『Silent Hill: Townfall』一人称視点で恐怖を身近にする9つの仕掛け
2026年09月21日 | #ゲーム紹介 | PlayStation.Blog EN
『Silent Hill: Townfall』は、シリーズの象徴だった三人称視点から一人称視点へ大きく舵を切り、主人公の目を通して恐怖を体験する作品です。視界の制限や敵の接近を知らせる携帯端末、戦闘以外の行動中も無防備になる仕組みによって、プレイヤー自身が常に危険のただ中にいる感覚を強めています。PS5向けに9月24日の発売が予定されています。
視界の狭さが生む閉塞感
本作では、主人公Simon Ordellの視点から周囲を見渡すことになります。三人称視点のようにキャラクターの背後や周囲を広く確認できないため、画面の外側や背後から迫る脅威に警戒しなければなりません。敵を直接見つけられない場面でも、物音や周囲の変化に注意を払う必要があります。
画面には2.35:1のアスペクト比が採用されており、横方向に広い一方で上下の視界は狭くなっています。映画的な画面構成であると同時に、現実に近い視野の制限を感じさせる演出です。扉を開けた先や曲がり角の向こう側を確認する際も、見えていない場所に何がいるのか分からない不安が残ります。
敵を探すCRTVと一人称ならではの緊張感
シリーズでは、霧の中で敵が近づくとラジオがノイズを発する仕組みが知られています。本作ではその役割を、周辺の敵の位置を視覚的に確認できる携帯機器CRTVが担います。周波数を切り替えながら使う端末で、L1を押して構えると、CRTVの画面と目の前の環境を同時に確認できます。
敵が近くに現れた際には、DualSenseが振動して知らせます。ただし、端末を確認している間も周囲が安全になるわけではありません。画面に映る情報へ意識を向けるほど、肉眼で確認できる範囲への注意が薄れるため、CRTVは安心して探索するための道具であると同時に、別の危険を招く要素にもなっています。
戦闘では、木片のような身近な物を使って異形の敵に立ち向かいます。敵が正面から飛びかかってくる場面では、手にした頼りない道具を掲げて攻撃を防ぎ、反撃の隙を作らなければなりません。相手の反撃に素早く対応しながら攻撃を加える必要があり、敵の動きを見極められなければ生き残るのは難しいとされています。
戦う以外の選択肢と隠れる危険
すべての敵と正面から戦えるわけではありません。フェンスや標識、駐車された車などの遮蔽物に身をかがめ、Circleで姿を隠しながら通り抜ける場面も用意されています。R1を押しながら右スティックを操作すれば、角の向こうを覗いたり、遮蔽物の上から先を確認したりできます。敵の位置を把握して回避するための機能ですが、覗き込んだ先に敵が想像以上に近くいることもあり、確認そのものが恐怖につながります。
隠密行動が失敗した場合は、走って逃げることになります。角を曲がったり、障害物の裏へ回り込んだりして敵の視線を切れば、追跡を振り切れる場合があります。さらに、キャビネットやクローゼット、ロッカーの中へ入り、扉の隙間やCRTV越しに敵の動きを見守ることも可能です。
ただし、敵に隠れ場所へ入るところを見られていた場合は安全ではありません。敵はそのまま追いかけてきて、隠れている主人公を引きずり出します。隠れ場所を見つけたからといって無条件に身を守れるわけではなく、逃げ込む瞬間まで敵の視線を意識する必要があります。
操作中も無防備になる仕掛け
設定でモーション操作を有効にすると、銃器の照準や物を投げる方向をDualSenseの傾きで調整できます。細かな狙いを付けやすくなる機能ですが、恐怖で手が震える状況では、コントローラーを完全に静止させること自体が難しくなります。精密な攻撃を助ける仕組みが、そのまま戦闘中の緊張を高める要素にもなっています。
一人称視点では、扉を開ける、引き出しを調べる、コンピューターでメールを読むといった何気ない行動も危険を伴います。情報を確認している間、周囲を見張ることができないからです。マップを開く操作も例外ではなく、Triangleを押すとマップを顔の前に掲げるため、画面の外から近づく敵を見つけにくくなります。
手がかりの探索とSimonの内面
謎解きでは、机に残されたメモや引き出しの中に隠された図など、環境に配置された情報を自分で探すことになります。一人称視点によって手がかりを間近に調べられる一方、部屋や建物の中を広く確認して情報を見つけ出さなければなりません。しかも探索中も敵がSimonを探しているため、手がかりだけに集中することはできません。
この視点変更は、恐怖を強めるだけでなく、Simonの心理を伝える役割も担います。彼が考えていることは常に声で説明されるのではなく、場面によっては画面上に文章として表示されます。たとえば、不穏なものを目にした際に「気分が悪い……」といった内面の言葉が現れ、目の前の出来事がSimonに与えた影響を直接感じ取れる演出です。
シリーズでは過去にもSilent Hill 4: The RoomやSilent Hill: The Short Messageで一人称視点が使われましたが、今回のように作品全体を主人公の目線で進めるのは初めてとされています。霧に覆われたSt. Ameliaを舞台に、視界を奪われ、敵の気配を探り、調査中にも背後を警戒し続ける構成が、従来とは異なる密着型の恐怖を生み出します。