『Star Wars: Galactic Racer』レビュー、挑戦を重ねるほど夢中になるローグライト型レースゲームです
2026年10月02日 | #レビュー | Game Informer
『Star Wars: Galactic Racer』は、手応えのあるレースと車両の強化を組み合わせた、なかなかやめどきを見つけられない作品です。開発元のFuse Gamesが作り上げたローグライト型のキャンペーンは、失敗を重ねながらコースやライバルを知り、自分に合った車両で勝利を目指す過程が魅力です。序盤の分かりにくさやポッドレーサーを強制される場面には不満が残りますが、ほかのモードも充実しており、レースゲームとして高く評価できる内容です。
レースの合間にも楽しめる物語とライバル関係
本作には、スター・ウォーズでおなじみの場所や音楽のフレーズ、キャラクターが登場し、ファンを喜ばせてくれます。ただ、筆者にとって近年のスター・ウォーズは、何度も聴きすぎた曲をまた流されるような感覚を伴うものでした。本作で最も興味を引いたのも、その看板ではなく、レースゲームとしての出来栄えです。
その土台となるキャンペーンでは、主人公をかつて投獄に追いやった異星人の王者、Kestar Boolへの雪辱を目指します。まずはGalactic Leagueへの参加を勝ち取り、その後は複数の惑星を巡る大会で彼を倒し、裏切り者のBool一族に恥をかかせることが目標になります。
物語には楽しい展開の変化があり、レースゲームに期待される以上の内容を備えています。声優陣の好演も勝負の重みを伝えており、味方や敵の人物像を知っていく楽しさが最後まで続きました。レース中の通信では遠慮なくからかわれ、ときには運転の失敗をあからさまに笑われます。こうしたやり取りが、登場人物との関係を印象深いものにしています。
分かりにくいコースを覚え、勝てるようになる喜び
舞台には、映画でも知られるジャクーやクレイトを含む複数の惑星が登場します。それぞれに複数のコースがあり、逆走版も用意されています。景色は美しく描かれていますが、走行速度があまりに速いため、見覚えのある風景さえ見知らぬ場所のように流れていきます。
この速さは、最初のうちは楽しさを損なう要因にもなりました。現在地や進むべき方向を把握しにくく、ミニマップがないことも迷いやすさに拍車をかけます。地形や周囲の素材を使い、コースを銀河の風景の一部として成立させようとする姿勢には感心します。しかし、ジャクーに墜落したスター・デストロイヤーのドッキングベイが、進入すべき場所なのか避けるべき障害物なのか、判別しにくい場面があります。最高速度で走っていると、その問題はさらに深刻です。
キャンペーンはローグライト形式で、負けが重なると大会から脱落します。失敗も繰り返し挑戦する過程の一部であり、走り続けるうちに、コースへの戸惑いは自信へと変わっていきました。極端に狭い通路を高速で抜け、急なカーブをドリフトで曲がり、1位を取れるようになる感覚は格別です。
とはいえ、序盤の壁は高く、ゲーム側の案内も十分ではありません。そこを乗り越える前にプレイをやめてしまう人がいても、責められない作りです。
強化とライバルの研究が、繰り返しの挑戦を支える
各惑星のピットでは、キャラクターと話してライバル関係を深めるほか、壊れたパーツの修理、アビリティやパーツの購入、車両の強化、目標達成型の契約の更新ができます。通貨は気前よく手に入り、レースに勝てば強化や新しいパーツも得られます。挑戦のたびに新しいエンジンを組み上げる楽しさが、繰り返しの単調さを防いでいます。
アビリティも役立ちます。自動操縦は難所でひと息つく余裕を与え、相手をロックオンするイオン弾や腐食物質を放つ装置、衝撃波は、危険なライバルとの勝負を有利にしてくれました。
大会に出てくるライバルは、挑戦をやり直しても同じです。そのため、攻撃的か守備的か、どんな走り方をするか、どのアビリティをよく使うかを覚えられます。対戦相手を研究し、その知識をレースに生かせることが、競技としての手応えにつながっています。
車両はアフターバーナーやドリフト性能、装備できるアビリティを増やすバッテリーなどを強化し、自分の走り方に合わせて仕上げられます。速さを重視した筆者は、限界まで回転数を上げる強力ながら危険なターボ「ラムジェット」と、走行速度を高めるアフターバーナーに投資しました。さらにバッテリーも強化し、Surgeなどの加速系アビリティをより頻繁に使える構成にしています。
一方で、脱落形式のイベントに向く攻撃重視の構成や、酸や氷といった環境の危険に対応する構成も作れます。変わった組み合わせが意外な強さを発揮することもあり、車両作りにはまだ発見が残っています。
別の車両や遊び方へと広がる豊富なモード
主に使う車両は3種類です。ランドスピーダーはドリフトを軸に走り、スピーダーバイクは瞬時に止まってから勢いよく加速できます。スキム・スピーダーは、車体を傾ける「ナイフエッジ」式の旋回でコーナーを抜けます。筆者が最も好成績を残せたのはランドスピーダーでしたが、ほかの2種類にもそれぞれの楽しさがあります。
アーケードモードにはタイムトライアルや上級者向けのレースなどが用意されています。シナリオモードでは、あらかじめ設定された別のキャラクターや車両を使い、6レースで構成された短いキャンペーンに挑みます。こうしたモードで、キャンペーン用に作り込んだ車両から離れて別の走り方を試すうちに、さらに多くの楽しみを見つけられました。
マルチプレイも、ローグライトの強化要素の多くを短い6レースの大会にうまく取り入れています。レース前にはほかの選手を相手に賭けを行うこともでき、勝負にいっそう力が入ります。単発のレースに加え、経験値によるレベルアップや外見アイテムのアンロックもあり、さらに何十時間も遊ぶ目標を用意してくれます。
ポッドレーサーの強制使用には最後まで不満が残る
4種類目の車両として、ポッドレーサーも登場します。Fuse Gamesはこの象徴的なマシンを物語へ組み込むことを楽しんでいるようで、ほかの3種類よりもいかに速く、危険なのかを大々的に描いています。
問題は、実際に速すぎて危険すぎることです。キャンペーンの特定イベントでは使用を強制され、そこで負ければ、それまでの挑戦全体が台無しになりかねません。自分の車両で5〜6レースを走って慣れたところで、突然ポッドレーサーに乗せられ、敗北による脱落の危険を負わされる展開には、最後まで不満が残りました。
ポッドレース自体には興奮があります。圧倒的な速度と扱いにくさによって、レースが予測のつかないものになるからです。ほかのモードでも遊べるのはうれしく、マルチプレイではポッドレーサー同士だけで競うこともできます。
スター・ウォーズのレースゲームに、シリーズで最も人気のあるレース用車両を出さないのは物足りない、という判断は理解できます。それでも筆者は、ポッドレーサーをほかのモードで楽しめる追加のレース形式にとどめてほしかったと評価しています。キャンペーンの避けられない中核に据えたことで、楽しさとともに強い苛立ちを生んでいます。
クリア後も、もう1レースを走りたくなる
筆者は約20時間をプレイし、キャンペーンをクリアしたうえで、ほかのモードにもかなりの時間を費やしました。それでも、遊び尽くした感覚はありません。あるコースでは、すでに金メダルを獲得しているにもかかわらず、別のレビュアーが記録したランキングのタイムを抜くためだけに45分を費やしました。その時間に後悔はなかったといいます。
スター・ウォーズのゲームであることだけで魅力を感じる人もいるでしょう。しかし、本作の大きな価値は、優れたレースゲームであることにあります。序盤の不親切さやポッドレーサーの強制使用には難点があるものの、豊富なコース、車両構成、個性あるキャラクターが、繰り返しコースへ戻りたくなる理由を作っています。