『パックマン』から『DOOM』まで、ゲームの定番を築いた13作品
2026年09月27日 | #ゲーム紹介 | Polygon
ゲーム開発者は、必ずしもゲーム史に残る作品を作ろうとしているわけではありません。プレイヤーを楽しませたり、現実を忘れさせたり、考えるきっかけを与えたりするために作られた作品が、結果としてゲームのあり方を大きく変えることがあります。後続の作品がその先駆けから影響を受け、ジャンルの定番を築いていきました。ここでは、過去45年で特に大きな影響を与えた作品を紹介します。
ゲームの遊び方を変えた作品
1. パックマン(1980年)
1981年には、Jerry BucknerとGary Garciaがアーケードゲーム「パックマン」を題材にした楽曲「Pac-Man Fever」を発表しました。ゲームが発売からわずか2年で広く知られる存在になったことがうかがえます。当時は、ゲームがポピュラー音楽で取り上げられること自体、今ほど一般的ではありませんでした。
「パックマン」は、キャラクターがプレイヤーをゲームへ引き込む力を示した作品でもあります。迷路を進みながら得点を競う遊びが楽しかったことも、人気を支えました。多くの模倣作品を生み、パックマンは現在もさまざまなプラットフォームや大乱闘スマッシュブラザーズシリーズに登場する、ポップカルチャーの象徴であり続けています。
2. ローグ(1980年)
多くのゲームでは、残機が失敗後に再挑戦する機会を与えます。「ローグ」は、一度きりの冒険をゲームの中心に据えました。挑戦するたびに世界の構造が変わるため、プレイヤーは資源の使い方を考えながら、次の目的地を目指します。
決められた道を速く進むのではなく、先へ進むための選択を重ねるこの仕組みが、ローグライクやローグライトの土台になりました。粗削りなグラフィックながら、今遊んでも手応えのある作品です。
3. ゾーク(1980年)
テキストアドベンチャーの代表作として知られる「ゾーク」は、後のアドベンチャーゲームに大きな影響を与えました。このジャンルで最初の作品ではありませんが、プレイヤーが自分の考えに沿って環境を探索できる自由度を広げました。
単純な2語のコマンドに限られる作品もあったなか、「ゾーク」はより幅広い語彙に対応し、ユーモアや個性も盛り込みました。後にシエラなどのスタジオが視覚的な操作画面を加えた作品を作るうえでも、「ゾーク」と続編が道を開きました。2017年には、Polygonが選ぶ歴代ゲームベスト500で32位に選ばれています。
4. ウィザードリィ 狂王の試練場(1981年)
JRPGの基礎を築いた作品として「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」が挙げられますが、その成立には初期の「ウルティマ」シリーズと「ウィザードリィ 狂王の試練場」の影響もありました。
一人称視点のRPGである本作は、職業を持つ冒険者の一行で戦う仕組みを取り入れ、広大なダンジョンを探索させました。パーティを中心に組み立てる戦闘など、後のジャンルの基礎となる要素が盛り込まれています。現在は、遊びやすさを高める改善を加えたリマスター版も配信されています。
5. テトリス(1984年)
ブロックを容器に積み上げるというシンプルな仕組みで、「テトリス」は長く続く影響力を築きました。ゲームに関心がない人でも、遊び方が分かりやすく夢中になれる作品なら楽しめることを示したのです。
任天堂にとっては、携帯ゲーム機ゲームボーイの普及を後押しするタイトルにもなりました。北米と欧州で本体が発売されると、飛行機や喫茶店、公園など、あちこちで遊ばれるようになりました。短い時間でも満足感を得やすい一方、つい夜更かしして遊び続けてしまう魅力もありました。アレクセイ・パジトノフが築いた土台がなければ、その後の人気パズルゲームも生まれていなかったかもしれません。
6. スーパーマリオブラザーズ(1985年)
「スーパーマリオブラザーズ」は、画面が切り替わらない範囲だけで遊ぶ形式から抜け出した、初期のプラットフォームゲームの1つです。ステージごとに新しい仕掛けを見せ、冒険としての広がりを生みました。
マリオとルイージは、カニやカメ、ハエの群れを止める役目から、薄暗い地下道や城を進み、草地の足場を跳び越える冒険へと踏み出します。ツタを登った先には、コインが散らばる雲の世界も待っています。高得点を目指す遊びにとどまらない内容が、その後も続くジャンルの道を切り開きました。
7. ゼルダの伝説(1986年)
任天堂は「スーパーマリオブラザーズ」と同じ時期に「ゼルダの伝説」を開発しましたが、目指したものは大きく異なりました。広大な世界を用意し、プレイヤーが好きなように探索しながら謎を解き、装備を集めていくことが狙いでした。
「ハイドライド」や「ドルアーガの塔」など、当時の作品から影響を受けつつも、任天堂は独自のゲームの形を作り上げました。その仕組みは、アレンジを加えたうえで「メトロイド」にも取り入れられています。現在の作品にも、「ゼルダの伝説」の要素や、本作に影響を受けたゲームの特徴が数多く受け継がれています。
8. シムシティ(1989年)
当時の多くのゲームが、明確な終点のある物語へプレイヤーを導いていたなか、「シムシティ」は目立った特徴のない環境から街づくりを始める作品でした。プレイヤーは町や都市、さらには大都市を作り上げていきます。
住宅地、商業地、工業地の区分けや交通、公害、自然災害など、街を運営するためのルールが設けられています。こうした制約が、暴力や長い物語に頼らず、何時間も遊べる面白さにつながりました。目標を達成するだけでなく、自分が目標そのものを作る側になるという変化は、後の「ザ・シムズ」などにも受け継がれました。
9. ストリートファイターII(1991年)
対戦格闘ゲームには長い歴史がありますが、「ストリートファイターII」の登場でジャンルは大きく変わりました。個性豊かなキャラクターたちは忘れがたい存在感を持ち、それぞれの必殺技が人物像を形作りながら、ほかのキャラクターの技とも絶妙なバランスを保っていました。
開発者の想定に反して、上級者は相手に割り込ませない連続技を習得し、相手を画面端に追い込んで、強烈な蹴りや必殺技を浴びせる戦い方を編み出しました。ゲームセンターやコンビニの筐体には初心者が集まり、地元の強豪を倒そうと何度も挑戦しました。その後、カプコンや競合各社から格闘ゲームが続々と登場し、個性的なキャラクターとともにジャンルはゲーム機や映像作品など、さまざまなメディアで長く親しまれています。新たな映画版も制作されています。
10. DOOM(1993年)
「DOOM」は、どんな機器で動かせるかを試す冗談の題材になるほど、改造コミュニティでも長く注目されています。ピアノの鍵盤で遊べるようにした開発者もいます。こうした人気の出発点は、1990年代初頭に本作がシューティングゲームの可能性を大きく広げたことでした。
発売後、このジャンルは急速に広がりました。本作で広く使われるようになった「デスマッチ」という言葉は、日常的な語彙にも加わりました。そしてチェーンソーの存在も印象づけました。シリーズは現在も続いており、今年初めには「DOOM: The Dark Ages」の大規模な拡張コンテンツが配信されました。