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『Halo』次回作はActivisionが担当、シリーズ再始動に向けた大胆な体制変更

2026年09月22日 | #その他 | IGN

『Halo』次回作はActivisionが担当、シリーズ再始動に向けた大胆な体制変更

Microsoftが、次のメインライン作品となるHaloの開発をActivisionに委ねる方針を示しました。2011年からシリーズを担ってきたHalo Studiosには大規模なレイオフが実施されており、長年続いた開発体制そのものが転換点を迎えています。IGNのRyan McCaffrey氏は、この判断が短期間で新作を完成させるための現実的な選択である一方、シリーズの再起を託す相手として最適かどうかは別問題だと論じています。

Halo StudiosからActivisionへ移るシリーズの主導権

Halo Studiosは、もともと343 Industriesとして設立され、Halo作品を開発するためのスタジオとして活動してきました。2024年にはスタジオ名をHalo Studiosへ変更し、指導部の刷新やUnreal Engine 5への移行も進めていましたが、その名称変更から1年も経たないうちに、次の大型作品を自らの手で開発しない体制へ移行することになります。スタジオには大規模な人員削減も行われており、シリーズの看板を掲げる開発元が、次回作のクリエイティブ面を主導しなくなるという異例の事態です。

Microsoftは、Activision内に新しい「目的に特化したチーム」を設立して次回作を開発すると説明しています。現時点で、Activision傘下のどのスタジオが中心になるのか、既存スタジオからどのように人材を集めるのかは明らかになっていません。記事では、この表現から、Activisionの既存スタジオの内部に新チームを設け、すでに確立された開発パイプラインへ直接組み込む形になる可能性が高いと見ています。

今回の決定は、Xboxを率いるAsha Sharma氏が進めてきた方針の延長線上にもあります。Sharma氏は、Xboxが投資する対象をシリーズ単位で見直す「フランチャイズ優先」の姿勢を明確にしており、Game Passの価格変更、不人気だったマーケティング施策の中止、コンソール独占タイトルの扱いの見直しなど、従来の方針にこだわらない判断を続けています。一方で、その変化にはXbox全体でのレイオフも伴っており、今回のHaloの担当変更も、事業の立て直しを急ぐ判断の一部と考えられます。

343 Industries改めHalo Studiosが抱えていた問題

McCaffrey氏は、Halo Studiosの問題は開発者の才能そのものではなく、主に管理面にあったと指摘しています。Halo 4ではマスターチーフとコルタナの関係を軸にしたキャンペーンを高く評価する一方、マルチプレイヤーはシリーズの基準に届かなかったと説明しています。Halo 5ではその逆に、キャンペーンへの批判がある一方で、マルチプレイヤーは非常に優れていたと振り返りました。Halo Infiniteではキャンペーンとマルチプレイヤーの双方が良い形でまとまったものの、ライブサービス型のシューターを継続的に運営する体制を、長期にわたって維持できなかったとしています。

記事が問題視しているのは、スタッフの入れ替わりが激しい契約社員への依存と、彼らを独自エンジンへ参加させるための負担です。Haloシリーズでは長くBlamおよびSlipspaceという独自技術が使われてきましたが、新たに加わるスタッフがその仕様を学ぶたびに、開発効率が落ちる構造になっていたとされます。McCaffrey氏は、過去1週間に関係者から、指導部について「非効率的で、定期的に頭を抱えさせられる」との見方を個人的に聞いたとも記しています。ただし、記事中では1人の情報源だけで全体像を断定することはできないとも認めています。

より大きな問題として、Halo Infiniteの発売からまもなく5年が経とうとしている点も挙げられています。スタジオ名の変更、指導部の交代、SlipspaceからUnreal Engine 5への移行を考慮すると、従来の体制が今後5年以内に新たな大型作品を発売できる可能性は高くないというのが、McCaffrey氏の見立てです。今回のActivisionへの移管は、こうした遅れを解消し、次の作品をできるだけ早く市場へ送り出すための判断だと受け止められています。

Activisionに期待される開発速度と候補スタジオ

Activisionには、Call of Dutyシリーズを複数のサポートスタジオで運営してきた実績があります。作品の評価が常に高いとは限らないものの、大規模なシューターを予定どおり発売する能力は非常に高く、記事では、Call of Dutyがホリデーシーズンの発売予定を逃した例を思い出せないとしています。多数のスタジオが分担する体制と、長年にわたり磨かれた制作工程を使えることは、長期間停滞しているシリーズを再始動させるうえで大きな利点になりそうです。

一方、どのスタジオがHaloに向いているかは簡単に決められません。Infinity Wardは近年の作品で立て直しに成功しており、すぐにCall of Duty以外へ移るとは考えにくいとされています。Sledgehammer Gamesも候補になり得ますが、VanguardやModern Warfare 3といった近年の作品を経て、Activision内での評価が下がっている可能性があると記事では見られています。

McCaffrey氏が有力候補として挙げるのは、TreyarchとRaven Softwareです。Treyarchは2010年にBlack Opsを生み出して以来、Activisionでも特に安定した実績を持つスタジオのひとつです。Infinity Wardの内部崩壊と主要メンバーの離脱をきっかけに、Black OpsをCall of Dutyの中核ブランドへ成長させた経緯もあります。ただし、直近のBlack Ops 7は評価が伸び悩み、売上も期待を下回ったとされており、Treyarchが新しい方向性を必要としている可能性も指摘されています。同スタジオが最近「何か新しいものを作る準備ができている」と発言したことも、今回の動きと重なって見えるとMcCaffrey氏は述べています。

記事では、Treyarchに任せる案を最も安全な選択肢と評価しています。TreyarchはActivision内で安定して成果を出し、世界最大級のシリーズをさらに押し上げた実績があるためです。対してRaven Softwareは、より大胆な候補とされています。同スタジオは長年Call of Duty関連の仕事を続けていますが、過去にはHeretic、Hexen、Quake 4、Star Trek Voyager: Elite Force、Star Wars Jedi Knight 2、Soldier of Fortune、2009年のWolfensteinなど、FPSの開発で幅広い実績を残してきました。複数のActivisionスタジオから人材を集めたチームになる可能性もありますが、Microsoftの説明からは、既存スタジオの内部に新チームを作る形が有力だと記事は推測しています。

次回作はHalo 7ではなくリブートか

担当変更から導かれるもうひとつの見方は、次回作がHalo Infiniteの直接的な続編やHalo 7ではなく、シリーズのリブートになる可能性です。McCaffrey氏は、前作からあまりに長い時間が経過しているため、単純な続編として発売するよりも、長期間の空白を利用して新しい出発点を設定する方が自然だと主張しています。シリーズの世界観は約30年にわたって積み重なり、マスターチーフの重要な物語を知らない世代のプレイヤーも増えています。そのため、設定や物語を整理し、より広いプレイヤー層が入りやすい作品にする余地があるとしています。

記事では、ファンの多くがシリーズの再出発を嫌うことにも触れています。それでも、今回のように開発チームそのものが変わり、物語にも数年単位の空白が生じるなら、既存の物語をそのまま継承するより、新チームのアイデアを生かす方が合理的だというのがMcCaffrey氏の意見です。Xboxが再びコンソール独占を重視する方針に戻るなら、過去作を別のプラットフォームへ再展開する必要性も相対的に小さくなり、シリーズの基本設定を改めて作り直す判断につながる可能性があります。

技術面でも、Halo Studiosが進めていた計画をそのまま引き継ぐとは限りません。Halo StudiosはUnreal Engine 5へ移行していましたが、Call of Dutyの主要スタジオは15年以上にわたり、独自のIWエンジンと統合ツール群を中心に開発してきました。新チームが早期の発売を求められるなら、長年使ってきた技術基盤を捨て、Unreal Engine 5へ移行する作業はむしろ足かせになり得ます。Call of Dutyには創作面で批判される部分があるとしても、技術面と制作工程については評価しにくい欠点が少なく、既存のパイプラインを大きく変更する可能性は低いと記事は見ています。

Activisionはシリーズを救えるのか

McCaffrey氏は、Activisionへの移管によってシリーズが必ず復活すると断言しているわけではありません。TreyarchやRavenには十分な能力があるものの、Xbox内部の候補としては、Doomで知られるid Softwareや、Wolfensteinシリーズに関わるMachineGamesの方を選びたいという個人的な見解も示しています。ただし、id SoftwareやMachineGamesには別の開発計画があるとされており、現実的な候補としてTreyarchとRavenが残るという構図です。

Activisionは、かつて世界最大のFPSシリーズだったHaloを追い抜いたCall of Dutyを生み出した企業です。その当事者に、今度はかつての競争相手を立て直す役割が託されることになります。記事では、この皮肉な構図こそ今回の決定の最大の注目点だとしつつ、成功の鍵はスタジオ名だけではなく、どの人物を集め、どれだけの人員と時間、予算を与えるかにあるとしています。

結局のところ、Activisionが本作を救えるかどうかは、選ばれるチームとMicrosoftの支援次第です。Halo Studiosから主導権を奪うだけでは、過去の管理上の問題を解決したことにはなりません。新チームがシリーズの方向性を理解し、必要なリソースを確保したうえで、物語とマルチプレイヤーの両方を長期的に成立させられるかが問われます。McCaffrey氏は、担当変更そのものには懐疑的な余地を残しながらも、次のHaloに関わるチームが役割を正しく理解し、十分な支援を受けられることを期待しています。