『1666: Amsterdam』は生成AIを全面撤去、構想・プリプロダクションでの使用に限定
2026年08月29日 | #ゲーム | GamesRadar+
生成AIの使用をめぐって批判を受けていた1666: Amsterdamについて、Assassin's Creedの生みの親として知られるPatrice Désilets氏が、現在はAIを完全に取り除いていると説明しました。過去に使われたのは構想とプリプロダクションの初期段階に限られ、今後はAIを使用しない方針だとしています。本作は現在、プレイ可能な早期アクセス版が提供されています。
AI使用をめぐる騒動に開発者が回答
Désilets氏が率いるPanache Digital Gamesの新作1666: Amsterdamは、生成AIを使ったのではないかという指摘によって、作品そのものとは別の形で注目を集めていました。過去のプレビューイベントで同氏が語った内容について、チームがプロジェクトで大量のAIを使い、人間が制作した部分を把握できなくなったかのように受け取れる報道も出ていたとのことです。
GamesRadar+はGamescom 2026でDésilets氏に、本作と生成AI技術の現在の関係を改めて確認しました。同氏は報道に「少し面食らった」としたうえで、AIを使ったのは制作工程の主に初期段階であり、「構想とプリプロダクションで使いましたが、すでに完全に取り除いています。今後はAIを使うことはありません」と説明しています。
つまり、開発チームがAIの使用自体を否定しているわけではありません。初期工程で利用した事実は認めつつ、プレイ可能な状態になる前に撤去したというのが、今回示された現在の方針です。大量利用や、制作物のどこまでが人間によるものか分からない状態だったという受け止めについて、Désilets氏はそのような説明をしていません。
魔女と悪魔を描く独自の設定
本作の主人公は、魔術を使って目的を果たす悪魔狩りの女性Noaです。彼女にはプレイ可能な猫の仲間がいますが、その正体は1999年の人物で、性的な魔術にだまされて猫の姿になった男性だとされています。原文筆者は、この設定を暗く女性的でありながら、ブラックユーモアも含んだものとして紹介しています。
舞台となる世界では、300年の歴史が開かれた門ひとつで隔てられているとされ、時代をまたぐ要素が物語の特徴になっています。魔女狩りを行う者たちと戦いながら、主人公と人間ではない姿の仲間が関わっていく構成は、一般的なファンタジー作品とは異なる方向性を打ち出しています。
原文筆者は、本作について、過去に存在しなかったAssassin's Creedのようなゲームに感じられると述べています。歴史的な雰囲気を持つ舞台に、魔術や時間を超えた存在、魔女狩りとの戦いを組み合わせた点に独自性を見いだしているとのことです。
AIへの不信と作品への期待が並存
AI使用の報道を受け、原文筆者は本作に対する期待が損なわれたとしています。一度付いたAIの印象は、天井に残るたばこの煙のような染みとして残り続けるという比喩を用い、開発初期にAIを使った事実そのものが、今後も作品の見方に影響すると述べています。
一方で、原文筆者は本作を実際にプレイしたい気持ちも失っていません。大手シリーズの新作ではなく、AA規模の作品として独自の題材に挑戦していること、そして女性キャラクターを中心に据え、銃や大剣を繰り返し手渡すタイプとは異なるゲームを目指している点を評価しています。
特に、主人公が女性であることだけを特徴にするのではなく、悪魔狩りや魔術、猫の姿にされた人物、異なる時代の接続といった設定を組み合わせている点が、原文筆者の関心を引いています。AIへの懸念と、既存作とは違うゲームを応援したい気持ちの間で、原文筆者は判断に迷っていると述べました。
早期アクセス版で示される今後の姿勢
本作はすでに早期アクセスで入手できる段階にあり、今回の説明は、AIを撤去してからプレイヤーが触れられる状態にしたという開発側の主張を補足するものです。初期の構想・プリプロダクションにAIを使ったものの、今後の制作では使用しないという線引きが明示されました。
ただし、今回の発言はAI使用に関する経緯の説明であり、原文中では、どの素材や工程がAIによって作られ、どのように撤去されたのかまでは具体的に示されていません。Désilets氏は使用時期と今後の方針を明らかにした一方、過去の報道で生じた疑念すべてに個別の説明を加えたわけではないとのことです。
そのため、本作をめぐる注目点は、生成AIを使ったか否かだけではありません。AIを初期工程で利用した作品をどう受け止めるか、そして撤去を表明した後の開発方針をどう評価するかが、プレイヤーごとの判断に委ねられています。少なくとも開発責任者は、現在および今後の本作についてAIを使わないと明言しています。