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スター・ウォーズの未来はゲームにある――『Zero Company』が映画を超える世界の可能性を示す

2026年10月05日 | #その他 | Polygon

スター・ウォーズの未来はゲームにある――『Zero Company』が映画を超える世界の可能性を示す

Polygonの筆者は、『Zero Company』をきっかけに、スター・ウォーズは映画の枠を超え、ゲームでこそ世界の広がりを生かせると論じています。映画シリーズの新作が報じられるなか、筆者は今後の展開に期待を寄せる理由として、ゲームが描く物語とプレイヤーの選択を挙げました。

『Zero Company』が描く戦争と仲間たち

クローン戦争のさなかを舞台にした『Zero Company』は、傭兵ホークスとその部隊を描くターン制ストラテジーゲームです。ホークスは性別を選んでカスタマイズでき、部隊は報酬に応じてハットや共和国、ウンバラ人などの依頼を引き受けます。任務を重ねるうちに、物語とゲームシステムの両面で仲間との絆が生まれていきます。

筆者は本作を、スター・ウォーズの印象的な設定を生かした「最高のXCOM」のような作品と評しています。新たな脅威「コイル」が現れるなか、アナキン・スカイウォーカーなどおなじみの人物も登場しますが、単なるファンサービスには感じられないといいます。プレイヤーの判断によって物語の暗い側面が際立ち、仲間の死や任務の失敗も起こり得るため、一つひとつの行動に重みがあります。筆者は、スター・ウォーズの戦争を実感させる作品として、ドラマのAndorに並ぶと評価しています。

筆者は、ルーク、レイア、ハンが見せたような、立場の異なる仲間たちの間に生まれる活気を、スター・ウォーズ作品が長く再現できていなかったとも述べています。『Zero Company』では会話や戦闘中の連携に、オリジナル映画の時代を思わせる魅力があるそうです。採掘惑星シュ=トルンで鉱山貴族としての役目を果たすことになったジェイに心を痛め、家族のいるカブニー・アッパーカットを危険な任務に連れ出すことにもためらいを感じたと振り返ります。雇われ兵を主要人物の盾として扱う遊び方もありますが、声の演技によって彼らにも思い入れが生まれたとしています。

ゲームが広げてきたスター・ウォーズの世界

スター・ウォーズは映画とほぼ同じ時期からゲームにもなってきました。Atari 2600向けのThe Empire Strikes Backは、映画「ジェダイの帰還」の公開より1年早く登場しています。ただし、技術的な制約もあり、初期のゲームは長く映画の追体験にとどまっていたと筆者は見ています。Rebel AssaultやDark Forces、Rogue Squadron、Battlefrontを楽しんだ一方で、未知の宇宙を切り開く作品として本格的に花開いたのは、2003年のStar Wars: Knights of the Old Republic(KOTOR)からだったと振り返ります。

筆者によれば、RPGは物語世界の奥行きを試すジャンルです。BioWareは、当時のStar Wars Roleplaying Gameで使われていたd20システムを土台に、スカイウォーカー家の外にも生きられる世界があることを示しました。さまざまなジャンルのゲームを通じて、新しい物語を「拡張世界」ではなく、スター・ウォーズそのものの一部として描けるようになったといいます。

近年の作品も、物語とゲームプレイを結びつけて、新しい視点から世界を描いています。Respawn Entertainmentのジェダイシリーズでは、訓練途中のパダワンだったカル・ケスティスが、帝国の支配下で戦うジェダイへと成長します。映画では表層的に描かれていた異端審問官や、映画本編の外での帝国の活動にも厚みが加わり、『Star Wars Jedi: Survivor』の結末がもたらす喪失感は、ルーカスの「帝国の逆襲」に匹敵するほどだと筆者は評価しています。

従来型のシミュレーションゲームも、既知の年表の外側を描いてきました。Star Wars: Squadronsはオルデラン破壊後の世界を扱い、Star Wars Outlawsは新たな主人公を通してアウター・リムの過酷さを描いています。『Star Wars: Galactic Racer』も、ルーカスが愛したスピードを軸に、これまであまり描かれてこなかった場所で物語を展開します。筆者は、1999年のStar Wars Episode I: Racerが「ファントム・メナス」を補完する作品だったのに対し、『Galactic Racer』では開発元のFuse Gamesが乗り物そのものに情熱を注いでいると述べ、同作のレビューは世代を代表するレースゲームと評したと紹介しています。

映画の不振が続くなか、ゲームには期待作が並ぶ

スター・ウォーズが50周年を迎える時期に、巨大シリーズとしての勢いは苦しくなっていると筆者は指摘します。若いファンを意識した「マンダロリアン・アンド・グローグー」は劇場で大きく失敗し、ドラマ作品も勢いを失いつつあるといいます。デイヴ・フィローニの「アソーカ」シーズン2は完成しているものの、「クローン・ウォーズ」や「反乱者たち」のファン向けの内容になると見られ、驚きや続編への期待は薄いとの見方です。一方、ライアン・ゴズリングが主演するショーン・レヴィ監督作「スター・ウォーズ/スターファイター」には大きな成功の可能性があるものの、2027年の記念年に予定されるルーカス版初作のIMAX再上映が注目を集める可能性もあるとしています。

筆者は、スター・ウォーズがマーベルのような世界的現象になったことはなく、ディズニー時代に入ってからは方向性も揺らいでいると評します。その一方で、ゲームでは新たな可能性が広がっていると主張します。Dungeons & Dragonsの映画「Honor Among Thieves」が観客の支持を得られなかった一方で、Baldur’s Gate 3が批評面でも商業面でも大きな成功を収めたように、ある世界が映画とゲームの両方で同じように成功するとは限りません。筆者は、スター・ウォーズの多彩な舞台には、筋書きの整った2時間の映画より、何時間も遊べる体験が合っていると考えています。

『Zero Company』に続く作品が実現するかは不透明です。筆者は、Bit Reactorでのスタッフの一時帰休や複数の訴訟に関する報道が、開発元の先行きに影を落としていると述べています。それでも、Jediシリーズの第3作、前日譚となるEclipse、そしてKOTORの精神的後継作Fate of the Old Republicが開発中です。筆者は、近年の苦境にもかかわらず、スター・ウォーズのゲームには明るい未来があると見ています。ゲームを遊べる環境があれば、という条件付きですが。