『GTA 6』発売を前に、歴代GTAシリーズをMetacriticスコア順に振り返る 最高は『GTA 4』の98点
『GTA 6』のPS5・Xbox Series X向け発売が目前に迫っています。『GTA 5』の発売から10年以上がたち、シリーズ作品の多くがMetacriticで90点台後半を記録しているため、『GTA 6』は非常に高いハードルに挑むことになります。一方で、シリーズには伸び悩んだ時期もありました。ただしRockstar Gamesの作品群の中で、明らかな失敗作は多くありません。Polygonは、Metacriticスコアの高い順にシリーズ上位10作品を振り返っています。最高点は『GTA 4』の98点です。
集計の条件
『GTA 4』の『Ballad of Gay Tony』のような拡張パックと、『GTA Online』は対象外です。『GTA Online』は常時進化を続けるサービスで、実際のレビューが少ないためです。シリーズ初期の3作品『GTA』『GTA London 1969』『GTA London 1961』も、Metacriticのスコアが付くほどレビューが集まっていないため含まれていません。移植版も数えず、スコアは発売当初のプラットフォームのものを使っています。同点の場合は、レビュー数が多い作品を上位にしています。
10位と9位 評価が割れた初期の2作
10位は2004年にGame Boy Advanceで発売された『GTA Advance』で、スコアは68点です。『GTA 3』の前日譚にあたる見下ろし視点の作品で、舞台はLiberty Cityです。初代のリメイクやリマスターではありません。Eurogamerのクリスタン・リード氏は、シリーズの新しい方向性とは噛み合わないと指摘し、多くの人が期待するGTAの体験ではなく、この価格では到底勧められないという趣旨を述べました。Polygonのジョシュ・ブロードウェル氏は最近の振り返りで、シリーズでは珍しい凡作で、プレイするより語るほうが面白いとしています。ただし、ストリートレースや消防、自警団のミッションなど、のちのGTAにつながる要素がすでにあったとも評価しています。ラジオ局の質が劣るなど、小さく粗い作りではあるものの、そうした細部がファンにとって重要だとRockstarが学んだ作品と位置付けています。
9位は1999年の『Grand Theft Auto 2』で、PCとPS2向けに発売され、スコアは70点です。評価は賛否が割れ、初代と変わらないという声が目立ちました。サウンドトラックや初期のロイヤルティ(忠誠度)システムは評価されたものの、操作性とゲームプレイ全体には冷めた反応も多くありました。IGNのジェレミー・ダナム氏は「粗末なプレイ感覚」を理由に「せいぜいレンタル止まり」と評しました。GameSpotのジェフ・ガーストマン氏は、グラフィックや音楽、武器、ミッション構成、街の活気には手が加わったが、根本は昔と同じゲームだと述べています。当時は、GTAが数十億ドル規模のシリーズになる未来は見えていませんでした。
8位と7位 PSPで評価された2つのStories
8位は2006年にPSPで発売された『Grand Theft Auto: Vice City Stories』で、86点です。2002年の『Vice City』の前日譚で、元軍人のVic Vanceが兄のLanceと共に1980年代前半のVice Cityで犯罪帝国を築こうとする物語です。批評家は帝国を築く仕組みを楽しんだ一方、GTAの基本的なゲームプレイには古さを感じ始めていました。1UP.comのケイムズ・ランサム=ワイリー氏は90点の高評価をつけながらも、繰り返し指摘されてきた明らかな欠点をRockstarが直さなかったのは残念だと述べています。それでも、体験全体の重みがその失望を上回るとしました。
7位は2005年の『Grand Theft Auto: Liberty City Stories』で、88点です。『GTA 3』に登場した脇役Toni Ciprianiが、Leone一家の中で地位を上げていく物語です。GameSpotのガーストマン氏は、家庭用機で慣れ親しんだGTAの体験をこれだけ詰め込んだことに驚き、技術面ではPSP屈指の成果だと述べました。その一方で、ストーリーは退屈で、ミッション設計も基本的なものにとどまると指摘しています。IGNのフアン・カストロ氏は、やり込み要素の多さを評価しました。メインストーリーを終えても、ゲームの約60%が残っているといいます。街を走って景色を眺めるだけでも、本格的なゲーム並みに楽しいと述べており、のちのオープンワールドGTAに通じる気楽な遊び方がすでに示されていました。
6位 DSの制約が生んだ『Chinatown Wars』
6位は2009年にニンテンドーDSで発売された『Grand Theft Auto: Chinatown Wars』で、93点です。シリーズ初期の見下ろし視点と、後年のオープンワールド要素を組み合わせた作品です。亡き父から受け継いだ剣を取り戻そうとするHuang Leeが、Liberty CityのTriadの抗争に巻き込まれていきます。AV Clubは、DSの制約がRockstarの方針を変えたのかもしれないと指摘しました。長いトークラジオやスタンドアップのネタを入れる余地がないため、警察との追跡劇と暴れ回る要素という基本に絞られたと述べています。Eurogamerのトム・ブラムウェル氏は満点をつけ、難しいゲームを新しいプラットフォームに損なわず移しただけでなく、改善まで加えたと称賛し、DSの形式と機能を使いこなしていると評しました。
5位と4位 同じ95点の『Vice City』と『San Andreas』
5位は2002年にPS2で発売された『Grand Theft Auto: Vice City』で、95点です。1980年代を舞台にした華やかな物語で、Rockstarが描くマイアミ風の街を初めて訪れる作品でもあります。刑務所から出たTommy Vercettiが、失敗した麻薬取引に巻き込まれ、裏社会で力をつけていきます。『GTA 3』より作り込まれたオープンワールド、自由度の高いプレイ、音楽が評価されました。ただし、シリーズを通じて指摘されてきた操作性とミッション設計は、このときも改善点とされています。Official US PlayStation Magazineは「PS2を象徴するタイトル」と呼びました。Maximの評者は、「Beat It」が流れる中でギャングの抗争に飛び込めば納得するはずだと述べています。Eurogamerは、買うか、かつてRockstarが勧めたように盗むべきだという趣旨の結びで、当時の評価を象徴しました。
4位は2004年の『Grand Theft Auto: San Andreas』で、こちらもPS2で95点です。母親が殺されたことで故郷に戻った元ギャングのCarl "CJ" Johnsonが、ギャングを再び盛り立てようとします。PSM2は、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』に次ぐ、コンソール史上屈指の完成度と独自性を持つ世界だと評しました。Game Informerのアンドリュー・ライナー氏は満点をつけ、これはゲーム以上の存在で、最高のエンターテインメントだと述べています。
一方、The New York Timesのチャールズ・ヘロルド氏は5点満点中3点と辛口でした。オープンな環境設計の割に自由度は錯覚にすぎないとし、好きなタイミングと方法で敵を倒す、あらゆる手段で目的の資金を集める、通りすがりの人にレースを挑むといった、より一般的な目標があればよかったと述べています。Polygonは、この指摘は的外れではなく、『GTA 6』でできそうなことにかなり近いとしています。
3位と2位 97点で並んだ『GTA 3』と『GTA 5』
3位は2001年にPS2で発売された『Grand Theft Auto 3』で、97点です。発売から25年がたった今も、その影響は計り知れません。オープンワールドゲームの土台を築き、ゲームが大人向けの芸術媒体になり得ることを示した作品とされています。無口な主人公Claudeが、元恋人への復讐を目指す中で、Liberty Cityの裏社会に巻き込まれていきます。Eurogamerのブラムウェル氏は、豊かで壮大な、これまで出会った中でも屈指の完成度を持つゲームだと評し、PS2で見たかったものがこれなら10年でも待てたと述べました。IGNのダグ・ペリー氏は10点満点中9.6点をつけ、この作品はPS2でも、あらゆる機種でも、その年の最高峰の一つだと評価しています。
2位は2013年の『Grand Theft Auto 5』で、PS3とXbox 360向けに97点です。ロサンゼルスをモデルにしたSan Andreasを舞台に、Michael、Franklin、Trevorの3人の主人公で物語が進みます。批評家は複数の視点とミッション設計の進化を高く評価しました。『The Elder Scrolls 5: Skyrim』に続き、日本のファミ通で満点を獲得した史上2作目のゲームでもあります。IGNのケザ・マクドナルド氏は、途方もなく楽しいゲームであると同時に、現代アメリカへの知的で辛辣な風刺でもあると述べ、『GTA 4』が5年前にもたらしたすべてを洗練させた作品だとしました。
一方で、より慎重な意見もありました。US Gamerのマイク・ウィリアムズ氏は、拷問に断固反対する人や、好ましい女性キャラクターを求める人にとっては、まったく受け入れられない作品だと述べています。Polygonのクリス・プランテ氏も同じ複雑な思いを示し、『GTA 5』の中の女性キャラクターより、ディスクのアートワークに描かれた女性のほうが興味深いと述べました。Rockstarはこうした批判を受け止めたのか、『GTA 6』ではLuciaが共同の主人公になっています。ただし、「過激」で知られるスタジオがそれをどこまでうまく描くかは、まだ分かりません。
1位 物語が決め手となった『GTA 4』
1位は2008年の『Grand Theft Auto 4』で、PS3とXbox 360向けに98点です。東欧からの移民Niko Bellicが、アメリカンドリームを求めてLiberty Cityに渡る物語です。いとこのRomanが豪華な暮らしを自慢していたものの、実際には賭博の借金を抱え、ひどいアパートに住んでいました。Nikoはほどなくロシアンマフィアに関わり、さらにアイリッシュ系やイタリア系のマフィアとも関わりを持つようになります。
ニューヨークをモデルにしたオープンワールド設計は絶賛されました。The New York Timesのセス・シーゼル氏は、街こそがこのゲームの真の主役だと述べています。Computer and Video Gamesのアンディ・ロビンソン氏は、規模と広がりにおいてLiberty Cityは比類がないと評しました。屋内と屋外がシームレスにつながり、屋内がぼやけた箱のようには見えなくなった点が、『San Andreas』からの最も大きな進歩だとしています。
批評家はNikoというキャラクターも気に入り、より暗く深みがあり、風刺色の薄い物語を楽しみました。Giant Bombのガーストマン氏は、Rockstarが土地の広さやミッション数で他作品と競うのではなく、強い印象を残す物語をオープンワールドに織り込んだと述べました。GTAが愛される核心を失わずに実現したとして、「完全に見事で、時間とお金をかける価値がある」と評価しています。
長い時間を経て、強力な競合を抑えて1位となった決め手は、Nikoの物語だとPolygonは見ています。ブロードウェル氏は2026年10月の振り返りで、Nikoの物語にハッピーエンドはないと述べました。Nikoは勝者となり、Liberty Cityの裏社会での地位も固まります。しかし、それは彼の望んだ人生ではなく、どれほど華やかでも失ったものを埋め合わせることはできないという指摘です。JasonとLuciaの物語が歴代最高の座を奪えるのかは、まもなく明らかになります。