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『Riftbound』新セット「Radiance」は3つの新キーワードで戦術を揺さぶる

2026年10月12日 | #ゲーム紹介 | IGN

『Riftbound』新セット「Radiance」は3つの新キーワードで戦術を揺さぶる

『Riftbound』の年内最後の新セット「Radiance」を、先行大会でプレイした。新たな3つのキーワードに加え、音楽をテーマにしたカードも登場する。エグゼクティブプロデューサーのChengran Chai氏へのインタビューを交えながら、カードの使い心地やセットの見どころを紹介する。

新キーワードが広げる読み合い

新キーワードの「Disarm」は、最もシンプルな能力です。持っているユニットが攻撃すると、通常は相手のユニットのマイトを1下げます。新しい緑(Calm)のAhri, Confidentは、相手のマイトを下げると自身のマイトが1上がる能力も持っています。青(Mind)のKai’Sa, Rebelは「Disarm」に加え、対決中にスペルへリアクション速度を与えます。

「Show Off」は、カードをプレイするとき、条件に合うカードを相手に見せることで追加効果を得る能力です。現時点で確認できたのはユニット2枚とスペル2枚で、カードごとに効果は異なります。たとえば、コスト5の黄色(Order)のスペルRousing Displayは、エネルギーコスト7以上のカードを見せると、通常の1体に代わってリクルート・トークンを4体、自陣に出します。

Chai氏は「Show Off」を、情報を渡す代わりに効果を得る仕組みだと説明します。カードゲームでは相手の手札に何があるかという情報が重要です。たとえば、スペル中心のデッキを相手にするなら、相手が「Defy」を持っているかどうかが大きな判断材料になります。カードを見せて相手の動きを誘い、そこに対抗策を合わせることもできます。強力な効果だけでなく、駆け引きも増える能力です。

「Deploy」は、ギアを直接バトルフィールドに配置できるキーワードです。ギアは配置先で効果を発揮しますが、相手がそのバトルフィールドを保持すると破壊されます。Chai氏は、この能力がメタゲームを大きく変える可能性があると見ています。これまではギアを直接バトルフィールドに出す発想が一般的でなかったため、防衛の考え方も変わるということです。

同氏は、League of LegendsでJarvan IVが旗を投げてそこへ飛び寄る技の連携を例に挙げました。『Riftbound』のJarvan IVは、Deployを持つギアをその場所にプレイしたとき、パワーを1支払えば味方ユニットを同じバトルフィールドへ移動できます。

OriannaもDeployと相性のよいレジェンドです。メインフェイズ開始時に味方のギアをギア・ユニットに変えられるため、Deployしたギアで得点を狙う動きができます。シグネチャーギアのThe Ballは「Ganking」も持ち、毎ターン、バトルフィールド間を移動します。Chai氏もOriannaとThe Ballを、セットから紹介したいカードとして挙げました。

「Disarm」と「Deploy」は、バトルフィールドを保持し続ける防衛戦術に影響しそうです。筆者はAkaliやVexとAstral Heronを使った保持戦術を試しているため、とくにこの2つの能力を脅威に感じました。

先行デッキで試したJarvan IV

先行大会では、あらかじめカードが組まれたデッキに加え、パックからカードを選んで作る「Sealed」デッキもプレイしました。配布されたデッキのレジェンドは、オレンジ(Body)と黄色(Order)のJarvan IV, Exemplar of Demaciaです。Deployを持つギアを使うと、Jarvan IVを疲労させ、パワーを1支払って味方をそのバトルフィールドへ動かせます。

Deploy付きのギアやギアと連携するカードを多く採用し、爆弾の生成、ドロー、ゴールド獲得を行う紫(Chaos)のカードも加えました。Jarvan IVの能力を使うためのパワーを確保する狙いです。選択チャンピオンは、コスト7のJarvan IV, Royal Heirから、パックで引いたK’Sante, Courageousに変更しました。高コストのチャンピオンは展開の速いPre-Riftでは扱いにくいことが多いものの、コスト5のK’Santeは「Accelerate」を持ち、終盤に頼れるユニットになりました。

最初は希望していたRivenやEvelynnではなくJarvan IVを引いたことに少しがっかりしましたが、数ターンプレイするとデッキの狙いがうまくかみ合いました。特に相性がよかったのが、新しいバトルフィールドHunter’s Circleです。各プレイヤーは自分のターンに、そこで最初にプレイするユニットかギアのコストを1減らせます。自分のターン中に任意のタイミングで出せるDeploy付きギアを活用しやすい場所です。

テスト対戦では後攻となり、Concert PosterをHunter’s Circleにコストなしで配置。これを手札に戻してSkystrike Squadronをコスト3でプレイできました。初手からマイト4で「Reflect」持ちのユニットを出せたのは好感触でした。次のターンにはConcert Posterでリクルートを2体作り、Pillaged ArmoryでリクルートとSkystrike Squadronを強化できました。

特に印象に残ったのは、コスト2のオレンジ(Body)のギアPortable Portalです。Deployを持ち、オレンジのパワーを1支払うとユニットを準備状態に戻せます。また、同じバトルフィールドにいる味方ユニットは「Ganking」を得ます。Jarvan IVの能力と組み合わせれば、1ターンに2つのバトルフィールドを制圧したり、奇襲後にユニットを退かせて守ったりできます。ただしレアカードなので、先行用のパックで必ず手に入るわけではありません。

爆弾デッキは配置先の使い分けが鍵

Sealedでは、Seraphineを軸にしようとしたものの、明確なテーマをまとめられなかったデッキもありました。もう一方では、レジェンドとエピックの赤(Fury)ユニットZiggs, Short-Fusedを引いたため、Ziggsと爆弾を中心に構築しました。

爆弾戦術は、相手のターンに安定して爆発させる手段がないと成立させにくいと感じました。爆弾は、相手が配置先のバトルフィールドを保持すると、1個につき2ダメージを与えて爆発します。Explosimianを使えば爆弾ギア・トークンを1か所に3つ出せますが、爆弾を置いた場所を守る助けにはなりません。

先行用のZiggsレジェンドデッキには、マイト4の紫(Chaos)のチャンピオン・ユニットZiggs, Explosiveが入っています。このユニットは防御時に味方ギアを破壊できます。爆弾を十分に用意できれば、相手がこちらに触れる前に一掃する展開も狙えます。さらに、そのターンに味方ギアを破壊していれば、Ziggs, Explosiveのマイトは2上がります。今回のSealedではこのユニットを持っていなかったため、別の戦い方を考える必要がありました。

試した範囲では、爆弾を片方のバトルフィールドに集めてあえて手を出さず、もう片方をユニットで固めるのがよさそうでした。相手に、ユニットが待ち構える場所と爆弾が並ぶ場所のどちらに対応するか選ばせる作戦です。また、紫(Chaos)のReckless InnovatorとギアThe Good Stuffは、寄せ集めのデッキでも自分や対戦相手の多くの構成で役立ちました。

RadianceのSealedとPre-Riftはどちらも楽しく、新しい仕組みによって既存のカードプールにさらに複雑さが加わっています。セット単体でも、さまざまなデッキ構築を試せる印象でした。Chai氏は、基本セットだけでもSealedのイベントを楽しめるだけのカードを用意したいと話しています。

音楽をテーマにした希少カード

カードの遊びを整えたうえで、チームは別アートやOvernumbered、SPカードなどのコレクション要素を加えています。RadianceではRiot Gamesの音楽企画とのコラボカードが目を引きます。HeartsteelのOvernumberedカード、K/DAのSPカード、True Damage時代のスキンを描いたEkko, RevolutionaryのOvernumberedカードなどが登場します。OvernumberedにはSignature版もあり、このセットではUltimate Rareに次ぐ希少カードです。

Chai氏によると、Riot全体で年末に音楽企画が予定されていたため、早い段階からセットに取り入れる方針でした。一方、物理カードの制作では楽曲やキャラクターデザインの完成前にカードの仕様を固める必要がありました。そのためK/DAとHeartsteelは、それぞれK/DA All OutとHeartsteel 1.0のデザインになっています。Heartsteelの新曲「Live My Life」のミュージックビデオにカードを登場させる案も、当初の計画にはなく、Riotの音楽チームから持ちかけられたものだそうです。

HeartsteelのOvernumberedカードは、明るいモチーフやステッカー、Y2K風の装飾を取り入れた、K-popのフォトカードを思わせるデザインです。Signature版では、ほかのカードのようにアーティストではなく、キャラクター自身がサインした形になっています。印刷の質感や箔加工は画像だけでは伝わりにくく、実物で見ると印象的です。

セットで最も希少なUltimate Rareは、音楽テーマに合う意外なカード、バトルフィールドのPacked Amphitheaterです。ブースターパックから出る確率は約0.025%で、UnleashedのBaron NasherのUltimate Rareが約0.1%だったのに比べても低くなっています。音楽関連以外にも、OvernumberedのMordekaiserレジェンドや別アートカードなどが収録されます。

RadianceのPre-Riftは10月16日から各地のゲームショップで始まり、ブースターボックス、パック、Vaultは10月23日に発売予定です。新しい複雑さが加わるため、筆者は最初に遊ぶセットとしては難しいかもしれないと感じています。一方で、すでに遊んでいる人にはデッキ構築の幅を広げるセットです。筆者が訪れた店舗では、コミュニティの人々が親切に助けてくれたとも述べています。