『ダンジョンズ&ドラゴンズ』ハードコア設定「Dark Sun」のドラゴンは「作られる」存在、その希少性と邪悪な本質が明らかに
2026年08月23日 | #ゲーム紹介 | Polygon
テーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のハードコアな世界設定「Dark Sun」が、同作を象徴するモンスターであるドラゴンに新たな解釈をもたらし、その魅力を再構築していることが明らかになりました。この設定では、ドラゴンは単なる強力なモンスターではなく、世界観と深く結びついた存在として描かれています。
「Dark Sun」におけるドラゴンの希少性とその成り立ち
「Dark Sun」の世界「Athas」では、ドラゴンは極めて珍しい存在です。一般的なD&Dの設定とは異なり、ドラゴンは生まれながらにして存在するのではなく、最も強力で邪悪な魔法使いだけが経験できる、長く苦痛を伴う変身プロセスを経て誕生します。都市国家を支配する暴君「Sorcerer-Kings」がその代表例であり、彼らの究極の目標は、この変身を遂げてドラゴンになることです。しかし、このプロセスには数世紀を要し、ほとんどのSorcerer-Kingsは目標達成前に狂気に陥るか、命を落とすとのことです。
唯一の例外は「Borys of Ebe」、通称「The Dragon」と呼ばれる存在です。彼はかつて、神のような存在「Rajaat」を封印するために、他の「Champions」たちの力を借りて変身を完了させました。この変身によってBorysは強大な力を得ましたが、同時に狂気に陥り、Athasを1世紀にわたって荒廃させました。彼の破壊の記憶は世界に深く刻まれており、他のSorcerer-Kingsがドラゴンの最終段階に近づくと、残りのSorcerer-Kingsが協力して彼を殺害するほどです。
邪悪な存在としてのドラゴン
「Dark Sun」のドラゴンは、その希少性やSorcerer-Kingsとの関連性だけでなく、その本質的な邪悪さも特徴です。他のD&Dの設定に存在する「善良なドラゴン」は、この世界には存在しません。Athasのドラゴンは、世界への影響を顧みずに破壊的な魔法を行使する魔法使い「Defiler」の道の究極の姿とされています。Defilerは、自身の欲望を最優先し、魔法が環境に与える影響を無視する存在です。ドラゴンへの変身に必要な儀式は、数多くの犠牲と甚大な破壊を伴うとのことです。
原文筆者は、この設定がドラゴンの持つ「強欲と悪意」という古典的なテーマを現代に再提示していると指摘しています。D&Dにおいてドラゴンは象徴的な存在である一方で、その多様なバリエーションと頻繁な登場により、神秘性が薄れてしまっている側面もあるとしています。「Dark Sun」のドラゴンは、その希少性と世界観との深い結びつきによって、単なるモンスターではなく、人間の邪悪な衝動を象徴する存在として、プレイヤーに強烈な印象を与えることができると述べています。