IGN寄稿者が解説、『ポケモンカードゲーム』では定価購入が難しく市場価格が目安に
IGNの寄稿者Ben Williams氏は、『ポケモンカードゲーム』で定価を超える「市場価格」での購入が広がった背景を解説しています。人気商品の需要が供給を上回り、定価で買うのが難しい状況では、市場価格が購入先を判断する目安になっているといいます。
定価での購入が難しい背景
定価(メーカー希望小売価格)で買うのが本来の形ですが、近年は新拡張や特別コレクションの需要に供給が追いついていません。背景の1つとして記事が挙げるのが、希少で高額な「当たりカード」への注目の高まりです。たとえばPrismatic EvolutionsのUmbreon exは、1,300ドルを超える価値があるカードとして紹介されています。
高額カードを引き当てて利益を得ようと、多くの購入者が商品を買い集めるようになりました。記事によると、転売目的の買い占めでは、Costcoなどの実店舗で商品を確保したり、オンラインの販売開始に合わせてボットを使ったりする例もあります。
オンラインストアでは、アクセスが集中してサイトが重くなったり、長い待ち時間の末に定価の商品が売り切れたりすることがあります。そのため、開店前から店舗に並ぶ、Best BuyやTargetなどの販売情報を頻繁に確認するといった方法を取るか、転売業者が設定した高額な価格で買うかを迫られる場合があります。
市場価格は購入判断の目安に
記事では、定価で買うのが難しい状況で、市場価格は転売業者の極端な価格を避けるための現実的な目安になっていると説明しています。TCGplayerなどのオンライン市場が算出する市場価格は、商品の希少性やイラスト、内容、カードゲーム内での影響などを考慮した推定価格です。
この考え方は、Magic: The Gatheringや遊戯王、ワンピースカードゲームなどにも当てはまります。市場価格を確認すれば、定価を上回る価格が需要に見合う範囲なのか、割高すぎるのか、あるいは安すぎて詐欺を疑うべきなのかを判断する助けになります。
記事の例では、Ascended Heroesのエリートトレーナーボックスを350ドル以上で出品するeBay販売者がいる一方、TCGplayerの推定市場価格は153.54ドルでした。記事執筆時点では、同サイトで最安148ドルの出品があったとしています。
定価で買えない状況への不満も残る
市場価格が転売業者の提示する極端な価格より穏当でも、定価を超えて支払うことへの不満は当然だと、Williams氏は述べています。メーカーが価格を定めている以上、その価格だけを支払うべきだと考えるのももっともです。
需要に応じてカードを十分に印刷すれば転売をなくせる、という考えもあります。しかし記事によると、ポケモン社はすでに増産を進めており、昨年だけで100億枚を印刷しました。カードゲーム開始からの累計850億枚のうち、約11%を1年間で生産した計算です。
また、記事は30th Celebration拡張で人気カードの当たりやすさが大きく改善し、転売業者の利益を圧迫したと説明しています。目当てのカードを引く人が増えた結果、市場価格が下がり、転売業者からは「利益が出にくい」という不満も出たといいます。
こうした変化があっても、需要は転売目的の買い占めをなくすほどには下がっていません。Williams氏は、転売業者が徐々に撤退して商品がファンに行き渡るまでには時間がかかると見ています。定価での購入を希望する人には、Amazonの招待制販売などが選択肢になりますが、在庫の再入荷分を多くの購入希望者が待っているため、招待を得るのは難しい状況です。
記事の見立てでは、市場価格での購入は定価を希望する人にとって理想的な解決策ではありません。それでも、転売業者との競争を避け、入手しやすい商品の妥当な価格を見極めたい人にとっては、状況が改善するまでの現実的な目安となっています。