『World of Warcraft: Forever』Skyborneの開始エリアがClassicの世界観をめぐり議論に
2026年09月22日 | #ゲーム紹介 | Eurogamer
『World of Warcraft: Forever』のベータ版で、Classic WoWを再構成した本作の新種族Skyborneと、その開始エリアが注目を集めています。問題視されているのは、序盤からレイド級の脅威や世界規模の設定が登場する点です。Blizzardが掲げた「Classic WoWに元から存在していたような新要素」という方針に、Skyborneの物語が合っているのかをめぐって、プレイヤーの意見が分かれています。
「見つかった写真」の方針とSkyborneの物語
本作では、Classic WoWに追加される新しい物語も、既存の世界観や物語の規模から大きく外れないことが方針として示されていました。BlizzConでは、この考え方を「Found Photographs(見つかった写真)」と表現しています。新たな要素であっても、実は当時のゲーム内に存在していた可能性があるものとして扱う、という趣旨です。
しかし、Skyborneの故郷であるZephras Isleの設定は、この方針に反しているように見えると指摘されています。島は何年も前に空へ持ち上げられ、風の元素界Skywallの中に隠されました。開始エリアのクエスト終盤では、Skywallを支配する存在Al'Akirの配下にあたるエレメンタルロードが召喚され、将来的に島を支配しに戻ると告げます。プレイヤーはレベル15に達する前から、地域全体の存亡に関わる脅威を目撃することになります。
Hoggerとの対比で浮かぶ物語の規模
この展開が議論を呼んでいる理由は、Classic WoW本来の序盤との落差です。Classic WoWでエレメンタルロードと対峙するのは、レベル60のレイド「Molten Core」でRagnarosに挑む段階になってからです。一方、人間の開始エリアで最後に待ち受けるのは、Gnollの一団を率いるHoggerです。世界を揺るがす存在ではなく、地域の脅威として描かれる敵との対決で物語が締めくくられます。
Redditのプレイヤーは、Zephras Isleでは主人公が種族の指導者たちとともに塔の頂上でレイド級の脅威に直面し、演出イベントには大量の説明文が用意され、Kirin TorとEarthen Ringの指導者まで現れて対処すると指摘しています。さらに「Zephras Isleでの行動がなければ、Skyborneは滅びていた」としたうえで、Skyborneの追加要素全体が、今後のコンテンツに対する警告のように感じられると述べました。
プレイヤーが懸念する“世界を救う物語”
別のプレイヤーは、Skyborneが大きな運命を背負う一方で、自分はTirisfalでカボチャを盗んだり、Gloomweedを集めたりしていると書き、序盤の生活感との違いを皮肉りました。また別の投稿では、「Blizzardは、世界を救う展開や宇宙規模の設定、有名人のようなキャラクターを持ち出さずに、重みのある普通の物語を書くことができない」と厳しく批判しています。これらは、壮大な設定そのものよりも、Classic WoWに求められている物語の身近さを損なうことへの不満といえます。
一方で、本作に追加された要素すべてが大げさなわけではありません。Orgrimmarで地面に落ちた岩を拾うクエストや、新ダンジョンで行方不明になった家族を探す物語など、地に足のついた内容は好意的に受け止められているとのことです。現時点で特に違和感を持たれているのは、Skyborneの開始クエストに集中しているようです。
Blizzardが「Lost Photographs」として示した追加コンテンツ全体の姿は、本作が11月4日に正式リリースを迎えるまで見えてきません。数十年前の冒険が持っていた雰囲気を、現代の開発チームがどこまで再現できるのか。その評価を左右する要素として、Skyborneの物語が今後どのように扱われるのかにも注目が集まっています。