し異なるという位置づけです。
現実のサッカー界への影響
Farley氏は、サッカー界が過去10年ほどでデータ重視に傾いていると指摘します。イングランドのブレントフォードやブライトンのように、データを重視する姿勢から出発して成功しているクラブがあります。能力値、調子の評価、統計を見て判断する遊び方は、まさに本作でプレイヤーがしてきたことであり、本作はその流れに大きな影響を与えたと語りました。
ゲームから現実へと広がった話もあります。Farley氏が子どものころ憧れていたオーレ・グンナー・スールシャールが本作を遊んでおり、のちに自分の応援するクラブの監督になったとのことです。タッチラインに立つ姿を見て、「彼は仲間だ」と思ったそうです。選手では、アントワーヌ・グリーズマンやデンベレが、本作のファンであることを公言しています。進行役のJoe Skrebels氏は、2005年のセーブデータがきっかけでレアル・ベティスを応援していると話しました。
初めて遊ぶ人に対しては、Farley氏は次のように説明しています。複雑なゲームでも親しみやすくしたいと考え、Unityエンジンへの移行時には、分かりやすさや仕組みの予測しやすさを高める再設計をしました。ゲーム内のチュートリアルがその部分を支えます。動画投稿者による解説も参考になるそうです。
サッカーは小さな差の積み重ねで決まる競技で、正しい判断を重ねても負けることがあります。応援するクラブが上位に上がっていく、あるいは小さなクラブが強豪を破るといった成果を実感すると、魅力が分かってきます。サッカーに馴染みがない場合は多少の忍耐が必要ですが、サッカーファンなら、すでに半分は理解できているはずだ、とFarley氏は話しました。
開発者のこだわりと思い出
収録の最後には、定番の質問が行われました。
Farley氏は、開発期間中はマンチェスター・ユナイテッドで遊び、リリース確定後に本格的なセーブを始めます。今年はミドルスブラか、プレミアリーグに昇格したコヴェントリーで、残留を目指す挑戦に惹かれているそうです。
選手獲得では、作業量(work rate)が15未満の選手は獲得しないという自分ルールがあります。気に入っている選手として、リーダーシップや作業量などのメンタル面の能力が高いボデ/グリムトのパトリック・ベルグと、ブレントフォードのキーン・ルイス=ポッターを挙げました。ルイス=ポッターはプレミアリーグでプレーしているため、獲得は難しくなったと話しています。
お気に入りの新世代選手(Newgen)は、数シーズン前のクリスタル・パレスのセーブで出会ったBilly Whipsです。身長約165cmの小柄なウインガーで、筋力は非常に低い一方、作業量や決断力(20)が高く、クロスが極めて優れていました。名前も含めて気に入ったと語っています。
ゲーム内の最大の成果としては、『Football Manager 26』のアバディーンのセーブで、スコットランドのオールドファームの支配を破って優勝したことを挙げました。チャンピオンズリーグでは決勝トーナメントにも進んだそうです。さらに、開発に携わる前の話として、バルセロナで若手だったセスク・ファブレガスとアンドレス・イニエスタをチャールトンに連れてきて、世界最高の中盤に育て上げた経験も明かしました。