『The Wolf Among Us Remastered』が10月29日に発売、童話の住人たちが暮らす暗いノワールの世界を描く
2026年10月29日 | #ゲーム紹介 | Polygon
『The Wolf Among Us』は、ビル・ウィリングハムによるアイズナー賞受賞コミック「FABLES」を原作とした、エピソード形式のノワール・サスペンスです。『The Walking Dead』を手がけたTelltaleが制作しました。本記事はスポンサーであるTelltaleとの協力で制作されたもので、筆者が体験した魅力を紹介します。リマスター版の『The Wolf Among Us Remastered』は10月29日に発売されます。
マンハッタンに現れたビッグ・バッド・ウルフ
物語の舞台は、マンハッタンの一角にある「Fabletown」です。王子や王女、擬人化されたカエルやブタなど、子どもの頃に聞いた童話の住人たちが「Fables」として暮らしています。人間の世界で正体を隠すため、彼らは「glamour」と呼ばれる姿を使い、ニューヨークの日常に溶け込んでいます。
この世界のキャラクターは、絵本の姿とは大きく異なります。違法な行為や犯罪に手を染め、自分たちを黙らせようとする社会で生き延びようとしています。白雪姫や、美女と気性の荒い野獣など、おなじみの顔ぶれも登場し、いずれも個性が強く、トラブルを招きやすい面々です。
物語は、街の住人を震撼させる凄惨な事件から始まります。玄関先に切断された頭部が置かれ、「ビッグ・バッド・ウルフ」ことBigby Wolfが事件の真相解明と街の保護を任されます。プレイヤーはドライなユーモアを持つBigbyとなり、手がかりを探し、ほかのFablesから話を聞いて犯人に迫ります。
選択がすべてを左右する
本作では選択が重視されます。事件を調べるほど、謎がBigbyの想定より根深いことが見えてきます。会話や行動の選び方は、登場人物や世界、そして物語の結末に影響します。筆者は容疑者や手がかりを実際にメモに書き留めるほど没入したといいます。ストーリー重視の作品ですが、各エピソードの展開への対応しだいで、繰り返し遊ぶ余地も大きいとのことです。
筆者が特に引き込まれたのは、Bigbyの人物像です。彼は、故郷「Homelands」での過去を悔いているかのような、更生した怪物です。かつてFablesに恐れられた暴力的な衝動を抑えられるのかという緊張感が、物語に常につきまといます。Bigbyは住人が信頼すべき立場にありますが、住人にとっては簡単に信頼できる相手ではありません。この葛藤は、プレイ中の選択にも色濃く表れます。
世界観や物語は、ネオノワール映画やコミックの様式を土台にしています。キャラクターの遊び心あるデザインや、街の配色にもそれが表れています。ファンタジーの住人が登場しても、本作は「めでたしめでたし」とは程遠く、Bigbyの苦闘がそれを示しています。
プレイヤーは、手順どおりに進めるか、相手を威圧したり手荒に出たりするかを選ぶことになります。Bigbyは住人に信頼されるほど変わったのか。筆者は変わったと考えていますが、判断はプレイヤーに委ねられています。筆者自身は穏当な道を選ぶことが多かったものの、Snowの邪魔をする乱暴なBeastやGren(Grendel)には、時に荒っぽく対応するのも楽しかったそうです。
大人向けに描き直された童話の住人たち
ゲームの見た目は様式化されて暗く、登場人物は鋭く機転が利き、物語は長く手放せなくなると筆者は述べています。誰もが知る童話のキャラクターを、大人向けの姿に作り変えた点が魅力です。発売から約13年がたっても、物語は引き込まれる力があり、受け止めるのがつらい場面もあります。筆者は何度もコントローラーを置き、与えられた内容をかみしめてから先へ進んだそうです。最後には、Fabletownの人々に正義をもたらし、よりよい未来への小さな希望を示したいと思ったといいます。
Fablesは、住人のことを顧みない腐敗した制度に取り残された、いわば難民です。物語は、Homelands を離れた後のFablesが受けた不当な扱いを軸にしています。現実の世界と同じように、彼らは貧困や差別に苦しみます。昔の富や称号、領地は人間の世界には持ち込めなかったため、Fables同士にも大きな階級差があります。
誰もが愛する登場人物たちの清らかなイメージが、現実の苦難によって汚されていく様子は、衝撃的であると同時に中毒性があると筆者は語ります。
リマスター版の内容と発売情報
戦闘を重視するゲームが多い中、物語に焦点を当てた本作は新鮮だと筆者は評価しています。リマスター版では、オリジナル版から削除されたシーンを複数遊べるほか、「Noir Mode」を有効にすると、懐かしい白黒の映像で楽しめます。映像と動作性能が改善されている点も紹介されています。
続編『The Wolf Among Us 2』は2027年の発売予定で、筆者はこのタイミングで美しくリマスターされた初作を遊ぶのに最適な時期だとしています。
『The Wolf Among Us Remastered』は10月29日に24.99ドルで発売されます。新規プレイヤー向けに発売記念の割引があり、オリジナル版のデジタル版所有者にはさらに大きな割引が適用されます。対応機種はPS5、Xbox One(Xbox Series X|Sでは後方互換でプレイ可能)、PC(SteamとEpic Games Store)で、Switch版は後日発売予定です。