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『Warhammer 40,000: Space Marine 3』生成AI不使用をSaberが明言

2026年09月03日 | #ゲーム | IGN

『Warhammer 40,000: Space Marine 3』生成AI不使用をSaberが明言

生成AIの利用をめぐってSaber Interactiveへの懸念が広がるなか、同社は『Warhammer 40,000: Space Marine 3』の開発に生成AIを一切使っていないと明らかにしました。Saberの開発責任者Tim Willits氏は、同社が手がけるライセンス作品では生成AIを使用しない方針も説明しています。一方で、別作品では生成AIの活用を試しており、技術そのものを否定しているわけではないとのことです。

Rideshare Stimulatorをめぐる騒動が発端

今回の説明の背景には、Saberが開発したRideshare Stimulatorで生成AIが使われていたことへの反発があります。同作ではFree Rideモードの音声やテキストを含む形で生成AIが利用されたとSaberが認め、SteamのコミュニティではAIの使用を明示するよう求める声が相次ぎました。Steamのポリシーは、ゲーム内に表示されるAI生成コンテンツについて開発者に報告を求めていますが、開発の裏側で使われるツールまでは対象としていません。その後、同作にはAI利用に関するメッセージが追加されたとされています。

この問題では、SaberのCEOであるMatthew Karch氏と、元Rideshare StimulatorライターのStella Sacco氏とのやり取りも注目を集めました。Sacco氏は、2023年にプロジェクトを離れた後、自身の仕事がChatGPTに置き換えられたと主張しましたが、Karch氏はこれを否定しています。Karch氏は当時、生成AIについて「効率化やチームの縮小が目的ではなく、ゲーム体験を改善できるかどうかが重要だ」とIGNに説明していました。

こうした経緯から、Space Marine 2のファンを中心に、次回作へのAI導入を不安視する反応が広がりました。SNSや掲示板では、Rideshare StimulatorをめぐるSaber幹部の発言を受けて、本作の制作方針を疑問視する投稿が相次ぎ、Games WorkshopがSaberを厳しく管理すべきだという意見まで出ていたとのことです。Warhammer 40,000のファンは公式アートなどにおけるAI利用にも敏感で、わずかな痕跡も注意深く確認しています。

Games WorkshopはAI利用を明確に禁止

ライセンス元であるGames Workshopは、生成AIに対して明確に慎重な立場を取っています。同社は1月、コンテンツ制作とデザイン工程でAIを使わない方針を示し、製品デザインや自社IPの制作にAIを利用していないと説明しました。これは作品の完全性と、知的財産の所有権を守るための措置だとしています。

さらに7月には、製品マーケティング上の表現をめぐってAIの使用を疑う声が出た事例について、社内調査を実施したことも明らかにしました。Games WorkshopのCEOであるKevin Rountree氏は、マーケティングには人為的なミスがあったものの、AIが使われていなかったか、スタッフが社内方針を守っていたかを確認したと説明しています。同氏は、他社の動向を注意深く監視しているとも述べており、Warhammer 40,000関連作品でのAI利用に厳しい姿勢を崩していません。

Willits氏はgamescomでの取材に対し、SaberはLionsgate、Universal、Paramountなど、作品ごとのライセンス所有者の方針に従うと説明しました。特にWarhammer 40,000については、Games Workshopの方針を踏まえたうえで「問題ない」と明言しており、親会社や開発会社の判断だけでAIを導入する状況ではないことを示しています。

本作では会話、音声、アートにも生成AIなし

Willits氏によれば、本作には生成AIによる要素がまったく含まれていません。対象となるのは、AIが作成した会話やテキストだけではなく、キャラクターの音声、ビジュアルアートなども含まれます。同氏はSpace Marine 3に加え、Hellraiser: Revival、Stuntman: Hollywood、Turok、Jurassic Park: Survival、Wickについても、生成AIを使っていないと説明しました。

一方、Saberが生成AIを完全に排除する方針へ転換したわけではありません。Willits氏は、Rideshare Stimulatorのように実験に向いている作品では、実際に生成AIを試し、プレイヤーが受け入れるかを確かめていると話しています。同作については、生成AIの利用を試す対象として適しているとの考えを示し、反応が悪ければやめるという姿勢も明らかにしました。

この発言は、Saberが作品の性質やライセンス契約に応じてAIの扱いを変えていることを示すものです。Warhammer 40,000のように世界観や公式ビジュアルの整合性が重視される作品では使用せず、別のタイトルでは実験を行うという線引きです。少なくとも本作については、AI生成のセリフや音声、アートが採用されるのではないかというファンの懸念は、今回の説明によって否定されました。

SaberはAIの将来性を模索中

Willits氏は、生成AIをめぐる業界の議論がまだ固まっていないとも語っています。AIの活用法をすでに完全に理解していると主張する人がいても、それは正しくないという見方を示し、開発者側もプレイヤー側も、何に使うべき技術なのかを模索している段階だと説明しました。

同氏は、今後数年のうちに試行錯誤が続き、状況が整理されていくと予想しています。誰かが非常に優れたゲームを作り、それによってAIに対する人々の評価が一変する可能性もあるとしながら、現時点ではSaber自身も答えを持っておらず、実験しながら有効性を確かめている段階だとしています。

本作の発売時期はまだ発表されていませんが、Saber Interactiveで本格的な開発が進められています。前作Space Marine 2では、3年目のダウンロードコンテンツによるサポートも近く始まる予定とされており、シリーズの展開は継続中です。今回の明言により、少なくとも次回作については、生成AIの採用をめぐる不透明さが残る状態から一歩進み、使用しないという具体的な方針が示された形です。