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『Wardogs』は撃ち合い以外でも活躍できるFPS

2026年09月18日 | #レビュー | Polygon

『Wardogs』は撃ち合い以外でも活躍できるFPS

撃ち合いの腕前だけを問わないFPSとして、Bulkheadの『Wardogs』が注目を集めています。Steam早期アクセスで展開される本作では、偵察、蘇生、建築、物資輸送、迫撃砲による支援など、銃撃以外の役割でもチームに大きく貢献できます。一方で、今後のアップデートが遅いことや、対戦環境が単一の強力な戦術に染まる危険性も指摘されています。

撃ち合い以外にも明確な役割がある

本作の大きな特徴は、敵を倒すことだけがチームへの貢献ではない点です。原文筆者は、前線で敵を撃つのではなく、単眼鏡で遠方の敵を発見してミニマップに表示するスポッターとして行動し、周囲の味方を蘇生するために医療装備も用意していました。20分間の試合で自身のキルが1回程度しかなくても、偵察と救助を通じて戦場に関わり続けられたとしています。

別の試合では、ハンマーを手にして、味方が確保した巨大な塔の周囲にHESCO防壁や有刺鉄線を配置し、前線拠点を構築しました。建築に専念するプレイヤー、敵の位置を知らせるプレイヤー、味方を治療するプレイヤーがそれぞれ役割を持てるため、武器の扱いに自信がない人でも、チームの作戦に参加できます。

この設計は、No Man's Skyで探索や拠点建築に集中したり、Old School RuneScapeで木こりや釣りなど特定のスキルを極めたりする遊び方に近いものです。本作はFPSでありながら、プレイヤーがすべての要素をこなすことを要求せず、自分が楽しめる分野に集中できるよう作られています。

建築と火力支援が生む独自のプレイ体験

原文筆者が特に強い満足感を得た例として、拠点の防衛設備を建築した後、味方が設置した迫撃砲を使った場面が挙げられています。自身のサポートレベルではまだ迫撃砲を解除できていなかったものの、建築を終えてから砲座に入り、外部の砲撃計算ツールで照準を調整。マップの反対側にある塔へ次々と砲弾を撃ち込み、身を危険にさらさず敵を撃破しました。

砲弾が空を飛び、敵が潜む地点へ落下する様子を確認するまでには準備が必要です。しかし、設置場所の確保、照準計算、味方との連携がかみ合ったときの達成感は大きく、単純な銃撃戦とは異なる成功体験につながります。建築担当が戦場を整え、別の味方が迫撃砲で攻撃するという分業が成立すること自体が、本作の個性になっています。

もちろん、銃撃戦も軽視されていません。原文筆者はAK-74で前線の敵を倒したり、少し離れた位置からSKSマークスマンライフルで狙撃したりしており、武器には重量感があると評価しています。アタッチメントの種類は多くないものの、装着によって銃の挙動がはっきり変化します。現時点の武器数はサイドアームやランチャーを含めて33種類で、数をむやみに増やすのではなく、それぞれに役割を持たせているとのことです。

リアリズムと遊びやすさの中間を狙う

開発元のBulkheadは、Call of DutyやBattlefieldよりも「リアル」なFPSを目指しつつ、SquadやHell Let Looseほどハードコアではない作品として本作を位置づけていました。原文筆者は、この狙いがうまく形になっていると見ています。現実的な戦術や役割分担を重視しながらも、特定の分野だけを担当して遊べるため、リアル系FPSに興味はあっても高い習熟度を求められる作品を避けていたプレイヤーにも参加しやすい設計です。

本作では、近接ボイスチャットやオープンな分隊、テキストチャットを通じた交流も盛んです。原文筆者が観客席の近くで狙撃を受けた際、隣にいた味方が敵の人数と位置を伝え、別の味方が建物の裏から回り込む作戦を提案しました。計画は成功し、その味方は分隊に加わって試合の最後まで行動したとしています。

この場面では、敵を1人も倒していないスポッターの味方が、敵を発見して味方に撃破させることで76アシストを記録していました。キル数だけでは評価できない貢献が試合結果に反映されるため、会話をしながら役割を分担する楽しさが生まれています。ヘリコプターの操縦、トラックによる物資輸送、拠点建築なども含め、フレンドと遊ぶことで選択肢がさらに広がります。

早期アクセスならではの課題

ただし、早期アクセス作品である以上、対戦環境と運営には不安も残ります。Bulkheadは1.0版に向けたアップデートが遅いものになると明確に説明しており、原文筆者も、コンテンツ追加の速度が本作の成長に影響する可能性を指摘しています。

実際、直近の対戦環境は大きく変化しました。装甲が不足していた時期には、狙撃兵が遮蔽物の外にいるプレイヤーを一撃で倒す戦術が目立ち、その後は非装甲目標へのダメージが高いフレッシュ弾が主流になりました。さらに、迫撃砲による砲撃で敵拠点を破壊する戦術も広がっています。レベル4の装甲を解除するプレイヤーが増えれば、次は徹甲弾が有力になると見込まれています。

こうしたメタの変化は、発見の楽しさを生む一方で、最適解が見つかった後にプレイヤーを減らす要因にもなります。原文筆者は、ホットゾーンを一方向へ動かし続けるドリルの大量使用が、将来的に強力な戦術になるのではないかと予想しています。全員が同じ戦法を採用すれば、試合展開が単調になり、現在のプレイヤー数を維持するには、コンテンツ追加が遅くてもバランス調整はかなり定期的に行う必要があるとの見解です。

それでも原文筆者は、本作を過去10年で最も興味深いFPSの1つであり、最高クラスに入る可能性もある作品と評価しています。戦闘のテンポが遅いことや、キルを取るのが苦手なことを理由に敬遠する人でも、フレンドが遊んでいるなら、ヘリコプターの操縦を覚える、建築を極める、毎試合トラックを購入して物資を運ぶといった楽しみ方があります。本作が示しているのは、FPSの面白さは銃を撃つことだけではないという、ジャンルに対する別の方向性です。