『Diablo 5』は手続き型オープンワールドでDiablo 4の課題に対応
『Diablo 5』では、前作で採用された固定型のオープンワールドから方針を転換し、フィールドを手続き型生成で構築します。Blizzardは、Diablo 4で一度きりになりがちだった「世界を発見する体験」を、クエストに出るたびに味わえる仕組みに改める考えを示しました。発売時点からオーバーレイマップにも対応する予定です。
固定された世界から、変化する世界へ
BlizzCon 2026のパネル後に行われたグループQ&Aで、ゲームディレクターのJoe Shely氏とエグゼクティブプロデューサーのMatt Zitterman氏が、本作のフィールド設計について説明しました。Diablo 2やDiablo 3では、ダンジョン同士をつなぐ屋外エリアも手続き型生成で作られていましたが、Diablo 4ではオンライン中心の設計に合わせ、探索するオープンワールドの大部分を固定しています。
この変更によって、プレイヤーは世界の地形や地域を覚えやすくなった一方、初めて訪れたときに霧を晴らし、全体像を把握していく体験は基本的に1回しか発生しませんでした。Zitterman氏は、Diablo 4で霧の中から世界を展開していくこと自体は非常に楽しい体験だったとしながらも、「プレイヤーが求めているのは、常に発見が続く感覚です」と説明しています。固定マップでは最初の探索が終わると、その新鮮さを繰り返し提供することが難しかったため、シリーズの従来作に近い手続き型の世界へ戻す判断に至ったとのことです。
クエストごとに組み替わるフィールド
本作の舞台では、西方大陸が崩壊し、Diabloの完全な支配下に置かれています。Diablo 4のように、周辺の悪魔を倒すことで町が復興し、活気を取り戻していく世界ではありません。プレイヤーと仲間たちの主な拠点はキャラバンとなり、そこからクエストへ出発します。
クエスト中に訪れるオーバーワールドとダンジョンは、複数の「タイル」を組み合わせて生成されます。タイルにはそれぞれ異なる外観、出現するモンスター、宝箱の配置が用意されるほか、地域をDiabloのDread Commandersのどれかが支配しているかによって、より大きな違いが生じます。同じ場所を思わせる地形でも、訪れた時点の地域の状態によって内容が変わる設計です。
Shely氏は手続き型生成の例として、ある「廃墟の教会」を挙げています。この教会は常に同じ形で配置されるのではなく、地域の状態に応じて異なる形で表現される可能性があるといいます。つまり、単に道や建物の位置をランダムに入れ替えるだけではなく、地域の支配状況やクエストの条件が、見た目や攻略時の状況にも影響する構想です。
反復感を抑えるための設計
手続き型生成の再導入には、エリアが似通い、内容が繰り返されるリスクもあります。近年のオープンワールド作品では、生成された地域の景観やコンテンツが単調に感じられるケースもあり、Q&Aでは本作が同じ問題を抱えないのかという質問も出ました。
これに対しShely氏は、まず大量のコンテンツを用意すると説明しました。ただし、物量だけで解決するのではなく、各地域が「その場所らしい」個性を持つことと、訪れるたびに変化する要素を両立させる方針です。地域のアイデンティティを維持しながら、地形や敵、報酬、建造物などに差異を作ることで、単なるブロックの無作為な組み合わせにはしないとしています。生成された結果にも意図が感じられるよう、固定された特徴と変動する要素のバランスを取る考えです。
Zitterman氏によると、Blizzardはこの技術をDiablo 3の時代から継続的に発展させてきました。現時点では生成システムの詳細までは明かされていませんが、開発が進めば、どのような技術で反復感の問題に対処しているのかを詳しく説明できる可能性があるとのことです。
オーバーレイマップは発売時から搭載
本作では、オーバーレイマップが初日から利用可能になります。Diablo 4は発売時、ミニマップと通常のゲーム内マップを備えていたものの、画面上に地図を重ねて表示する機能には対応していませんでした。この機能は後から追加され、今年初めにDiablo 4にも導入されています。
ランダムに生成される世界では、プレイヤーが現在地や進行方向を確認できる情報が特に重要になります。Shely氏は、本作でオーバーレイマップを最初から用意すると確認しました。手続き型のオーバーワールドとマップ表示を組み合わせることで、変化する地形を把握しながら探索できる形を目指しています。
Blizzardは本作の発売時期を2029年としており、手続き型生成の具体的な仕組みや、地域ごとの変化がゲームプレイへどの程度影響するのかは、今後さらに説明される見通しです。