『ファイナルファンタジー』の過小評価作7選、FF11は20年以上続く深い世界が魅力
2026年10月11日 | #ゲーム紹介 | Polygon
『ファイナルファンタジー』シリーズには、ナンバリング作品以外にも100作を超えるゲームがあります。今回は、埋もれた名作や大胆な実験作など、もっと注目されてよい7作品を紹介します。
1. ファイナルファンタジーX-2
2003年発売の本作は、行方不明になったティーダを探すユウナの物語です。シリーズでは珍しい直接の続編で、主要キャラクターが全員女性なのも初めてでした。エンディングが複数用意されている点も特徴です。
重く深刻な雰囲気だった前作から一転し、明るく軽やかな作風になりました。物語やビジュアルには、1990年代後半から2000年代初頭の魔法少女・アイドル作品や、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー、キャメロン・ディアスが出演した映画『チャーリーズ・エンジェル』の影響が見られます。
ジョブシステムをアレンジした「ドレスフィア」では、衣装を変えることでキャラクターの戦い方が大きく変化します。黒魔道士やシーフのような馴染み深い職業に加え、ユニークな衣装と能力を持つ「ギャンブラー」や「着ぐるみ士」も登場。豊富なカスタマイズ要素と手ごわい戦闘、2000年代初頭らしい雰囲気が、本作の魅力です。シリーズはいつも深刻でなくてもよいと感じさせてくれます。
Nintendo Switch、Switch 2、PS4、Windows PC、Xbox Oneで遊べます。
2. シアトリズム ファイナルバーライン
シリーズを彩ってきた音楽を、リズムゲームとして楽しめる作品です。通常版には385曲を収録し、ダウンロードコンテンツを加えると全505曲になります。歴代作品のキャラクターも集結する、シリーズへの愛情が詰まった1本です。
104人ものキャラクターから4人のパーティーを組み、おなじみの敵とリズムに合わせて戦います。セフィロスやケフカといった敵キャラクターも操作可能です。攻撃や魔法、アイテムを選ぶ代わりに、画面の指示に合わせて入力します。赤いアイコンはボタンを1回押し、黄色い矢印はスティックを倒し、緑のバーは押し続ける合図です。気軽に遊びたい人向けのシンプルモードでは、すべての操作をボタン1つにできます。オンライン対戦と、同じ場所で遊ぶ協力プレイにも対応しています。
Nintendo Switch、PS4で遊べます。
3. ファイナルファンタジー零式
2011年にPSP向けに発売された本作は、『ペルソナ3』『ペルソナ4』の国際的な成功から一部影響を受けています。魔法学校を舞台に、クラスゼロの14人の生徒が、帝国の侵攻を受けて軍務に就く物語です。
戦闘はクライシス コア -ファイナルファンタジーVII-の影響を受けつつ、後のFF15やFF16にもつながるアクション重視の仕組みを取り入れています。戦闘では3人のメンバーを編成し、いつでも操作キャラクターを切り替えられます。仲間のAIには粗さもありますが、遊び応えのあるシステムです。スクウェア・エニックスがその後も改良を続けてきたことにもうなずけます。
『ペルソナ』シリーズのように、カレンダーを進めながらクラスメートとの関係を深める要素もあります。生徒たちは、思春期ならではの悩みと、戦争の中心にいることへの実存的な恐怖を抱えています。学校が舞台でありながら、当時のナンバリング作品よりも暗い作風です。海外の批評家には、いかにもな高校ドラマが不評でした。当時はアニメが今ほど一般的ではありませんでしたが、今なら「スクウェア・エニックス版ペルソナ」として話題になりそうな作品です。実際にはすでに存在していたのに、遊んだ人は多くありませんでした。
PS4、Windows PC、Xbox Oneで遊べます。
4. モンスター オブ ザ ディープ: ファイナルファンタジーXV
2017年に初代PlayStation VR専用ソフトとして発売された、ファイナルファンタジーXVの世界を舞台にした釣りゲームです。発表当初から企画には疑問の声があり、東京ゲームショウで試遊したPolygonのアレグラ・フランクは「退屈で、テンポが遅く、しばらくすると少し苦痛」と評しました。
シンディのサービスカットを挟んだ後、プレイヤーは名もなき釣り人となり、ノクティスたちと湖へ出ます。魚を3匹釣ると、ノクティスとともにタイトルにもなっている深海の怪物に挑みます。
FF15本編や関連作品と同じく、実現しなかった未来を垣間見せるような作品です。ゲームとして遊ぶより、仮想空間での観光として楽しむのが向いています。エオルゼアならぬエオスの世界は、当時は広大さに反して空虚だと批判されましたが、その美しさは今も際立っています。
筆者は当時のVRゲームを、操作が複雑すぎると感じることが多かったそうです。一方で、楽しめたのは受け身で探索できる体験でした。本作への反応を考えると、シリーズが近いうちにVRへ戻るとは思えません。それでも、名所を訪れ、お気に入りのキャラクターと話し、オーケストラ音楽を聴ける、ゆったりしたVR作品なら、筆者はすぐに買いたいと述べています。
PlayStation VRで遊べます。PS VR2には対応していません。
5. ファイナルファンタジーXI
現代のMMORPGやオープンワールドRPGと比べると、本作の設計には多くの不便さがあります。移動に時間がかかり、倒した敵から戦利品を得られないこともあります。クエストの追跡は難しく、何度も倒されると経験値を失います。NPCを仲間にするような便利な機能も、複雑なクエストを進めなければ利用できません。
こうした不便さを乗り越える鍵は、ほかのプレイヤーとの協力です。長年にわたって1人でも遊びやすく改良されてきましたが、本作を最も楽しめるのは人と一緒に遊ぶときです。見知らぬ人たちの親切に助けられ、巨大なダンジョンを踏破する。その達成感を分かち合い、チャットで短くお礼を交わして別れる体験は、本作ならではです。
挑戦を受け入れた先には、数々の物語や圧倒される場面が待っています。クライマックスのボス戦や心を揺さぶる展開も、ナンバリング作品に期待するものに引けを取りません。発売から20年以上が経っても続いているのは、プレイヤーが本作に惚れ込み続けているからです。
Windows PCで遊べます。
6. ストレンジャー オブ パラダイス ファイナルファンタジー オリジン
1987年の初代作を再構成したアクションRPGです。最初の予告編では、主人公ジャック・ガーランドが「カオスを倒す」と何度も口にする姿がミームになりました。怒りっぽく、強烈な言動を繰り返す主人公の印象が先行しましたが、その内側には、スクウェア・エニックスが近年手がけた中でも屈指の独創的なアクションゲームがあります。
開発を担当したTeam Ninjaは、本作を『ファイナルファンタジー』の世界観で遊ぶ『ダークソウル』のような作品に仕上げました。手ごわく手応えのある戦闘に、シリーズ伝統のジョブシステムを滑らかに組み合わせています。ジャックは2つのジョブを即座に切り替えられ、黒魔道士や竜騎士のような人気職から、輪廻の戦士や虚無騎士のような珍しい職まで組み合わせられます。それぞれの組み合わせで、はっきり異なる戦い方ができます。
楽しむには、作品のかなり大げさなノリを受け入れる必要があります。初代作の簡素な物語をもとに興味深い展開を描きますが、ジャックが悪役の長広舌を遮り、「そんなことは知ったことか」と言い放つ場面もあります。人によってはうんざりするほど強烈です。それでも主人公の言動を笑って受け流せれば、ジョブを試しながら神々を倒す楽しさをよく理解した、奥深いアクションRPGに出会えます。相手がカオスなら、なおさらです。
PS4、PS5、Windows PC、Xbox One、Xbox Series Xで遊べます。
7. ファイナルファンタジーIV
FF7やFF10は、現代的なシリーズの土台を築いた作品として語られます。一方、RPGに欠かせないドラマ性の高い物語、深く描かれた人物像、仲間同士の感情的な結びつきは、FF4がいち早く取り入れました。
世界を救うための大冒険を描く本作には、大きな危機や意外な展開、恋愛ドラマが次々と登場します。好きになる人物もいれば、苦手に感じる人物もいるでしょう。それでも、1980年代後半から1990年代前半のRPGに比べると、登場人物の印象はずっと強く残ります。
後の作品のように仲間を自由に入れ替えることはできませんが、それぞれの役割は明確です。ただし、全員が最初からその役割をうまくこなせるわけではありません。召喚士の少女リディアは、故郷を炎で失ったため、かなりの時間、火の魔法を使えません。セシルはパラディンに転身するとレベル1に戻り、ほかの仲間に追いつくまで慎重にレベル上げをする必要があります。恋に悩む吟遊詩人のエドワードは戦闘にまったく向いておらず、パーティーにいる間はずっと足を引っ張ります。扱いづらさも含めて、忘れがたいキャラクターです。
歴史的に重要なだけでなく、初期のシリーズ作品とは異なり、今遊んでも楽しめます。物語は大げさで、偽の死だけでも7回以上ありますが、それも面白さの一部です。死んだクジラの魔法の亡骸に乗って月へ飛ぶゲームは、ほかにそうありません。
Android、iOS、Nintendo Switch、PS4、PS5、Windows PC、Xbox One、Xbox Series Xで遊べます。