『Final Fantasy Resonance』デモで古典的なJRPG要素の現代的な成立を示す
2026年09月18日 | #ゲーム紹介 | DualShockers
『Final Fantasy Resonance』のデモでは、シリーズ初期を思わせる要素をそのまま再現するのではなく、現代向けに調整して組み込む方向性が見えてきました。HD-2D表現やワールドマップ、ターン制バトル、ジョブシステムに近いキャラクター育成など、近年の本編作品では薄れていた要素が、本作では互いに作用する形で用意されています。原文筆者は、懐かしさだけに頼らず、新作として成立する古典的なファイナルファンタジーを目指している点に注目しています。
HD-2Dとワールドマップで描く新しい懐かしさ
本作のビジュアルは、ピクセルアートを立体的な光や奥行きの表現と組み合わせたHD-2Dです。過去作の画面を単純に高解像度化したものではなく、現代的なライティングや環境表現を加えながら、キャラクターや世界をピクセルアートで描く形式になっています。原文筆者は、この表現を過去作を遊んだファンへの懐古的なサービスにとどまらず、「シリーズが3D化しなかった未来」を思わせるものだと見ています。
ファイナルファンタジーはPS1からPS2へ移行した時期を境に、広いフィールドを移動するワールドマップをほぼ採用しなくなりました。本作ではそのワールドマップが復活し、世界をまたぐ冒険を自分の足で進めていく感覚を取り戻しています。原文筆者は、現代的な3D作品でも古典的なワールドマップが機能することはClair Obscur: Expedition 33が示しており、本作の方向性にも自然に合っていると評価しています。
探索も、単に広大なオープンワールドを用意するという考え方ではありません。目的地へ一直線に向かうのではなく、道中に寄り道する理由や、進行ルートから外れた場所を調べる価値を用意することが重視されています。Brave Exviusでは、場所によっては戦闘を連続してこなす構成になっていましたが、本作ではそこからさらに踏み込み、移動そのものに発見の余地を持たせているとのことです。原文筆者は、忙しいプレイヤーでも、次の目的地へ急ぐだけでなく、少し立ち止まって周囲を調べたくなる設計だとしています。
不快感を抑えたランダムエンカウント
ランダムエンカウントも復活します。ただし、昔ながらの仕組みをそのまま戻したのではなく、プレイヤーが感じやすいストレスを抑える調整が加えられています。パズルエリアでは遭遇頻度が調整され、探索や仕掛けの確認をしている最中に、何度も戦闘を中断させられる状況を避けやすくなっています。ミニマップ上で危険を知らせる表示も用意され、完全に予測不能な要素として押し付けるのではなく、ある程度の心構えを持って進める仕組みです。
原文筆者は、ランダムエンカウントには、物語を進めたい時やパズルを解きたい時に戦闘へ引き込まれる煩わしさがあると指摘しています。一方で本作では、敵と遭遇するか分からない緊張感や、探索中に危険が潜んでいる感覚は残しつつ、過剰な苛立ちは減らされています。ランダム性を削除するのではなく、頻度と情報表示によって扱いやすくする方式で、古典的な仕組みを現代のプレイ感覚に合わせた形です。
戦闘はクラシックなターン制を軸にしています。原文筆者は、ターン制バトルを常に好んできたわけではなく、よりアクティブな戦闘システムを持つFinal Fantasy VII RemakeシリーズやFinal Fantasy XVIも楽しんでいたと説明しています。それでも、行動順を操作しながら次の手を考える伝統的なバトルには、現在でも独自の価値があるとしています。本作は派手な追加要素を重ねなくても、敵や味方の行動順を見極め、戦況に応じて選択するだけで、十分に現代的なゲーム体験を成立させているとのことです。
属性、状態異常、編成が生む戦術性
ターン制バトルとの相性が良い要素として、属性の弱点と状態異常も大きく扱われています。近年のファイナルファンタジーでは、アクション性の高い戦闘システムとの兼ね合いから、属性や状態異常が戦闘の中心にならないケースもありました。本作では、敵の弱点を見極めて有効な属性を使い、状態異常を含めた複数の手段を選ぶという、古典的な戦術が復帰しています。
これらの仕組みは、敵の特徴を確認してから行動を決められるターン制だからこそ、戦略として機能しやすいものです。単純に攻撃力の高い技を繰り返すのではなく、どの属性を使うか、状態異常を狙うか、行動順をどう組み立てるかが問われます。原文筆者は、こうした戦闘の組み立てが、古いシステムを時代遅れに見せるのではなく、現在でも手応えのあるものとして成立させているとしています。
パーティ編成にも、過去作を思わせる考え方が戻っています。近年の本編作品では、仲間を組み合わせて戦うパーティ制が大きく扱われない作品があり、Final Fantasy XVやFinal Fantasy XVIでは、伝統的な意味でのパーティ構築が十分ではなかったと原文筆者は見ています。Final Fantasy VII Remakeシリーズではその要素が一部復活したものの、昔ながらの仲間選びや役割分担を完全に取り戻したわけではありません。
本作では、キャラクターごとに固有の性質があり、誰を編成するかが戦い方に影響します。プロデューサーによると、プレイヤーは異なるキャラクターとVisionの組み合わせを試し、新しいチームを作りながら戦術を探ることが想定されているとのことです。固定された最適解を一つ選ぶのではなく、仲間の個性と育成要素を組み合わせて、自分なりのパーティを組み立てる設計になっています。
Visionによるカスタマイズとダンジョンの再構築
Visionは、従来のジョブシステムそのものではありません。過去のファイナルファンタジーに登場したキャラクターの要素を、本作のキャラクターへ取り入れる仕組みで、シリーズの多元的な世界観を育成システムに結び付けています。Visionを選ぶことで、新しいアビリティやパッシブ効果を習得でき、キャラクターの性能を調整しながら戦闘での役割を変えられます。
この仕組みの特徴は、自由なカスタマイズとキャラクター固有の個性を両立させようとしている点です。ファイナルファンタジーには、武器や防具を変える程度しか育成の幅がなく、キャラクターを大きく作り替えられない作品がある一方、誰でもほぼすべての役割を担えるため、仲間ごとの違いが薄れる作品もありました。本作はVisionによって成長方向を選べる一方、キャラクター固有の特性や成長要素も残し、全員が同じ性能になることを避けようとしています。
原文筆者は、Visionを過去作への記念碑的な要素であると同時に、現代的な育成システムとしても機能するものだとしています。懐かしいキャラクターの力を借りる楽しさに加えて、どのVisionを誰に持たせるかを考える余地があり、パーティ編成や属性・状態異常を重視する戦闘ともつながります。古典的なジョブの考え方を、シリーズの歴代キャラクターを横断する形へ置き換えた仕組みです。
さらに、ダンジョンも本作の方向性を象徴する要素として挙げられています。原文筆者が理想とする古典的なダンジョンは、敵のいる危険な空間を進みながら、資源の管理、探索するルート、隠された要素の発見を同時に考える場所です。パーティ編成、ターン制バトル、属性、状態異常といった各システムが、ダンジョンを突破するために一つへ集約されます。
近年の作品では、ボス戦へプレイヤーを導くためのエリアに近い構成も見られました。原文筆者は、Final Fantasy XVIの美しい環境や、ダンジョンに近いメインストーリーのミッションを評価しながらも、それらは本格的なダンジョンというより、区切られたステージのように感じられたとしています。曲がりくねった道、探索の判断、隠されたものを探す楽しさを備えた本来のダンジョンが、本作では再び重要な役割を担おうとしているとのことです。
このように、本作で復活した古典的な要素は、単独で懐かしさを演出するためのものではありません。ワールドマップと寄り道は探索を支え、ランダムエンカウントとダンジョンは冒険の危険を作り、ターン制バトルと属性・状態異常は戦術的な判断を生みます。Visionと固有のキャラクター性は編成の意味を強め、それぞれの仕組みが連動することで、原文筆者が求める「昔ながらでありながら新しい」ファイナルファンタジーに近づいているようです。