『Marvel Tokon: Fighting Souls』PC版の不安定なローンチを謝罪し入力とアシストを調整へ
PC版のローンチで多くの問題が発生したMarvel Tokon: Fighting Soulsについて、ディレクターの関根一人氏が謝罪し、今後の改善方針を明らかにしました。入力の反応性を高めるほか、アシストやキャラクター交代の頻度を抑える調整を進めるとのことです。一方、キャラクター性能そのものへの大幅な変更は、現時点では予定していないとしています。
ディレクターがPC版の問題を謝罪
関根氏は9月14日、SNSへの短い投稿とSteamのゲームページに掲載した長文のブログ記事を通じて、本作のローンチ時にPC版で発生した安定性の問題について説明しました。ゲームの内容自体はプレイヤーから好意的に受け止められ、継続して遊びたいという反応も得られていた一方、PC版ではプレイを妨げる問題が発生し、十分に楽しめない状況を生んだとして謝罪しています。
発売直後の不具合は、著名な格闘ゲーム配信者のMaximilian Dood氏がライブ配信中にゲームをアンインストールするほど深刻なものだったと報じられています。関根氏は、開発チームが想定した体験をプレイヤーに届けられなかったことを認め、現在はPC版の改善を進めているとしています。
この謝罪に先立ち、プロデューサーの山中剛史氏もPC版の問題について謝罪していました。山中氏は海外メディアVGCの8月のインタビューで、多くのプレイヤーがゲーム内の問題に遭遇しているとして謝罪し、失われたプレイヤーの信頼を取り戻すのは「非常に困難」になるとの認識を示しています。
入力受付の仕様を見直し
開発チームが改善対象として挙げたのが、空中ダッシュやFree Flight中の攻撃など、一部の入力が正しく認識されない問題です。関根氏によると、該当する入力が反映されなかったり、まったく受け付けられなかったりするケースを確認しており、より滑らかで反応のよい操作感を目指して入力受付のウィンドウを調整する方針です。
現在はボタンを押し続けた場合に6フレームの入力バッファが存在します。今後は入力の処理方法そのものを見直し、状況によってはボタンを押し続けていなくてもアクションが実行されるようにする案が検討されています。単純に入力受付時間を延ばすだけではなく、プレイヤーの操作がゲーム内の行動へつながりやすくなるよう、仕組みを調整する形です。
この変更は、空中ダッシュやFree Flightを絡めた攻撃が意図どおりに出ないという、対戦中の直接的な不満に対応するものです。具体的な適用時期や、変更後のフレーム数などは今回の説明では示されていませんが、開発チームは入力面の問題を優先して改善していくとしています。
アシストと交代の頻度を調整
もう1つの大きな調整対象は、アシストとキャラクター交代の使用頻度です。関根氏によれば、本作はもともとプレイヤーが戦闘中にキャラクターを頻繁に交代させることを前提にバランスを設計していました。しかし実際のプレイでは、開発チームの想定を超える頻度でアシストや交代が行われており、コミュニティからも「発生しすぎている」との懸念が寄せられているとのことです。
対策として、特定のアシストと交代に設定されたクールダウン時間を延長する方向で検討が進められています。狙いは、ラッシュダウンの勢いを残しつつ、両者が距離を取りながら状況を読み合うニュートラルの時間も確保することです。アシストや交代を完全に抑制するのではなく、連続使用の間隔を広げることで、攻めと様子見の比重を調整する考えです。
関根氏は、これらの変更をできるだけ早くアップデートへ反映できるよう取り組んでいるとしています。ただし、クールダウンを何フレーム、あるいは何秒延長するのかなど、詳細な数値は明らかにされていません。また、入力処理の変更とアシスト・交代の調整が同時に対戦環境へ影響するため、実装後の状況を確認しながら進める必要があるとみられます。
キャラクターの大幅変更は当面見送り
キャラクター全体のバランスについては、変更を最小限にとどめる方針です。関根氏は現在の本作を、プレイヤーと開発チームがゲームの最適な遊び方を探っている「発見の段階」と位置づけており、現時点でキャラクターの特性を大幅に変更するのは早いと説明しています。
特に、先にアシストや交代の使用感を調整すれば、対戦の流れや各キャラクターの強みも変化します。その結果を確認する前にキャラクター性能へ広範な変更を加えると、問題の原因を切り分けにくくなるためです。今回の発表では、個別キャラクターの弱体化や強化、技の性能変更といった具体的な調整内容は示されていません。
PC版をめぐる問題が続く一方、本作は批評面では一定の評価を受けており、IGNは10点満点中9点を付けています。Steam上の評価が落ち込んだ後には、Arc System WorksがPC版の問題を多数修正するアップデートを早期に配信し、その後も格闘ゲームのコミュニティに向けて継続的に情報を発信してきました。今回のブログ記事も、ローンチ後の問題と調整方針を説明する取り組みの一環とされています。