Ubisoftが中止したゲームの中でも特に惜しまれる10作品、最新は『アサシン クリード』の古代中国作品
2026年10月22日 | #ゲーム紹介 | DualShockers
ここ2年、Ubisoftは厳しい状況が続いています。数百人規模の人員削減、世界各地の開発スタジオの閉鎖、そして多数のゲームの開発中止がありました。直近では、未発表だった『アサシン クリード』シリーズの新作、2世紀の古代中国を舞台にした Assassin's Creed Destiny が、ひそかに中止されていたことが関係者の情報で明らかになりました。初期のプレイ映像や素材の一部がネット上に流出し、注目を集めていた作品です。
有望なタイトルをUbisoftが中止するのは、今回が初めてではありません。そこで本記事では、過去の中止作品のうち特に残念なものを振り返ります。順位は、作品の持っていた可能性、中止を知ったファンの落胆の大きさ、今後の制作や再検討を求める声の強さをもとに付けられています。
10位 Tom Clancy's Splinter Cell: Omega Protocol
2020年前後はVRゲームが大きな注目を集めており、Ubisoftも人気シリーズのVR展開を進めていました。その第1弾が、Red Storm Entertainmentが手がけてMeta Quest 2向けに出た2023年の Assassin's Creed Nexus VR です。
同じRed Stormは、Meta Quest向け専用の『スプリンターセル』VRスピンオフ Omega Protocol も開発していました。しかしこの作品は、Ubisoftの度重なる組織再編の影響で、2022年にひそかに中止されました。物語についてはほとんど分かっていません。ただ、Nexus VRが『アサシン クリード』のステルスをVRにうまく落とし込んでいたことから、Omega Protocol も優れたステルスVRゲームになったはずだと評されています。
ところが、CEOのイヴ・ギルモ氏はNexus VRの売り上げに満足していなかったとされ、Omega Protocol が再び動き出す可能性は低いとみられています。
9位 ZombiU 2
Wii Uは、21世紀の家庭用ゲーム機の中でも特に評判が悪かった機種として知られます。Wiiの周辺機器と間違われることが多く、競合機より性能が大きく劣り、現代のゲーム機としては最小級のソフトラインナップでした。
その数少ない注目の独占タイトルが、Ubisoft Montpellierの ZombiU です。ロンドンを舞台にした一人称視点のサバイバルホラーで、名前のない主人公が超常的なゾンビの大発生を生き延びます。クリケットのバット、銃器、爆発物を使い、GamePadでは持ち物の管理、周囲のスキャン、鍵の解除を行いました。
ZombiU は『ダイイングライト』にやや近い、なかなか良いホラーゲームでした。しかし多くのWii U作品と同じく売れ行きが悪く、Ubisoftにとっては赤字になりました。その結果、続編の ZombiU 2 は早い段階で中止となり、もともと少なかったWii Uのラインナップはさらに狭まりました。
8位 Rayman 4
Ubisoftといえば『アサシン クリード』が有名ですが、公式のマスコットは『レイマン』です。1990年代後半から2000年代初頭にかけて、2Dと3Dの人気3部作で主役を務めました。その後は約10年、本格的な続編が出ないまま、2011年の Rayman Origins を迎えます。
しかし、Ubisoftが何度も試みたにもかかわらず、3Dの本格的な Rayman 4 は実現しませんでした。Rayman 3: Hoodlum Havoc の後、3D版の Rayman 4 は何度か試作されています。2005年にはより自由に動き回れる3Dゲームとして短期間作られましたが、パーティーゲームの Rayman Raving Rabbids に作り替えられました。
Rayman 3 以降、シリーズは Rayman 2 や Rayman 3 のような3D作品を成功させられず、2Dのサイドスクロール作品だけを展開しています。3部作とともに育ったファンにとっては、残念な状況です。
7位 Tom Clancy's Rainbow 6: Patriots
Ubisoft Montrealが Tom Clancy's Rainbow Six: Vegas 2 を出してから、次の本編である Tom Clancy's Rainbow Six Siege までは7年が空きました。ただ、当初はその間にもう1作を出す計画があり、それが Tom Clancy's Rainbow 6: Patriots でした。
2011年に発表された Patriots は、前作よりもずっとシネマティックでダークな作風を目指していました。キャンペーンでは、ウォール街の腐敗による被害者の復讐を掲げてニューヨークを占拠した「True Patriots」を、Team Rainbowが制圧しに向かいます。
プレイヤーはTeam Rainbow、True Patriots、民間人の立場で遊ぶ想定で、シリーズでも屈指の野心作に見えました。しかし、このゲームは2014年に中止されています。
6位 Project Avalon
2017年後半、『ドラゴンエイジ』シリーズのデザイナー兼ディレクターとして知られるマイク・レイドロー氏が、Dragon Age: The Veilguard の開発が難航する中でBioWareを去りました。同氏はUbisoft Quebecにクリエイティブディレクターとして加わり、社内で Project Avalon と呼ばれる新作に取り組みました。
Project Avalon は『ドラゴンエイジ』と同じくファンタジーで、アーサー王伝説をもとにしていました。ただし、遊びはカプコンの『モンスターハンター』に近い協力マルチプレイとされていました。
ところが、当時Ubisoftのチーフクリエイティブオフィサーだったセルジュ・ハスコエ氏がファンタジーの設定を却下しました。レイドロー氏のチームはSFやギリシャ神話の設定に作り直しましたが、それらも却下されています。結局、ゲームは2019年に中止され、レイドロー氏は2020年にUbisoftを離れてYellow Brick Gamesを設立しました。
5位 Wild
人類が誕生して間もない、数万年前を舞台にしたゲームは珍しい存在です。Ubisoftは後に、その時代を描いた Far Cry Primal を発売しました。しかしその数年前には、新石器時代を舞台にした別のゲーム Wild を作ろうとしていました。
Wild は、シングルプレイとマルチプレイに対応したファンタジー系のサバイバルゲームでした。プレイヤーは、自動生成された世界で新石器時代の原始人や動物になって遊びます。シャーマンの力で、オオカミ、イノシシ、ワシなどに憑依したり手なずけたりして、世界を探索し、ほかの人間や動物、生きた骸骨や巨人のような幻想的な怪物と戦う内容でした。
Wild は2014年から2020年まで、Wild Sheep StudioとSony Interactive Entertainmentによって活発に開発されました。しかし、ディレクター兼ライターのミシェル・アンセル氏が2020年に引退した後、2024年に開発がUbisoft Parisへ移され、その後まもなくひそかに中止されました。
4位 Immortals Fenyx Rising 2
Ubisoftは『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』を定期的に出す会社という印象があります。それでも、まったくの新作や新シリーズに取り組むことは時々あります。最近の有望なオリジナル作品の一つが、Ubisoft Quebecの Immortals Fenyx Rising でした。
ギリシャ神話を色濃く取り入れたオープンワールドのアクションアドベンチャーで、2020年から2021年にかけて特に人気の高い作品の一つとなりました。遊び心地が『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』に似ていると言うプレイヤーも多くいました。
しかし、楽しい遊び、神話の世界観、没入感のあるサウンドトラックがあっても、売り上げを大きく伸ばすことはできませんでした。その結果、Ubisoftは2023年に Immortals Fenyx Rising 2 の開発を中止しました。続編では、ハワイやポリネシアの神話など、ほかの神話を扱う予定でした。
3位 Project Goliath
2017年のE3で、任天堂はUbisoftとの提携を突然発表しました。『スーパーマリオ』と『ラビッツ』のクロスオーバーによる戦術RPG、Mario + Rabbids Kingdom Battle です。同作は大きな成功を収め、続編の Mario + Rabbids Sparks of Hope も両社の協力で作られました。
ただ、Ubisoft MilanとParisによる任天堂キャラクターの作品は、Sparks of Hope で終わる予定ではありませんでした。両スタジオは2023年に、社内で Project Goliath と呼ばれる『ゼルダの伝説』のスピンオフを開発していました。シリーズ長年の敵役ガノンドロフを操作できる内容でした。
しかし、この作品は初期の試作段階を過ぎてすぐに中止されました。魅力的でユニークな企画になりそうだったとされています。中止を受けて、Milanの開発者の多くがUbisoftを離れ、Day 4 Night Studiosを設立しました。同社は今後、デビュー作 Bradley the Badger を発表予定です。
2位 Prince of Persia: The Sands of Time Remake
Ubisoftの初期の大ヒット作の一つが、2003年の Prince of Persia: The Sands of Time です。パルクールを軸にした優れたアクションアドベンチャーであるだけでなく、『アサシン クリード』誕生への道を開いた作品でもあります。その功績を記念して、Ubisoftは2020年にリメイクを発表し、2021年の発売を予定していました。
ところが、リメイクはまもなく無期限延期となり、発売時期は2022年から2023年の会計年度内に変更されました。開発もUbisoft MumbaiとPuneからUbisoft Montrealへ移りました。さらに2024年には2026年へ再延期されています。これは Sands of Time の発売20周年を過ぎた時期であり、Assassin's Creed Mirage など他作品にある Sands of Time 関連のコスメティックが、やや不自然なものになりました。
そして、完成に近づいていたリメイクは、2026年初めに内部の再編と投資の問題で中止された多くのゲームの一つとして、打ち切られました。報道によれば、完成度は99%に達していたとされます。6年も待ったファンが憤るのは当然だと、元記事は述べています。
1位 Assassin's Creed: Project Scarlet
Prince of Persia: The Sands of Time Remake の中止は、今年のUbisoftの決定の中でも特に衝撃的なものでした。しかし、最近中止された有望作はそれだけではありません。元記事は、最も残念なUbisoftの中止作品として、Assassin's Creed: Project Scarlet を挙げています。
この作品は2025年に匿名の情報源によって存在が明らかになりました。Ubisoft Quebecが手がけ、アメリカの南北戦争後の再建期を舞台に、新たなアサシンがテンプル騎士団とその協力者の企みを阻止する物語でした。
多くのファンが長く待ち望んでいた西部劇風の『アサシン クリード』になりそうに見えました。しかしUbisoftは、Assassin's Creed Shadows の弥助の描き方を批判する声が多く上がった後、開発の早い段階でこの作品を打ち切りました。