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『Doom』のデスマッチ誕生前の社内認識をめぐり、ジョン・ロメロ氏とサンディ・ピーターセン氏がXで主張対立

2026年10月28日 | #その他 | IGN

『Doom』のデスマッチ誕生前の社内認識をめぐり、ジョン・ロメロ氏とサンディ・ピーターセン氏がXで主張対立

1993年発売のFPS『Doom』の共同制作者ジョン・ロメロ氏と、同作のレベルデザイナー兼ゲームデザイナーを務めたサンディ・ピーターセン氏が、X(旧Twitter)上で意見をぶつけ合っています。争点は、『Doom』の画期的な対戦モード「デスマッチ」について、発売前に開発チームがどう考えていたかという点です。ファンではなく、開発に関わった当事者同士が歴史の細部を争っている点が注目されます。

発端はピーターセン氏の動画

発端は、ピーターセン氏が投稿した「How Doom changed the world」と題する動画でした。同氏はid Software入社前の経歴として、1990年発売のリアルタイムストラテジー『Command HQ』に関わっていたことを紹介しました。同作のデザイナーであるダニエル・バンテン・ベリー氏は、ゲーマーの65%がモデムを持っているため、主に1対1の対戦で遊ばれると考えていたといいます。しかし同作は振るわず、販売数は約4万本だったとピーターセン氏は振り返っています。

そのうえで『Doom』の開発について、ピーターセン氏は次のように述べました。idの全員が、ごく少人数を除いてデスマッチを遊ぶ人はいないだろうと考えていた。対戦が充実したゲームはそれまで1つもなく、『Command HQ』での自身の経験もその見方を裏付けていた。それでも全員がデスマッチを気に入っていたので残した。ほかの誰も遊ばなくても自分たちは遊び続けられると考えた、という内容です。

ロメロ氏の反論

ロメロ氏は丁寧な口調で、この回想に異議を唱えました。1993年1月1日に、『Doom』にマルチプレイが入るとするプレスリリースを出しており、これはピーターセン氏の入社の8カ月前にあたると主張しています。デスマッチが大きな人気を得ることは分かっていたとし、そのリリースでは、マルチプレイが「世界中の企業で生産性が低下する最大の原因になる」と書いたとも述べました。説得される必要はなかったという立場です。

さらにロメロ氏は、ピーターセン氏が自作に誇りを持つのは当然だとしつつ、ゲーム史については正確さを尊重してほしいと求めました。誤った発言は返信や再投稿、炎上気味の議論を呼び、フォロワーや購読者を増やす狙いで行われているのではないかという懸念も示しています。デスマッチの話は簡単に誤りだと示せるうえ、事前に自分へ連絡してほしいと伝えていたとも書いています。

ピーターセン氏の再反論とその後

ピーターセン氏は、8カ月前というのは自分の入社前なので、その時期のことは知らないと返しました。また、入社後に『Command HQ』での経験を話した際、ロメロ氏自身もデスマッチはそれほど大きな話題にならないだろうと同意したと主張しています。それでも全員がデスマッチを入れたがったこと、自分の予想が外れて良かったことも述べたうえで、「私の記憶を歪める前に、自分の記憶を確かめてはどうか」と応じました。

ロメロ氏はこれに対し、自分も自分の記憶も問題ないと回答しました。ピーターセン氏の記憶は正確ではないと考えており、チームのほかのメンバーも同じ見方だといいます。デスマッチが最初から大きな存在になると分かっていたと改めて主張し、実装後にその見込みが裏付けられたとも述べました。IGNの記事公開時点で、これが2人のやり取りの最後の投稿です。

『Doom』とデスマッチのその後

どちらの記憶が正しいにせよ、デスマッチは1993年12月の『Doom』発売後に大きな広がりを見せました。以降に登場したマルチプレイFPSは、いずれも何らかの形で『Doom』の流れをくんでいると、IGNは記しています。

現在のid Softwareでは新世代のチームが開発を続けており、今夏には『Doom: The Dark Ages』向けのDLC「Revelations」を発売しています。