『The Wolf Among Us Remastered』の発売を機に、Polygonが大人向けのおとぎ話を1週間かけて特集
2026年10月27日 | #ゲーム紹介 | Polygon
Polygonが、Telltale Gamesの『The Wolf Among Us Remastered』(10月29日発売)に着想を得て、ハロウィーンに向けた特集「大人向けおとぎ話」を始めました。今週は、大人のために作られたダークなおとぎ話を毎日のように取り上げていくとのことです。ここでは、特集の趣旨と、あわせて公開されている3本の記事を紹介します。
「めでたしめでたし」とは限らないおとぎ話
子どものころ、布団にもぐって絵本を開き、魔法の森の物語に夢中になった人は多いはずです。ディズニーのアニメ版で触れた人もいるでしょう。いずれにせよ、おとぎ話の魔法にかかった記憶は、ほとんどの人にあります。グリム兄弟やハンス・クリスチャン・アンデルセンの本を開いたことがなくても、その物語は私たちの想像力の中に織り込まれています。
だからこそ、大人になってから、こうした魔法の世界に戻り、人間の心の暗い部分を描こうとするクリエイターが多いのかもしれない、と特集では語られています。もともとのおとぎ話も、決して「めでたしめでたし」ばかりではありませんでした。『人魚姫』の本当の結末を知っているか、という問いかけもあります。
現代の語り手の手にかかると、おなじみの呪文や呪い、怪物たちは、さらに不穏な姿をとるようになりました。映画、TV、ゲームのどれでも、古いルールは書き換えられ、怪物は牙を伸ばし、「めでたしめでたし」はもはや保証されていません。
なお、特集では「道から外れないように。すべての物語が幸せな結末を迎えるわけではないのだから」と読者に呼びかけています。
FF7はなぜ究極のゲーム版おとぎ話なのか
1本目は、『ファイナルファンタジー7』を「ゲーム最高のおとぎ話」とみなし、その理由を7つ挙げる記事です。
おとぎ話と聞いて思い浮かぶのは、そびえる城の尖塔、うっそうとした森、勇敢な騎士、美しい乙女といった中世ヨーロッパ風の世界でしょう。1990年代後半に発売され、環境テロリストの一団が発電所の爆破を計画する場面から始まるゲームを、最初に思い浮かべる人はまずいません。
それでも『ファイナルファンタジー7』には、おとぎ話から直接取り入れたような物語の要素が数多くあります。記事は、それが約30年にわたってプレイヤーの心をつかみ続けている理由の一つだろうと述べています。
Wildwoodが受け継ぐThe Decemberistsのフォーク調おとぎ話
2本目は、映画『Wildwood』と、The Decemberistsが築いてきたフォーク調のおとぎ話の系譜を扱った記事です。Meloyは次のように話しています。
「物語を最初に考え始めたとき、私たちは初期の物語、つまり民話やおとぎ話の定番要素を取り入れることを強く意識していました。映画の中にはそうした要素がたくさんありますが、それは最初から『おとぎ話をつくる』ことが狙いだったからです。結局のところ2026年の文脈ではファンタジーになってしまうのですが、私たちが目指していたのはそこでした」
Meloyにとって、おとぎ話は現代ファンタジーが育った根っこにあたります。J.R.R.トールキンやC.S.ルイスのような作家も、古い物語の言葉やイメージをつなぎ合わせて、自分たちの世界を築きました。ただし、まったく新しい神話をつくることと、集合的な想像力の中から、すでに古めかしく感じられるものを掘り起こすことには違いがあります。
『Wildwood』の絵本版で、緻密な絵によって作品の姿を決定づけたイラストレーターのEllisは、すでに「正典」として定着したおとぎ話の例として、グリム兄弟やアンデルセンが集めた物語を挙げています。難しいのは、そうした古い物語を再び生き生きと感じさせることだといいます。
現行機で遊べるようにしてほしい、2本のダークなおとぎ話
3本目は、ダークなおとぎ話を題材にした2本のゲームを、現行のコンソールで遊べるようにすべきだと訴える記事です。
世界は冷たく危険な場所になりえます。私たちは毛布にくるまり、暖炉のそばの肘掛け椅子で、その最も暗い部分に思いをめぐらせます。かつての祖先もそうでした。そして祖先と同じように、闇の中で生き延びる方法を理解するために物語を頼ります。魔法を使うペテン師を信用しない、怪しい果物は避ける、森には一人で入らない、といった教訓です。
今日では、ゲームも古典小説や口承の伝統と同じくらい、私たちに何かを教えてくれます。ところがゲームは、先人たちを楽しませてきた古典的なおとぎ話をほとんど題材にしておらず、記事はそれを残念なことだとしています。『American McGee's Alice』や『Alice: Madness Returns』のように、この豊かな伝統に触れたゲームがもっと必要だというのが主張です。そして開発者がそうした作品をつくったなら、1~2世代のコンソールで終わらせず、長く遊べる状態を保たなければならない、と記事は述べています。
特集は今週いっぱい続き、新しい物語が順次公開されるとのことです。