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『The Blood of Dawnwalker』は30日の期限でオープンワールドの先延ばしを防ぐ

2026年09月06日 | #ゲーム紹介 | Polygon

『The Blood of Dawnwalker』は30日の期限でオープンワールドの先延ばしを防ぐ

オープンワールドゲームでは、世界を救う使命を後回しにして、寄り道や収集に時間を費やしてしまいがちです。『The Blood of Dawnwalker』は、物語の決着までに30日という期限を設け、プレイヤーがいつまでもラスボス戦を先延ばしにできない仕組みを採用しています。自由な探索と時間制限を組み合わせることで、ジャンルにありがちな「世界の危機が発生しているのに、主人公だけが寄り道を続ける」という不自然さを解消しようとしています。

家族を救うまでの30日間がゲームの軸に

本作では、吸血鬼の力を持つ青年Coenが主人公です。物語の序盤、町を荒らしている吸血鬼の支配階級によって、Coenの家族がさらわれます。支配者のBrencisは、血の儀式の一部として家族を殺そうとしており、儀式が行われるのは誘拐から30日後です。

この設定により、時間は単なる背景ではなく、プレイヤーが管理する重要なリソースになります。Brencisとの決戦に備えて受けるクエストや各種の行動には時間が必要で、1日の昼と夜には使える時間の区切りがあります。すべてのクエストや活動を1回のプレイですべて終えることはできず、どの行動を選ぶかによって、その周回でたどり着ける展開が変わります。

期限があると聞くと、常に急かされるゲームを想像するかもしれません。しかし原文筆者によれば、序盤のプレイ感は一般的なオープンワールドゲームよりも、むしろ緊張感が少ないとのことです。開始直後から広い範囲を自由に動ける一方、追いかけるべきメインクエストは多くありません。最初の10日間ほどは、広大なマップをどのように進むかを考えながら旅をするような感覚で過ごせるとしています。準備を整えずにBrencisへ直行することも可能ですが、その場合は極めて危険な戦いに挑むことになります。

選択に応じて敵の活動も変化

時間が経過するたび、Brencisとの対決は確実に近づきます。未完了のクエストが残っていても、決められた日時には家族を救うための行動を強いられるため、中央の危機を永遠に保留することはできません。原文筆者は、この仕組みがオープンワールドゲームにありがちな問題への有効な答えになっていると評価しています。

比較対象として挙げられているのが、ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドです。同作では、プレイヤーが望めば早い段階で厄災ガノンに挑める一方、祠やコログの収集、クエスト、装備集めなどを続けて決戦を後回しにできます。原文筆者の周囲では、厄災ガノンを倒せる状態になっても「まだゲームを終わらせる準備ができていない」と感じ、最後までクリアしない人が少なくないとしています。その結果、世界の危機が起きているにもかかわらず、ラスボスがプレイヤーの寄り道を待ち続ける構図になってしまいます。

本作では、敵側も物語の進行に合わせて動きます。Brencisの勢力を弱体化させる行動は、単純にクエスト一覧を消化するだけではありません。妨害を重ねるほどCoenの悪名が高まり、それに応じてBrencisがより多くの兵士を巡回に送り出します。兵士たちはCoenを見つけやすくなり、プレイヤーが敵の計画に干渉した結果が、世界の反応として返ってきます。

期限が生むRPGとしての没入感

原文筆者は、Brencisが単なる最終目標ではなく、主人公と同じ世界で計画を進める敵として描かれている点を重視しています。1日が過ぎるたびに、Brencisが儀式の実行へ近づいていることを実感でき、プレイヤーが彼の計画を妨害しようとする行動との間に、継続的なせめぎ合いが生まれるためです。

この期限は、RPGの物語をゲームシステムと結びつける役割も担います。本作の世界は、暇なときに立ち寄って好きなだけ遊ぶための舞台ではなく、家族を救うという目的に向かって進む場所として機能します。もちろん、期限のために見られなかったクエストや展開を確認するため、クリア後に新しいセーブデータで遊び直したくなる可能性はあります。それでも重要なのは、最初のプレイで物語を最後まで進める動機が生まれることです。

原文筆者は、プレイヤーを長期間ゲームにとどめることを重視する近年の設計とは対照的に、本作が物語を完結させる方向へ導いていると指摘しています。無限に寄り道できる自由ではなく、限られた時間のなかで何を選ぶかを問う設計が、オープンワールドというジャンルの定番を見直すきっかけになるとしています。