『Phantom Blade Zero』のパッケージ版は2027年発売、Digital Trends筆者はディスクが完全版とは限らない現状からSony の全デジタル化に一理あると主張
2026年10月23日 | #その他 | Digital Trends Gaming
Digital Trends Gamingの筆者は、『Phantom Blade Zero』の発売形態を例に、「ディスクを買えば完全なゲームが手に入る」という物理版支持派の根拠が揺らいでいるとの見解を示しました。筆者は物理版の支持者としつつも、Sonyが全デジタル化を現実的と考える理由が分かり始めたと述べています。
発売時期と容量が投げかけた疑問
『Phantom Blade Zero』のデジタル版は2026年10月29日に発売されます。一方、PS5向けのパッケージ版(スタンダード、デラックス、アルティメット)の発売は2027年です。
さらに、デジタル版の必要容量は最大134GBと伝えられています。PS5の標準的なUltra HD Blu-rayディスクの容量は最大100GBのため、複数枚組での発売になるか、インストールを完了するために追加データのダウンロードが必要になる可能性があると筆者は指摘しました。いずれの場合も、ディスクを入れればすぐに完全なゲームを遊べるとは言い切れなくなります。
また、Sonyが2028年1月から新作PlayStationソフトのディスク生産を終了する計画だと報じられている点にも、筆者は注目しています。
ディスクが完全なゲームとは限らない時代
筆者によると、かつてのディスク版は、サーバーからの補完に頼らず、インストールしてそのまま遊べる完成版でした。発売日パッチという後からの修正手段がなかったため、開発側は安定した完成品を出荷する必要があったためです。
現在はパッチや性能改善、バランス調整、コンテンツ追加が発売後に行われるのが一般的です。ゲームがより野心的になり、かつては直せなかった問題も修正できるようになった点は、筆者も悪いことではないとしています。ただし、箱の中のディスクが最良かつ最も完全な状態を表すとは限らなくなりました。
例として挙げられたのが『Cyberpunk 2077』と『No Man's Sky』です。どちらも発売時には大きな問題を抱えていましたが、その後の大型アップデートで改善されました。『Cyberpunk 2077』は拡張コンテンツ『Phantom Liberty』も追加され、『No Man's Sky』は長年にわたり新要素が加わっています。筆者は、ディスクを製造した後でも体験が大きく変わりうる例だと述べています。
ディスクに遊べる本編が入っていること自体には意味があるとしつつ、ディスクが実質的にライセンスやインストーラーにすぎず、必須ファイルのダウンロードに依存するなら、所有しているという主張は怪しくなると筆者は指摘しています。
Sonyの考えに一理あるが、求められる対応もある
筆者は、デジタル版には利便性があると認めています。すぐに入手でき、製造、輸送、置き場所が不要で、更新もしやすく、ゲームを切り替えるたびにディスクを入れ替える必要もありません。
一方で、利便性は所有とは違うとも述べています。デジタル購入はプラットフォームのアカウントやストアに紐づき、販売が終了したゲームは新規購入者が入手できなくなる恐れがあります。物理版は、ディスクに十分なデータが入っていれば、この問題を回避する手段になりえます。中古市場を維持し、売却、貸し借り、中古購入ができる点も利点として挙げています。筆者は、Sonyのデジタル化推進は事業面では理にかなうとしても、こうした利点を代わりの何かもなく手放すことになってはならないという立場です。
比較対象として挙げたのが、Microsoftが始めたXboxの「Disc-to-Digital」機能です。対応するXbox OneおよびXbox Series X向けディスクの所有者はデジタルライセンスを取得でき、ディスクをドライブに入れなくてもインストールして遊べます。ただし、すべてのゲームが対象ではなく、ライセンスはディスクと結びついたままとMicrosoftは説明しているため、その後にコレクションを安全に売却できるとは考えないほうがよいとされています。それでも筆者は、物理メディア派に時代に合わせるよう求めるだけの対応よりも興味深い方法だと評価しています。Sonyにも同様の仕組みを望み、継続的なアクセス、オフラインプレイ、ストアから消えたゲームの扱いについて明確な保証があることが理想だとしています。
筆者の結論
筆者は、『Phantom Blade Zero』が物理版の無意味さを証明したわけではないと述べています。示されたのは、ディスクの価値はそれが実際に保存しているゲームの内容次第だという点だといいます。完全に遊べる状態のゲームが入っていれば所有の裏付けになりますが、ストアの閉鎖で消えかねないダウンロードを指し示すだけなら、あまり意味を持たないというわけです。
筆者は自身のゲームコレクションを手放す気はなく、Sonyも利便性と所有のどちらかを選ばせるべきではないとしています。そのうえで、デジタル購入がより永続的で、譲渡でき、信頼できるものになれば、ディスクが必須ではなく選択肢のひとつになる未来も想像できると結んでいます。