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4時間の試遊で7体のボス戦を体験した『Phantom Blade Zero』は、武侠世界と高速アクションが際立つRPGです

2026年10月09日 | #ゲーム紹介 | DualShockers

4時間の試遊で7体のボス戦を体験した『Phantom Blade Zero』は、武侠世界と高速アクションが際立つRPGです

中国の歴史や武術文化に着想を得た架空世界を舞台にする『Phantom Blade Zero』を、中国で約4時間にわたって先行プレイしました。7体以上のボスとの戦いを含む試遊では、探索を誘うステージ構成と、スピード感のあるハック&スラッシュの戦闘が印象に残りました。

開発者の情熱から生まれた「カンフーパンク」

本作は、開発者の梁啓維(Qiwei Liang)が2010年にRPG Makerで制作した短編RPG、Rainbloodから続くシリーズの作品です。Rainbloodはインディーゲームのコミュニティで支持され、世界で400万回以上ダウンロードされました。その成功をきっかけに梁はS-GAMEを設立。10年以上にわたりモバイルゲームを手がけた後、コンソールとPC向けの大作として本作を開発しました。Unreal Engine 5を使い、Rainbloodの精神的な後継作として、当時は実現が難しかった構想に取り組んでいます。

舞台は、14〜17世紀の明朝に着想を得た架空の武林です。S-GAMEは本作独自の作風を「カンフーパンク」と呼び、武侠ファンタジーに、暗く工業的なスチームパンク風の表現を組み合わせています。

物語の主人公ソウルは、強大な秘密組織に属する暗殺者です。ある一族の長を殺した罪を着せられ、追われる身となった彼は、逃走中に心臓へ致命傷を負います。禁じられた術を使う神秘的な治療師に救われますが、残された命は66日。治療法を探し、無実を証明し、殺人事件の背後にある陰謀を暴くため、武林を旅します。幼なじみの左尚(Zuo Shang)とのライバル関係も描かれ、主人公の旅に少年漫画のような熱を加えています。

寄り道を促すステージと、細部まで作り込まれた景色

ステージは比較的一本道ですが、PS2時代のアクションプラットフォーマーを思わせる作りです。角を曲がった先や壁の向こうに何かありそうだと感じさせる細部が、探索を促します。道を戻ってサイドクエストを進める場面もあり、アイテム集めや任意の敵との戦闘、過去を持つ人物との出会いを通じて、ソウルを強化する報酬を得られます。

隠れた場所に咲く青い花からは、ソウルの最大体力を増やす記憶を見つけられます。道端に残された遺体や武器には、武林の混乱に巻き込まれた市民の悲劇を伝える記録が残されています。雨に濡れた道の反射や緻密な照明、霧に包まれた景色も印象的で、立ち止まって眺めたくなる場面が何度もありました。

見た目はソウルライク、戦闘は高速アクション

大きなボス、セーブやファストトラベルの拠点となる鐘、背中に差した刀、背後からの即死攻撃、襟で顔を隠した陰のある主人公など、本作にはソウルライクを思わせる要素があります。しかし、戦闘に入ると、手数と勢いを重視したハック&スラッシュの色が濃くなります。敵やボスは攻撃的で、こちらも素早く応じる必要があります。

ソウルは多彩な武器から2種類を主武器として装備でき、近距離用と遠距離用を使い分けられます。5つのスキルツリーでは、再使用までの時間の短縮や装飾品の枠の追加、回復の成功率上昇など、戦闘を強化できます。武器の切り替え自体が追加攻撃になるため、武器を試す楽しさもあります。強化や能力値の振り直しでは資源を戻せるので、別の構成も気軽に試せます。

重い副武器も持ち込めます。処刑人の大斧は連続使用できませんが、好機を捉えたときの一撃に手応えがあります。通常攻撃と強攻撃をつないで敵を空中に打ち上げたり、戦闘中に隙を見せた敵を暗殺したりすることもできます。一方、ステルスで近づく動きや空中からの暗殺は、試遊ではぎこちなく、演出が決められているように感じました。近くにいる別の敵には安定して決まらず、目立つ標的にしか通りにくかったためです。

通常の敵も油断できません。ある敵は近くのたき火に剣をかざして炎をまとわせ、攻撃力を高めていました。4時間の試遊では7体以上のボスと戦い、特に酒をあおりながら戦う酔っぱらいのボスが印象的でした。酔った動きのせいで攻撃の構えが崩れ、動きを読みづらくなっています。深刻な雰囲気の中にユーモアを加え、短い登場時間でも敵の個性を感じさせる作りでした。

難度は高めですが、死んでも何かを失うことはなく、回復アイテムも試せます。2段階のボス戦で第2段階に敗れても、第1段階からやり直す必要はありません。難度はストーリー重視の「Wayfarer」から、残機66で挑むパーマデス形式の「66 Days」まで4段階から選べます。

ただし、ボス戦では多くの場合、パリィのタイミングをつかむことが攻略の軸になります。パリィに失敗すれば大きなダメージを受けるため、動きの異なるボスを相手にしても、基本はタイミングと位置取りです。ボスごとに異なる戦術を期待すると、同じ対処を求められる点は気になりました。

複数ジャンルを組み合わせたアクションRPG

本作には、ハック&スラッシュの戦闘、ソウルライクを思わせる世界の構成、プラットフォーマー風の探索、RPGの成長要素が組み合わさっています。ジャンルを1つに絞らず、新しい遊びを作ることはS-GAMEが掲げる狙いです。試遊後の印象では、その方向性はうまく形になりつつあります。

武侠映画の魅力を受け継ぎ、中国文化を海外のプレイヤーにも伝える世界観と、独自の手応えがある戦闘が、本作を今年遊んだアクションRPGの中でも特に新鮮で期待の持てる作品にしています。武林での旅の続きに期待が高まります。