『Fable』はNPCの特性を重ねて事業利益を伸ばせる
2026年09月05日 | #ゲーム紹介 | GamesRadar+
『Fable』では、冒険者として世界を旅するだけでなく、土地や店舗を所有して利益を追求する経営者にもなれます。ゲームディレクターのRalph Fulton氏へのインタビューから、従業員の特性や賃金を利用して収益を伸ばせる経済システムの詳細が明らかになりました。なかでも、特定の特性を持つNPCを農場に集める方法が、資産運用で大きな利益を得る近道になるとされています。
従業員の特性が事業の利益を左右
本作では、仕立屋、書店、理髪店、パブ、タトゥーショップ、ベーカリーなど、さまざまな店舗に投資できます。店舗を購入したあとにどのような従業員を雇うかによって、利益だけでなく、店主としての評判や住民との関係まで変化する仕組みです。
Fulton氏によると、事業を効率化する方法のひとつは、従業員がその仕事に適しているかを見極めることです。期待した成果を出していない従業員は解雇し、より適した特性を持つ人物を探すことになります。単に人員を揃えるのではなく、職種と個人の特性を組み合わせることが重要になるようです。
特に注目されているのが「hard-working」の特性です。この特性を持つNPCは、雇った時点で事業の利益を20%増加させるとされています。さらに「helpful」も有効な特性として挙げられており、複数の有利な特性を重ねることで、店舗の収益を大きく伸ばせます。
Fulton氏が資産運用の具体例として紹介したのが農場です。農場は高い収益を期待できる事業のひとつで、6人の従業員を配置できます。6人全員を「hard-working」のNPCにできれば、その効果が重なり、大量の資金を生み出せるとのことです。同氏は、物件を中心にプレイするなら「6人の勤勉なNPCを農場で働かせる」のが賢い方法だと説明しています。
ただし、従業員への待遇も単純な正解がある要素ではありません。賃金を引き上げれば従業員の満足度が上がり、雇用主への好感度が高まることで、仕事の成果が改善する可能性があります。一方で、賃上げによって利益が減り、結果として損失につながる場合もあります。
反対に賃金を下げれば短期的には利益を増やせますが、従業員から強欲だと思われ、働きぶりが悪化する可能性があります。Fulton氏は、賃金や人員、従業員の特性といった複数の要素を動かしながら結果を見極める、レバーのようなシステムだと説明しています。特性を持つ人材を集めれば必ず成功するのではなく、待遇との釣り合いも考える必要がありそうです。
400人の住民を個別に設定
こうした経済システムを支えるため、開発元のPlayground GamesはNPCを単純なランダム生成で作る方法を採用していません。NPCの性格、外見、仕事、日課、好み、嫌いなものなどを、ひとりずつ個別に設定しているといいます。
Fulton氏は、NPCを自動的に組み合わせるツールを当初用意していたものの、ランダムに生成された人物は設定同士のつじつまが合わなくなりやすかったと説明しています。そこで、最終的には「すべてのNPCについて、あらゆる要素を個別に選んだ」とのことです。
例として挙げられているのは、地味な髪型の美容師、平和主義者の武器職人、肉を扱う菜食主義者の肉屋です。ランダム生成では、このように職業と性格、外見の組み合わせが不自然になる可能性があります。住民の特性が店舗の収益に影響する作品だからこそ、設定の整合性を保つことが重視されています。
たとえばBowerstoneだけでも400人のNPCが存在し、それぞれが固有の生活習慣や人格を持っています。開発チームはこの作業をAlbion全体にわたって行っており、住民を単なる配置物ではなく、行動や人間関係を読み取れる存在として作り込んでいるようです。
金銭と行動が評判や家庭にも波及
本作の経済システムは、金額だけを増やす仕組みではありません。従業員を安く働かせて利益を確保すれば、雇用主としての評判が悪化し、町の人々にけちな人物だと知られるようになります。行動に応じて、自己中心的、残酷、魅力的といった複数の評価が同時に与えられ、主人公の頭の横に浮かぶワードクラウドとして表現されます。
この評判は、ひとつの善悪ゲージを上下させる方式ではありません。たとえば、金銭には厳しい一方で話術に長けていれば、けちでありながら魅力的な人物として認識される可能性があります。Fulton氏は、親切で寛大に振る舞いながら人を殺している場合には、友好的な殺人者という矛盾した評判を得ることも可能だと説明しています。相反する行動をひとつの評価に平均化せず、その人物について人々が知っている複数の側面として示す設計です。
稼いだ資金の使い道としては、Bowerstone郊外のManor Fieldsにある大邸宅も用意されています。ここには立派な邸宅が並び、なかには迷路状の生け垣を備えた物件もあります。一方で、豪邸ではなく家と家族を持つことを目標にするプレイも可能です。
妻や子どもも、主人公の帰宅を待ち続けるだけの存在ではありません。ほかのNPCと同じように固有の日課を持ち、町で用事を済ませながら自分の生活を送ります。開発中には、ゲーム内の妻が深夜に突然現れて誕生日プレゼントを渡すという不具合もあったものの、現在は修正されています。正しい時間まで誕生日を祝うのを待つようになったとされています。
数多くの住民が個別の設定と行動を持ち、プレイヤーの道徳的、社会的、経済的な選択が世界に影響する本作では、こうした不具合の検証も大きな課題になります。Fulton氏は、地主や事業主として使える仕組みによって、人々の経済的な未来を変えられると説明しています。『Fable』は2027年2月23日の発売を予定しており、PC、PS5、Xbox Series X向けに展開されます。