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『Magic: The Gathering』のKasminaが新コンボで価格急騰、1カ月で1000%超の上昇

2026年09月16日 | #売上・ランキング | Polygon

『Magic: The Gathering』のKasminaが新コンボで価格急騰、1カ月で1000%超の上昇

長く見向きされなかったプレインズウォーカー、Kasmina, Enigma Sageが、新カードとのコンボ発見をきっかけに急騰しています。2026年9月時点で通常版とボーダーレス版の価格は1カ月で1000%以上、直近1週間では1200%以上の上昇を記録しました。ただし、現時点では実戦での結果よりも、新コンボへの投機的な期待が価格を押し上げている段階です。

眠っていたKasminaが急騰した理由

Kasmina, Enigma Sageは2021年のStrixhaven: School of Magesで登場したカードですが、その後は長期間、安価な「bulk mythic」として扱われていました。9月上旬にはおよそ1ドルで入手できたものの、Reality Fractureのプレビューで新たな組み合わせが注目されると状況が一変。MTG Stocksの市場データでは、通常版とボーダーレス版のいずれも2桁ドル台まで値上がりし、過去1カ月の伸びは1000%を大きく超えています。

今回の中心となるのは、Reality Fractureに収録される青の3マナインスタント、Jace’s Machinationsです。このカードは新能力「Empower Jace」によって、必要に応じてJaceのプレインズウォーカー・トークンを生成し、そのトークンに忠誠度カウンターを8個置きます。さらに、そのターン中はJaceの忠誠度能力をインスタント・タイミングで起動できるようにします。

Kasmina, Enigma Sageが戦場にいる場合、ほかの自分のプレインズウォーカーはKasminaの忠誠度能力を得ます。Jace’s Machinationsで出たJaceのトークンは最初から忠誠度8のため、生成直後にKasminaの-8能力を起動できます。この能力は、青のトークンと色を共有するインスタントまたはソーサリーをライブラリーから探し、マナを支払わずに唱えるものです。つまり、Jace’s Machinationsによって生成されたJaceを使い、強力な大型呪文をその場で無料発動できます。

想定される決着手段と最速ターン

コンボの有力な支払い先として早くから名前が挙がったのが、12マナのソーサリーEnter the Infiniteです。これを無料で唱えるとライブラリーをすべて引けるため、Thassa’s Oracleによる勝利につなげられます。別の選択肢として、Emergent Ultimatumも挙げられており、Kasminaの能力から直接唱えてゲームを終わらせる展開が想定されています。

Reality Fractureで公開されたFblthp, Impossibly Lostを使う案もあります。Enter the Infiniteでライブラリーを引き切った後に勝利するには、通常はライブラリーへカードを戻す必要がありますが、Fblthp, Impossibly Lostをその条件に絡める構想です。ただし、これらはあくまでコンボの候補であり、実際のデッキ構築や対戦環境での安定性が確認されたわけではありません。

マナ・クリーチャーを1ターン目に出せれば、Pioneerでは最速で3ターン目にKasminaとJace’s Machinationsのエンジンを成立させられる可能性があります。早い段階で大型呪文を無料発動できる点が、今回の価格上昇を引き起こした大きな要因です。

高騰は実績よりも先行した投機か

一方で、今回の組み合わせがそのまま競技シーンで通用するかは別問題です。プレビュー期間に見つかった2枚コンボは、発見直後には強力に見えても、除去や打ち消し呪文、手札事故、実際の大会環境によって簡単に崩れることがあります。Kasminaはこの相互作用が注目されるまで、競技でほとんど使われていませんでした。

そのため、現在の価格には確立された需要ではなく、将来の採用を見込んだ投機が相当量含まれているとみられます。それでも、長年眠っていたカードが、たった1枚の新カードをきっかけに短期間で市場の注目株へ変わった点は見逃せません。本作では新カードのプレビュー期間が既存カードの価格を大きく動かす例が繰り返されており、今回のKasminaもその速さを象徴するケースとなっています。