Arkane Studios労働組合STJV、Microsoftが『Marvel's Blade』を妨害して閉鎖の口実にしたと主張
2026年11月05日 | #その他 | GamesRadar+
フランスのゲーム業界労働組合Syndicat des Travailleureuses du Jeu Vidéo(STJV)は、Arkane Studiosの親会社であるMicrosoftが、同スタジオ開発中の『Marvel's Blade』の開発を妨害し、その結果生じたコストと遅れをスタジオ閉鎖の理由にしていると主張する書簡を公開しました。書簡は、Arkane Studiosが「一度も失敗を経験しないまま閉鎖されるかもしれない」と訴えています。
組合が指摘するMicrosoftの責任
書簡によると、組合は「Microsoftが閉鎖を決め、その理由として経済的な事情を挙げた」としています。ただ、その経済的な事情自体がMicrosoftによって生まれたものだと批判しています。19か月にわたる採用凍結が人為的に遅れと追加コストを招き、Microsoftは今度その遅れと追加コストを閉鎖の理由にしているという主張です。
組合は「私たちのスタジオが閉鎖されるとすれば、それはMicrosoftがそう決めたからにほかならず、出資したゲームを妨害することになってもそれは変わらない」と述べています。また、Arkaneは人員も資金も不足し、評価も不当だと訴えています。
資金面については、Arkaneの手元資金が常に少ないのは、余った資金がキャッシュプーリングの仕組みで体系的にグループへ集められているためだと説明しています。さらに、合計で数千万本を売り上げたArkaneの過去作が、会社の業績には表れていないとも主張しています。組合は「Arkaneは黒字だが、Microsoftにとっては十分な黒字ではないだけだ」とし、Microsoftが全面的に責任を負うべきだとしています。
組合の要求
組合は、再編計画で示された「リソース」が「極めて低い」と批判しています。そのうえで、買い手候補を選ぶ議論に従業員代表が参加することと、経済的理由で解雇される場合に備えた、PSEの補償水準に相当する従業員保護基金を求めています。
閉鎖が避けられない場合は、Microsoftの企業規模にふさわしい補償として、解雇手当20万ユーロ、Microsoft負担による2年間の再就職支援、研修やスタジオ設立のための共有リソースと残余ボーナスを要求しています。書簡は、Microsoftが過去数年間に1330億ドル超の純利益を上げていることを挙げ、従業員への支援は最低限の対応だとしています。なお、Microsoftの最新の四半期決算では、純利益は366億ドルで、GAAPベースで32%増でした。
『Marvel's Blade』は完成間近とも
書簡は、「Arkane Studiosを閉鎖する方が、ゲームを完成させるより高くつく可能性が高い」とも主張しています。原文筆者は、これにはフランスの強い労働法に伴う追加コストが念頭にあるのだろうと見ています。書簡は「幸い、フランスの法律はArkane Studiosが買い手を探す機会を認めている」と述べています。
『Marvel's Blade』については、開発は順調で、品質もArkaneがこれまでプレイヤーに届けてきた水準に見合うものになる見込みだとしています。これは過去の一部報道とも一致すると原文は伝えています。組合は「Bladeを完成させてプレイヤーに届けたい。それが一番の願いだ」とする一方、望んでいるのは『Blade』以降も続くスタジオの未来であり、労働者にどれだけ犠牲を強いてでも続けることではないと述べています。
買い手探しの状況
書簡は、買い手が見つからなければArkaneは閉鎖を避けられず、217人の従業員が職を失うと改めて伝えています。前日には、Ubisoftを含む少なくとも3社が同スタジオの買収に入札したと報じられていました。組合によると、Microsoftは買い手探しの期限を1か月延長しましたが、それは「私たちが状況を報道機関に知らせた後」のことだったといいます。
原文筆者は、Microsoftにコメントを求めているとしています。