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Critical RoleのGMブレナン・リー・マリガンが、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』で死に瀕したキャラに再判定を提案

2026年10月09日 | #その他 | Polygon

Critical RoleのGMブレナン・リー・マリガンが、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』で死に瀕したキャラに再判定を提案

Critical Roleのキャンペーン4第37話で、ゲームマスターのBrennan Lee Mulliganは、死亡セーヴに失敗したWicander “Wick” Halovar(Sam Riegel)に再判定の機会を提示しました。仲間を救う選択と引き換えに生存の可能性を残す演出は、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』で物語性と公平さをどう両立させるかを考えさせます。

第37話ではWicanderが何度も倒れる

「Death to Tyrants」では、Wicanderが家族の企てた暗殺の標的になります。長い戦闘が4ラウンドにわたって続き、仲間が救おうとするなか、Wicanderは何度も戦闘不能に。やがてRiegelが最後の死亡セーヴに失敗し、死が避けられないように見える場面を迎えます。

生存のために重ねられた特別な判断

戦闘の序盤、Wicanderは実の姉が唱えたHold Personを受け、麻痺状態になります。麻痺中は5フィート以内から受ける攻撃がクリティカルヒットになり、戦闘不能のキャラクターがクリティカルヒットを受けると、死亡セーヴに2回失敗した扱いになります。死亡セーヴに3回失敗すれば、そのキャラクターは死亡します。

Hold Personを受けた際には判断のための知恵セーヴがあり、失敗すると、その後の各ターン終了時にも呪文を抜け出す判定を行えます。第5版以降の『ダンジョンズ&ドラゴンズ』では、この種の呪文から抜け出しやすくなっています。MulliganはWicanderの最初のターンに、Sam Riegelへ「ターンを遅らせる」ことを提案しました。そうすればHalandil Fang(Liam O’Brien)が先にバードの声援を与え、次の知恵セーヴにd8のボーナスを加えられるという意図です。

ただし、ターンを遅らせる仕組みは第5版にも2024年版のルールにもなく、ハウスルールとして使われるものです。また麻痺状態には行動不能も含まれ、アクション、ボーナスアクション、リアクションを行えません。そのため、遅らせる行動自体がないとも考えられます。ルール上は曖昧な点があるものの、記事の筆者は、この判断はHold Personの効果を損なうため認めないとしています。

その後、Wicanderが再び瀕死になり、Riegelはバードの声援を受けても最後の死亡セーヴに失敗しました。ところがMulliganは、次の2つから選ぶ機会を与えます。失敗した判定を不利(2回振って低い方を採用)で振り直すか、Whitney Moore演じるTyrannyを魔法の契約から解放するかです。悪魔であるTyrannyは契約によってWicanderに仕えており、彼が死ねば契約はHalovar家の邪悪な当主Yanessaに引き継がれる状況でした。Wicanderと強い絆で結ばれたTyrannyを救うか、生存に賭けるかを迫られたRiegelは振り直しを選び、不利な判定に成功します。筆者によると、この判定の成功率は約30%でした。

一方、キャンペーン4第30話「Here in the Dark」では、Teor Pridesire(Travis Willingham)がObrimus Manorでアンデッドに倒された際、Mulliganは救済のための特別な手段を示しませんでした。TeorにはプレイヤーキャラクターではなくNPCの弟Cydが同行していたため、WicanderとTyrannyのような物語上の選択につながらなかったのかもしれない、と筆者は推測しています。

死を避ける演出には代償もある

ゲームマスターには、プレイヤーキャラクターの死を何らかの形で覆したくなることがあります。しかし、危険が感じられなくなれば、プレイヤーが物語やゲームに関心を失う可能性もあります。筆者は、死亡を覆すなら、今回のように厳しい選択を加え、介入によって失われる緊張感を補う方法がよいと考えています。

ただし、エピソード終盤のもう1度の介入はやりすぎに感じられたと筆者は評しています。Wicanderは2回の攻撃を受け、Shieldで1発を防いだものの、もう1発で再び戦闘不能になりました。そこでMulliganは、Shieldの使用を取り消して失敗した死亡セーヴを2回に戻す代わりに、Tyrannyを契約から解放するかどうかをRiegelに尋ねます。RiegelがTyrannyを解放すると、彼女はAidを使い、Wicanderの次のセーヴに有利を与えました。結果としてWicanderは生き延びましたが、筆者にはMulliganが物語を特定の方向へ導こうとしているように映りました。

死の扱いは卓ごとに話し合う

『ダンジョンズ&ドラゴンズ』では版を重ねるなかでキャラクターの死が珍しくなり、死亡セーヴや蘇生呪文によって、キャラクターが本当に命を落とす機会は減っています。たとえば仲間の誰かが蘇生呪文Rev ivifyを準備していれば、「Death to Tyrants」の緊張感はすぐに失われていた可能性があります。

キャラクターは単なる能力値の集まりではなく、プレイヤーにとって大切な存在です。ゲームマスターが全員にとって楽しい体験にしようと、危険を少し和らげたくなるのも理解できます。それでも、世界を現実的に感じさせるには死の可能性も必要です。物語の都合でキャラクターを生存させ続けると、死の脅威が薄れ、没入感やゲーム体験を損なうおそれがあります。

死にどう向き合うかに唯一の正解はありません。冒険を始める前に、キャラクターの死をどう扱うかをプレイヤーと話し合い、卓で共通の認識を持つことが大切です。