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『The Blood of Dawnwalker』30日制限をめぐる改造論、タイマー撤去はゲームを簡単にするのか

2026年09月19日 | #その他 | IGN

『The Blood of Dawnwalker』30日制限をめぐる改造論、タイマー撤去はゲームを簡単にするのか

『The Blood of Dawnwalker』では、主人公Coenが家族を救うまでの時間を30日間に制限する仕組みが、作品の核心として注目されています。一方で、その制限時間を延長・撤去する改造を「開発者の意図を理解していない」と批判するのは行き過ぎではないか――IGNのMat Jones氏が、ゲームデザインとプレイヤーの自由をめぐる議論を展開しています。

30日制限は本作の核心なのか

Jones氏が問題視するのは、制限時間を改造するプレイヤーが、本作の設計意図を台無しにしていると決めつける風潮です。家族の救出に残された時間が30日間しかないという設定は、プレイヤーの行動に重みを持たせ、物語を前へ進めるための重要な仕掛けと考えられてきました。しかし、原文筆者が紹介する開発者側の見解では、このタイマーを必ずしも次回作へ再び採用したいとは限らず、続編で仕組みを取り除いても、それが本作らしいゲームでなくなるとは考えられていません。

時間制限による緊張感は、ゲームに限った発明ではありません。映画や脚本では、登場人物がその場を離れなければならない理由を置くことで、会話や場面に切迫感を与えられます。ただしゲームでは、キャラクターが死の危機を知りながら、プレイヤーの操作次第で残り20分を何もせず待つことも起こります。長い時間をかけて効いてくるタイマーは、映画のように場面を強制的に終わらせるのではなく、「限られた回数しか選べない」という形で、あらゆる判断に代償を与える仕組みです。

それでも、時間制限を外す改造を行う人が、こうした効果を理解していないとは限りません。Jones氏は、流行や大きな傾向には懐疑的でも、個々のプレイヤーまで見下すべきではないとしています。ゲームの規模に由来する問題を解消するためなら、設計を「破壊」することも小さな代償として受け入れられると考えたうえで、改造に手を出している可能性があるためです。

2周目を前提にできないオープンワールド

原文筆者が時間制限の改造に理解を示す大きな理由は、多くのゲームが2周目のプレイに十分な価値を用意できていないと考えているからです。30年以上にわたってほぼ毎日ゲームを遊んできたというJones氏は、優れた戦闘や物語の展開がある一方で、弾薬を探して棚を調べたり、毒属性のダメージが3%増える装備をメニューで試したりする時間も、作品の大部分を占めると指摘します。

本作でも、吸血鬼の敵Brencisを倒すための装備には複数の選択肢が用意されますが、その強化幅は他のゲームと同じように少しずつ積み重なるものです。初回プレイでは受け入れられる探索や装備変更も、ゲームの大半を体験した後にもう一度繰り返すとなれば、同じことに関心を持ち続けるのは難しくなります。

仮に1回のプレイで全体の70〜80%ほどを見られる一方、選択によって残りの要素を見逃す可能性があるとします。その場合、2周目で見られるのは新しい場面や異なる文脈の一部であっても、プレイ中の活動そのものは大きく変わらないかもしれません。物語の結末や未見の要素をすべて確認したいプレイヤーが、制限時間を延ばして1回のプレイで多くを体験しようとするのは、作品を軽く扱っているからではなく、自分の時間と忍耐を大切にしているからだとJones氏は論じています。

プレイヤーが、ゲーム内で実際に苦しい選択をしなければ、その重みを理解できないという見方にも異論を唱えています。限られた時間を持たない人が、時間を失う不安を想像できないとは限りません。ゲームが提示する負担を自分で背負わずとも、そこにどのような意味があるかを理解する能力を、プレイヤーは持っているという考えです。

原文筆者自身は改造しない理由

Jones氏自身は、Coenの家族に少し余裕を与えるために本作を改造するつもりはないとしています。自分の良し悪しを含めた判断の結果として物語の結末を受け入れたいこと、そして開発者が想定した「プレイヤーが飽きる前に終わる」ペースを尊重したいことが理由です。見られなかった内容があっても、それは自分の選択によって見なかったものだと考えています。

ただし、その姿勢には個人的な事情もあると認めています。レビュー目的で遊ぶ場合を除けば、そもそもゲームを最後まで終わらせることに強いこだわりがありません。終盤まで進めた時点で十分に体験したと判断し、そこで離れることもあります。Star Wars: Zero Companyについても、戦術ゲームとして興味深い仕組みや優れた驚きがある一方、用意された能力の組み合わせを一通り試したように感じ、繰り返し遊ぶ動機を持てなかったとしています。

Jones氏は自らを「物語よりもゲームメカニクスを重視する人間」と位置づけています。結末が100種類あったとしても、そのすべてを見ることはないでしょう。未完のまま終える週末のゲームに相応の金額を支払うこともある以上、特定の結末を見るため、あるいは物語をより多く体験するために改造するプレイヤーは、作品を自分よりも深く楽しもうとしているのであって、軽視しているわけではないと結論づけています。

「意図」の扱いは改造の種類で変わるのか

この議論には、物語上の意図が美術面のデザインよりも神聖視されているのではないかという疑問もあります。Jones氏は、DeadlockのキャラクターをSpace Jamの続編に登場するレブロン・ジェームズ風に変更する改造動画を普段から目にしているとし、そのような遊び方をゲームデザイナーの芸術的必然性から逸脱した行為だと批判する論説は、ほとんど想像できないと述べています。

難易度の改造については、別の議論が成立するとしています。たとえばSoulsシリーズは、一般に思われているほど難しいのではなく、諦めずに続ける決意こそが重要だという見方があります。難易度を下げれば、その体験を自ら奪うことになるという考えです。

しかし、本作のタイマーを変更する行為は、必ずしもゲームを簡単にするものではありません。Jones氏の見立てでは、プレイヤーが勝利しやすくなるというより、時間による制約を弱め、作品へのアクセス方法を広げる改造です。制限時間が本作のポイントであることは認めながらも、ゲームの目的は、仲間やパートナーが不在の時間に好きな作品を遊ぶことでもあるとしています。望む結末を動画で確認するだけでなく、そこへ至るまで本作をさらに数時間楽しみたい人まで、開発者の意図を理解していないと断じる必要はない、というのが原文筆者の主張です。