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『ゼルダの伝説 時のオカリナ』リメイクに専用ジャンプボタンを追加

2026年09月10日 | #発売情報 | Polygon

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』リメイクに専用ジャンプボタンを追加

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のSwitch 2向けリメイクで、シリーズ従来作にはなかった専用ジャンプボタンが導入されます。映像ではグラフィックの刷新や操作性の改善も確認されていますが、原文筆者は、この変更が本作に本当に必要なのか疑問を呈しています。自動ジャンプによって成立していた冒険の感覚を、あえて変えることになるためです。

40周年配信でリメイク映像を公開

任天堂は、ゼルダの伝説シリーズ40周年を記念した配信で、Switch 2向けリメイクのゲームプレイ映像を公開しました。配信はシリーズのテーマ曲をオーケストラ演奏で披露する形で始まり、その後は11月発売予定の本作を中心に紹介しています。

公開された映像を見る限り、リメイクの基本的なゲーム内容は、オリジナル版を大きく変えない1:1に近い構成です。映像表現は一新されているものの、ダンジョンの場面や冒険の進み方は従来の内容を踏襲しています。一方で、操作やユーザーインターフェースには現代向けの調整が加えられています。

原文筆者は、今年登場したStarfoxと同じように、元の体験を保ちながら現代的な改良を加える方向性自体は理解できるとしています。ボイス付きカットシーンや、より扱いやすそうなカメラなど、プレイ体験を豊かにする変更も映像から確認できたとのことです。ただし、その中でも専用ジャンプボタンについては、歓迎しにくい追加要素として取り上げています。

自動ジャンプが生んでいた独自の操作感

ニンテンドー64版では、リンクが段差や足場の端に近づくと、プレイヤーがジャンプボタンを押さなくても自動的に跳び越えていました。コキリの森にある池の小島のような場所では、リンクを足場の端まで走らせるだけで、次の場所へ向かって大きく跳躍します。

この仕組みは、最初こそ戸惑うものの、操作に慣れれば問題なく扱えるものでした。一般的なアクションゲームやプラットフォーマーでは、次の足場へ移るためにボタンを押してジャンプするのが自然です。しかし、本作は足場を渡り歩くことそのものを主軸にしたゲームではなく、広大な世界を探索し、冒険のスケールを感じるアドベンチャーです。

ジャンプを単独の操作として用意しなかったことで、当時の開発チームはアイテム操作に使えるボタンを確保できました。また、プレイヤーがボタンを押すタイミングをわずかに誤り、リンクが溶岩へ飛び込んでしまうような事故も避けられます。端へ走るという行動と、自動的に跳ぶという結果を結び付けた設計が、当時の本作には適していたという見方です。

専用ボタンで解消される不便もある

もっとも、自動ジャンプに問題がなかったわけではありません。ダンジョンやフィールドの狭い場所では、プレイヤーが意図していないのにリンクが足場の端から跳んでしまうことがあり、操作のストレスにつながっていました。段差から落ちたあと、元の場所へ戻るためにリンクを引き上げなければならず、探索の流れが中断される場面もあります。

シリーズプロデューサーの青沼英二氏は、リメイク版の序盤を紹介する中で、ボタンを押してジャンプできるようになった点を説明しました。通訳を介した説明では、離れた足場がある場所でもジャンプを繰り返して渡れること、そしてニンテンドー64版では端に近づくと自動的に跳んでいたため、ボタン操作によるジャンプは大きな変更に当たることが語られています。

専用ジャンプボタンによって、崖や段差の縁で意図せず跳ぶ問題は減ると考えられます。リメイク版では、リンクが狭い足場の縁を歩くように移動し、必要なときだけプレイヤーがジャンプさせられるようになる可能性があります。この点については、原文筆者も改善として受け入れられるとしています。

新たな遊びより操作項目の追加に見える変更

一方で、公開映像からは、専用ジャンプボタンを必要とする新しいエリアや仕掛けは確認できませんでした。紹介されたダンジョンの場面は、グラフィックが美しくなっている以外、従来とほぼ同じ流れで進んでいます。そのため、ジャンプボタンが新しい遊びを生むというより、これまで自動処理されていた動作をプレイヤーの管理対象に加えただけに見える、と原文筆者は指摘しています。

Switch 2のコントローラーには、ニンテンドー64のコントローラーより多くのボタンや入力方法があります。リメイク版では、アイテムを割り当てる操作も変更され、従来の3つのフェイスボタンをアイテム専用にする必要がなくなっています。その空いた操作を、カメラやジャンプなど別の機能に使えるようになったというわけです。

ただし、ボタンが余っていることと、その機能を追加する必要があることは別問題です。2011年のThe Legend of Zelda: Ocarina of Time 3Dでは、タッチスクリーンによるインベントリ操作や、オカリナ専用ボタンが追加されました。原文筆者は、これらの変更は冒険中の扱いやすさを明確に高めるものだった一方、専用ジャンプボタンはそれほど有意義には見えないとしています。

古典の改善と、変えない判断の境界

リメイクで古い作品を更新する際、操作上の不便や視認性の問題を取り除くことには十分な意味があります。今回の映像でも、カメラの改善やボイス付きカットシーンなど、長年の3Dゲーム開発で得られた知見を反映したと思われる変更が示されました。ユーザーインターフェースの見直しも、現代のプレイヤーにとって本作を遊びやすくする可能性があります。

しかし、原文筆者は、本作の世界やステージはもともと専用ジャンプを必要としない前提で設計されていたと見ています。自動ジャンプに不満を覚える場面は確かに存在したものの、頻繁に起きる深刻な問題というほどではありませんでした。そのため、わずかな不便を解消するために、探索中に常に意識すべき操作を1つ増やすことには、別の負担が伴います。

「壊れていないものを直すな」という言葉があるように、リメイクでは残すべき個性と改善すべき不便を見極める必要があります。今回の専用ジャンプボタンは、ニンテンドー64版の不満を解決する変更である一方、プレイヤーが長年受け入れてきた操作体系を変えるものでもあります。原文筆者は、任天堂がその境界を越えてまで、本作にジャンプ操作を追加したと批判しています。