ポケモンカードが米国の国立おもちゃの殿堂入り、30周年の節目にMagic: The Gatheringに続くTCGとして選出
米国の国立おもちゃの殿堂(National Toy Hall of Fame)が、今年の殿堂入りを正式に発表しました。ポケモンカードは、シリーズが30周年を迎えるなか、11月5日(木)朝に殿堂入りが決まりました。
殿堂入りしたおもちゃと選考の仕組み
今年はポケモンカードのほか、ビンゴ、ケアベア、定番の滑り台が新たに選ばれました。Bop It!、麻雀、ポーリーポケットなどが候補に挙がっていましたが、選ばれたのは前述の4つです。
キュレーターのMirek Stolee氏は「ポケモンTCGの幅広い人気と世界的な存在感は疑いようがありません。ポケモンTCGは先行するカードゲームの方式をうまく取り入れ、より親しみやすいものにし、そこに愛らしいポケモンたちを吹き込みました」と述べています。
国立おもちゃの殿堂は1998年に創設されました。「創造的な遊びを促し、長期にわたって人気を保ってきたおもちゃを称える」ことを目的としています。現在はニューヨーク州ロチェスターのストロング遊び博物館(The Strong)に置かれており、同館は世界ビデオゲーム殿堂も擁しています。
誰でもおもちゃを推薦でき、博物館の学芸員、歴史家、教育者からなる委員会が、象徴性、継続性、発見、革新性の4つの観点で候補を評価します。おもちゃの定義は比較的ゆるく、LEGO、バービー、スリンキーといった定番に加え、段ボール箱や「砂」という概念も過去に殿堂入りしています。
トレーディングカードゲームの殿堂入りは初めてではありません。Magic: The Gatheringは2019年に選ばれており、これはもう一つのテーブルトップの定番であるDungeons & Dragonsの殿堂入りから10年近く後のことでした。
博物館が説明するポケモンTCGの影響
The Strongのウェブサイトには、ポケモンTCG専用のページが設けられています。同館はこのゲームについて、トレーディングカードゲームという概念を広める上で極めて重要な役割を果たし、数百万人にとってこの趣味への入り口になったと説明しています。ゲームボーイ向けのビデオゲームや複数のプラットフォームで遊べるアプリも生まれ、ビデオゲームという原点に立ち返る形になったとも述べています。
また近年は、カードが大きな金銭的投機の対象になっているとも指摘しています。コンテンツクリエイターがパックを開封する様子を視聴者が見て、価値の高いレアカードが出ることを期待しているという内容です。
2026年3月時点で、世界で85億枚を超えるポケモンカードが印刷・流通しています。現在は13言語で印刷されており、市場規模は概算で150億ドルを超えるとされています。
人気拡大の裏にある転売問題
IGNの記事は、この人気の急拡大が大半のファンにとって必ずしも良いことではなかったと指摘しています。転売業者の存在が長年コミュニティを悩ませ、気軽に楽しめたカード収集が、コレクター向けの商売のようになってしまったという見方です。市場価格も制御できないほど高騰しており、殿堂が評価した「親しみやすさ」を脅かしているとしています。
ポケモンカンパニーはこの問題を認識しており、対策として供給量を増やす方針を繰り返し表明してきました。増産の効果は、最近の30周年記念商品で表れたようだと同記事は述べています。転売業者から、このセットは利益が出にくいという不満が出たとのことです。
殿堂入りに伴い、The Strongでは来年にかけて新しい展示やイベントが開かれる可能性が高いとされています。