『ウィッチャー3』リマスター版で10年越しに出会った、選択のタイミングで発生する幻覚の洞窟クエスト
2026年10月23日 | #ゲーム紹介 | GamesRadar+
GamesRadar+のRPG Clubで『ウィッチャー3 ワイルドハント』のリマスター版を遊んでいた筆者は、何度も周回してきたはずの本作で、これまで体験したことのないクエストに行き着きました。スケリッジ諸島での特定のコントラクトを特定のタイミングで完了すると、見逃しやすいクエストが発生します。この記事では、その経緯と、筆者の記憶に残り続けているクエスト「The Cave of Dreams」について紹介します。なお、このクエストの内容に関するネタバレがあるためご注意ください。
灯台の亡霊から、思わぬ投獄へ
筆者は『ウィッチャー3』のサイドクエストやモンスターコントラクトはすべて体験したつもりでいました。しかしリマスター版では、スケリッジのあるコントラクトを特定のタイミングで終えたことで不運な出来事が重なり、狭い牢獄に入れられてしまいます。以前にこうした展開を経験した記憶がなく、どうやってゲラルトを脱出させるのか見当もつかなかったそうです。
発端は、スケリッジの離れ小島にある灯台に亡霊が出るという「The Phantom of Eldberg」というコントラクトです。亡霊を灯台に縛り付けていた人物を見つけ出し、証拠の品を手に酒場へ報酬を受け取りに戻ります。ところが酒場には敵意を持つ客がいました。国王の死で住民間の緊張が高まっていたこともあり、殴り合いはやがて斬り合いに発展します。依頼人のJorundは命を落とし、ゲラルトは「狂人」と呼ばれるLugosの敷地内にある牢屋へ入れられてしまいます。
筆者は過去にもこのコントラクトを遊んでいましたが、これまでは戦闘にならず、Jorundも無事に酒場にいたといいます。分かれ目は「いつ」このコントラクトを達成するかでした。「King's Gambit」を始める前に完了すると、見逃しやすいクエストの連なりが始まります。筆者はPossessionのクエストを優先しがちだったか、コントラクトを早い段階で受けていなかったため、今まで逃していたようです。
筆者は、自分が何を選び、いつそれを行ったかを本作が常に反映してくれる点を高く評価しています。選択に確かな重みが生まれることは、RPGに求めるものだと語っています。その結果として発生したのが「The Cave of Dreams」です。すでに体験済みの人なら内容を知っているはずですが、リマスター版の強化されたグラフィックで見ると、いっそう魅力的に感じられたそうです。
恐れと向き合う洞窟
牢から出してもらった恩があるため、ゲラルトはLugosの息子であるBlueboy Lugosを助けることになります。Blueboyは仲間とともに、伝説に語られる試練に挑むため洞窟へ向かっていました。洞窟に入った者は恐れと向き合うことになり、それは奥へ進む前に幻覚作用のある薬草を混ぜて服用することで引き起こされるといいます。筆者はこの設定に惹かれ、冷静なモンスター狩りのゲラルトが心の奥底で何を恐れているのかに興味を持ったそうです。
洞窟に入るとすぐ、光景は非現実的なものになります。ゲラルトやBlueboyたちの頭上を、きらめく巨大なセミクジラのような生き物が宙を泳ぎ、さらに奥では洞窟の天井を魚の群れが彩ります。筆者はその美しさに感嘆し、フォトモードで撮りたくなる光景だと述べています。
ただ、このクエストが記憶に残る理由は、実際に展開する出来事にあります。洞窟の各区画では、登場人物それぞれの恐れが形になって現れます。戦士のUve Jabberjawの前に現れるのは、亡くなった王です。かつて王を侮辱したUveは、償いとして自ら舌を切り落としており、その過去に今も苦しめられていることがうかがえます。さらにぞっとするのがBlueboyの場面で、彼は父であるLugosと向き合い、その怒りと失望によって文字どおり炎に包まれます。
そしてゲラルト自身の恐れの場面にたどり着くと、筆者は思わず足を止めました。そこにあったのは、白い雪に覆われたKaer Morhenです。物語を通じてゲラルトを悩ませてきた悪夢が具現化し、ワイルドハントの王Eredinが姿を現します。筆者が心を打たれたのは、ゲラルトがEredinそのものを恐れているからではなく、Eredinが狙い続けるCiriの身を案じているからだという点です。この短い対峙は、血のつながりを超えた家族、愛する人を守ること、守るために戦い続けることという、本作の物語の核心を表しています。ゲラルトがCiriをどれほど大切に思っているかも、改めて示されます。
筆者は、このクエストと、それに偶然たどり着いた経緯こそ、『ウィッチャー3』が今も最高峰のRPGの1つであり続ける証拠だと結んでいます。そして、リマスター版にほかにどんな発見が待っているのかを確かめに戻っていきます。