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『鉄拳』生みの親・原田勝弘氏が語る、アメリカのファンからの「クックアウト」招待に困惑した過去のエピソードとその後の感動的な交流とは?

2026年07月21日 | #ゲーム #イベント | DualShockers

『鉄拳』生みの親・原田勝弘氏が語る、アメリカのファンからの「クックアウト」招待に困惑した過去のエピソードとその後の感動的な交流とは?

長年にわたり『鉄拳』シリーズの生みの親として知られる原田勝弘氏が、かつてアメリカのファンから「嫌われている」と誤解していたというエピソードが明かされました。これは、アメリカのスラングや文化に対するちょっとした認識のズレから生まれた、なんとも微笑ましい誤解だったとのこと。現在、新設されたVS StudioのCEOを務める原田氏が、自身のゲーム開発における異文化交流の経験を語っています。

アメリカのファンからの「クックアウト」招待に困惑

2019年、『鉄拳』シリーズにアフリカ系アメリカ人キャラクター「リロイ・スミス」が登場した際、アメリカの黒人コミュニティは彼のキャラクターデザインを高く評価しました。その感謝の気持ちを示すために、彼らは原田氏を「クックアウト」に招待したそうです。これは、親しい友人を招く食事会を意味するジェスチャーで、「あなたはもう親しい友人です」というメッセージが込められています。また、ファンは原田氏を「G.O.A.T.(Greatest Of All Time)」と称し、ヤギの絵文字を大量に送って賞賛の意を表しました。しかし、当時の原田氏はこれらの言葉に不慣れで、「アメリカのことをよく知っているつもりだったけれど、もしかしたら触れてはいけない文化的なボタンを押してしまったのでは?」と真剣に悩んだとのこと。

誤解を解いた親切なファンとの交流

原田氏は、ゲーム用語で「cooked(料理された)」が「何か悪い状態」を指すことがあるため、「クックアウト」への招待は「彼らにからかわれたり、やっつけられたりする」ことを意味するのではないかと不安に感じたそうです。一時は「アメリカ人にキャラクターを受け入れてもらうのは本当に難しい。日本人よりも敏感な部分が多いのかもしれない。もっと彼らの文化を学ぶ必要がある」と考えたといいます。しかし、後に「クックアウト」が親しい友人や家族との集まりであり、招待されることは大きな褒め言葉であることが原田氏に伝えられました。ファンたちは、バーベキューの材料や道具の写真を送って、原田氏に「ぜひ参加してほしい」と熱心に誘ったとのこと。原田氏は「今になって振り返ると、すぐにでもアメリカに飛んで、あのコミュニティのクックアウトに参加しなかったことを心から後悔しています」と語っています。

VS Studioでの新たな挑戦と文化体験

この誤解から生まれた交流は、原田氏に深い印象を残しました。彼は「もちろん、私が黒人文化と呼ぶものを完全に理解しているとは言えません。しかし、私に大きな影響を与えた部分があるとすれば、このクックアウトの物語は間違いなくその一つです」と述べています。2025年にバンダイナムコを離れ、SNKの子会社であるVS StudioのCEOに就任した原田氏。まだ新しいスタジオのため、具体的な開発内容は明かされていませんが、これまでの経験を活かし、再び格闘ゲームを手掛ける可能性も高いでしょう。原田氏は「開発者として残された時間をどう使うべきか」という問いに自問自答しているといい、VS Studioからの最初の作品には大きな期待が寄せられています。