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『God of War Laufey』は『Marvel’s Wolverine』後のソニーを立て直せるか

2026年09月16日 | #その他 | Polygon

『God of War Laufey』は『Marvel’s Wolverine』後のソニーを立て直せるか

『Marvel’s Wolverine』の発売が、ソニーにとって期待外れの船出となったことで、次の大型ファーストパーティ作品にかかる重圧が一段と増しています。2027年2月16日に発売予定の『God of War Laufey』は、従来のプレイステーションらしい大作として作られているからこそ、同社のゲーム作りそのものが問われる立場になりそうです。注目されているのは作品単体の出来だけでなく、ソニーが大規模シングルプレイヤー作品への需要をまだ維持できるかどうかです。

『Wolverine』発売がソニーに残した課題

発表から5年を経てようやく発売された『Marvel’s Wolverine』は、本来ならソニーにとって大きな成功を祝う機会になるはずでした。しかし実際には、評価のばらつきやオンライン上の激しい批判、さらにソニーをめぐる複数の不評な判断が重なり、予想されていた確実なヒットとは異なる、扱いの難しい発売になったと原文筆者は見ています。

ソニーは2028年に物理ディスクの生産を終了する方針をめぐっても、消費者からの反発にさらされています。そうした状況のなかで、同社は戦略面の不透明さを抱えたまま、2027年を迎えることになります。『Marvel’s Wolverine』は、物理版に関する発表後に発売された最初のソニー作品だったため、オンライン上の怒りを集める標的にもなりました。トレーラーや関連投稿には、ゲームそのものへの批判だけでなく、プレイステーションへの抗議をぶつけるコメントが相次いだとのことです。

また、同作はゲームをめぐる対立的な議論のなかでも攻撃対象になりました。次の『God of War』では、シリーズの中心人物であるクレイトスではなく、女性キャラクターのラウフェイが主役になるため、同じような論争が起きる可能性が高いと原文筆者は指摘しています。すでにその兆候も見られるとしています。ただし、こうしたオンライン上の騒動が実際の売上に影響を与えることを示すデータは、現時点ではほとんどないとも述べています。

問われる「ソニーらしい大作」の価値

『God of War Laufey』が直面するより本質的な課題は、ソニーが得意としてきた大規模ゲームを、プレイヤーがまだ求めているのかを証明することです。サンタモニカ・スタジオが手がける本作は、映画的な演出とアクションを組み合わせた、PS5時代のプレイステーション作品としては自然な方向性にあります。過去のGod of Warシリーズが批評家とユーザーの双方から高く評価されてきたことを考えれば、通常なら2027年のゲーム・オブ・ザ・イヤー候補として期待されても不思議ではありません。

しかし、『Marvel’s Wolverine』への批判には、ソニーの受賞作で繰り返し使われてきたデザイン上の定番が多すぎるという指摘がありました。派手ではあるものの結果に大きく関わらないクイックタイムイベント、物語を進めるためのゆっくりした会話パート、目的地や収集物へ導く匂いの追跡などです。これらは単独で見れば小さな要素ですが、映像的な没入感を最優先するソニー作品に共通する特徴として受け取られています。

こうした手法が定着したのは、実際に成果を上げてきたからです。The Last of Us Part 2、God of War(2018)、Marvel’s Spider-Manはいずれも同様の設計思想を活用し、批評面での成功と大きな売上を両立させました。一方で、『Marvel’s Wolverine』をきっかけに、このタイプのゲームに飽きたプレイヤーが「ソニーの作風そのものが古い」と主張する可能性もあります。ひとつの不調な例が、定番の手法全体を批判する材料として使われかねない状況です。

新作に求められる独自性と完成度

公開済みの25分間のゲームプレイ映像を見る限り、本作も『Marvel’s Wolverine』と同じ系譜にあるように映ります。高いテンポのアクションに映画的なカットシーンが入り込む構成で、プレイステーションの大作としては典型的です。そのため、ソニーのゲームはどれも同じ手順で進むという批判を展開したい人にとっては、現代のゲーム業界を論じる材料にされやすいと原文筆者は説明しています。

ただし、原文筆者は『Marvel’s Wolverine』の問題を、ソニーの定番フォーマットそのものに帰する見方には同意していません。レビューで同作を厳しく批判したものの、匂いの追跡のような仕組みは決定的な問題ではなく、より深刻なのは、同じ種類の敵と15時間戦い続けることを支えられない浅い戦闘だったとしています。ソニーらしい要素とゲーム全体の設計不良を一括りにして、「この作風はもう古い」と結論づけるのは、確証バイアスに近い議論だという立場です。

原文筆者は、より単純な説明として、『Marvel’s Wolverine』は近年の優れたソニー作品ほど緻密に設計されていなかっただけかもしれないと述べています。つまり、『God of War Laufey』に必要なのは、必ずしも大きく方向転換することではなく、既存の形式を採用しながらも、それを十分な完成度で成立させることだと考えられます。

2027年のソニーに必要な成功

それでも、『God of War Laufey』への圧力が弱まるわけではありません。ソニーは2026年に揺らいだ世論を立て直すため、2027年の始まりを確実なヒットで迎える必要があります。ここで再び期待を下回れば、同社が長年売りにしてきた大作路線そのものが、より厳しい scrutiny にさらされることになります。

一方で、ソニーが大作路線を見直すこと自体は、必ずしも悪いことではありません。2024年に高い評価を得たAstro Botは、PS5のユーザーが、ソニーの定番とは異なる幅広いシングルプレイヤーゲームも求めていることを示しました。大規模で映画的な作品だけに頼らず、より創造的な方向へ踏み出す余地はあります。

ただ、ソニーのブランドが不安定になっている局面で、売上を支えてきた大作路線から離れるのは容易ではありません。『God of War Laufey』は単なるシリーズ最新作ではなく、『Marvel’s Wolverine』後のソニーが、従来の作風を信頼できる形で再提示できるかを試す作品になると原文筆者は見ています。